Webサイトを改善しようとすると、最初に色、写真、余白、レイアウトが気になることがあります。
もちろん見た目は大切です。しかし、情報の置き場所が曖昧なまま見た目だけを整えても、訪れた人が必要な情報へたどり着けない状態は残ります。
特にWordPressとShopifyの両方がある場合、「どちらをきれいにするか」より先に考えたいことがあります。
それは、それぞれの情報が何のためにあり、どこで機能するべきかです。
見た目を変えても、情報の迷子は解消しない
会社について知りたい人が商品ページを探し回る。商品の購入条件を知りたい人が会社案内へ戻る。お知らせが複数の場所にあり、どれが最新か分からない。問い合わせ先が内容によって違うのに、同じフォームへ集まっている。
こうした問題は、配色や装飾だけでは解決しません。
先に必要なのは、「何を、誰に、何のために伝える情報なのか」を分けることです。情報の役割が決まって初めて、ページ構成やデザインがその役割を支えられます。
まず、四つの役割に分けてみる
既存サイトを確認するときは、情報を少なくとも次の四つに分けます。
・会社、事業、考え方を伝える情報
・商品を比較し、購入判断を支える情報
・営業日、実績、活動などを知らせる更新情報
・見積り、購入前質問、取引後の確認を受ける窓口
同じ文章でも、役割が違えば適切な置き場所は変わります。
たとえば会社の歩みは信頼を支える情報です。商品の仕様や送料は購入判断に近い情報です。臨時休業は継続的に更新する情報です。問い合わせは、質問の種類に応じて受け取る人や必要項目まで考える必要があります。
WordPressかShopifyかを、機能名だけで決めない
WordPressには固定ページと投稿があり、会社情報や継続的な発信を管理できます。Shopifyにも商品だけでなく、ページ、ブログ、メニューがあります。
つまり、「会社情報は必ずWordPress」「お知らせは必ずShopify」と機能だけで固定できるわけではありません。
判断したいのは、どちらに機能があるかだけではなく、誰が更新するのか、どの情報と一緒に読まれるのか、購入までの流れにどれほど近いのか、同じ内容を二重管理しないかです。
二つの仕組みを一つに見せることと、すべてを一つへ移すことも同じではありません。役割を分けたうえで、メニューやリンクから自然につなぐ方法もあります。
置き場所を決める五つの質問
情報ごとに、次の五つを確認します。
・この情報を最も必要としているのは誰か
・読んだ人に次に何をしてほしいか
・誰が、どの頻度で更新するか
・商品購入の直前に必要な情報か
・別の場所と重複していないか
たとえば、商品の選び方からそのまま購入してほしいなら、販売画面との距離は短い方が自然です。一方、事業の背景を蓄積し、複数の商品や活動へ案内する情報なら、全体を見渡せる場所が必要かもしれません。
答えはサイトごとに変わります。重要なのは、プラットフォーム名ではなく、情報が果たす仕事から決めることです。
改善は、情報の棚卸しから始める
実際の改善では、いきなりページを作り直すのではなく、現在あるページ、商品情報、お知らせ、フォーム、メニューを一覧にします。
次に、残す、移す、まとめる、削除候補、要確認へ分けます。そのうえで、更新担当、リンク先、必要な入力項目を確認し、最後に画面の順番と見た目を整えます。
この順番なら、同じ内容を二つの場所で更新する状態や、移行後に必要な情報が消える事故を減らせます。
見た目は、情報の役割を伝えるために使う
デザインは最後に飾る工程ではありません。
重要な情報を先に見せる。関連する情報を近くに置く。購入、問い合わせ、別サイトへの移動を迷わせない。情報の違いを見出し、余白、色、ボタンで伝える。
役割が整理されているからこそ、デザインが機能します。
私はWebサイトを改善するとき、WordPressかShopifyかを先に決めるのではなく、現在ある情報と運用を確認し、何をどこで担うかを整理してから変更します。
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