「大嫌いな人こそ、大好きになれ!」【珍しく役立ちそうな記事を書いてみたぞ】

「大嫌いな人こそ、大好きになれ!」【珍しく役立ちそうな記事を書いてみたぞ】

記事
コラム
これは30年ぐらい前のお話です。

当時トヨタで働いていた私は、まぁ、敵だらけだったのよ。

私はいろんな奴が大嫌い。そんなわけで私もかなり嫌われてたのです。


そんな私を見かねたF部長という方に呼び出されまして、

F部長からこう言われました。

「原君はずいぶんと人間関係を荒らしている様子だが、これから俺の言うことを聞いておきなさい。『大嫌いな人こそ、大好きになれ』分かったか?」

さらに、

「世の中から大嫌いな奴がいなくなったら、全員が大好きになるわけだよ」

と言う。

しかし私は、

(そんなことを言われても、大嫌いな奴とは意見も違うし、性格も気に入らない。絶対に大好きになんかなれっこないわ!)

と思ったけど、

さすがに部長直々に呼び出されたから、素直に「はい」と言っておきました。


さて、数か月後に新年度を迎えまして、

よりによって、大嫌いな奴の中でも選りすぐりの大嫌いなUさんという、2歳年上の先輩と、席が隣同士になってしまいました。

私が嫌ってますから、Uさんも私を嫌っておりまして、

犬猿の仲の二人が同じ部署で、同じ業務をすることになってしまったのです。


Uさんは体はでかいし、威圧的だし、かなり怒りっぽい人で、以前から私に対して怒鳴るし、時には私の机を蹴り上げたことまでありまして、

恐いのなんの・・・


その時、F部長の言葉を思い出しました。

そして、

(ふーん。F部長が言ってたし、ダメ元で一番嫌いな奴を一番好きになってみるか・・・)

ということで、

これまで、まともに口をきいたことなどなかったから、Uさんのことなど全く知らなかったけど、周りの人からUさんが好きそうな話題の情報を集めてみて、優先順位を付けまして、

上位から、

①娘を溺愛していて、娘は私の長女と同い年だった
②ゴルフが大好きで、しょっちゅうコースに出てはスコアの自慢をしている
③パチンコも大好きで、毎月黒字になっているらしい
④奥さんとは結婚相談所で出会って結婚したオシドリ夫婦
※当時まだ私は結婚相談所などやっておりません
⑤自動車をいじるのが大好き

ということを知りましたので、

やはり優先順位の1位から試してみることにしました。


Uさんが割と暇そうにしているときに、私はこのように話しかけました。

「Uさんのお嬢さんと私の長女は同い年らしいんですが、皆さんUさんの子育てを褒めてるから聞きたいのですが、どうやったらそんな素晴らしいお嬢さんに育つのですか?うちの娘なんか全然ダメなんで、一度教えていただけないでしょうか?」

こう言ってみたら、あれほど私を毛嫌いしているはずのUさんは、

「おい、原君。喫煙室に来い。教えてやる!」

と言うではないか。


娘の自慢話が大好きなUさんですから、たとえ犬猿の仲の私にでも、娘の自慢話がしたくなった様子です。

私は、

「Uさんは子育て上手だから教えてほしい」とまで言って褒めてますから、食いついたのでしょう。


しかし私は怖かったわね。下手なことを言ったらまた怒鳴られるかもしれない。しかし私は、ヘビースモーカーのUさんの後をついていきました。

それから2時間ぐらい、私はUさんの自慢話を聞くことになったのですが、まぁ、聞いてたらそこらのお父さんだわ。

そんなに嫌な奴でもなさそうである。

それから時々Uさんに喫煙室に呼び出されて、

毎回2時間ぐらい娘の自慢話と子育て自慢を聞かされることになりましたが、なんだかUさんの様子が変わってきました。


そしてついには、

「おい、原君、自販機でコーラをお前の分まで買ってきたから飲んどきな(笑)」

などということが頻繁に起きるようになってしまったのです。

どうやら私は、Uさんに好かれているらしい。



そこで私が次にやったのは、

業務上ではいつも対立しているUさんの意見ですが、Uさんの意見だけを取り入れて業務を進めてみることにしたのです。

すると、

実際にUさんのやり方でやっても、特に支障はなかったのです。

(それなら波風など立てずに、Uさんの考え通りに業務をしたって、結果なんてたいして変わらないのではなかろうか?)

そう思ってから、私はUさんの意見と私の意見が食い違っていても、だいたいはUさんを立てるようにしたんですよね。

そのころには、コーラを買ってくれるぐらいの仲でしたから、時に私が意見しても、以前のように怒鳴られたりしなくなっておりました。


それで調子に乗った私は、Uさんの業務上のミスを、思いっきり突っ込んでやったのですが、

Uさんいわく、

「もう。原君ったら。そんなきついことを言わないでくれよ。俺だって反省してるんだってば(笑)」

とのこと。

(へぇ、あれほどまでの犬猿の仲だったのに、ついにこう言ってきたか)

と思ったわね。


それから数年後、Uさんは鬱になって退職していきましたが、何回か気が沈む時に相談されたこともありました。

結論としては、

F部長が言ってたことって、正しかったのではなかろうか?


まぁ、私はUさんの娘自慢を聞き続けてたし、Uさんの意見を支持するし、敵じゃなくなったのは、F部長の言うとおりだったかもしれません。

この事例が、あなたが大嫌いなすべての人に有効かどうかは保証しませんが、犬猿の仲だって、こっちが変わればあっちも変わるかもしれません。

心理学でも、

「過去と他人は変えられない。変えられるのは自分だけ」

という言葉は有名でございます。


あぁ、いい記事を書いてしまったわ・・・ただいま反省中です(笑)
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