お客様への返信や議事録のまとめにAIを使うとき、
どこまで情報を入れていいか迷ったことはありませんか。
この記事では入れていい情報と入れない情報の分け方と、
5分で答えられる10問のチェックを紹介します。
読み終わる頃には、自分の会社・事務所の線引きを
スタッフに伝えられる言葉にできるようになります。
まず、使っているAIを確かめる
線引きの前に、いまの使い方を確かめておきましょう。
「どこからが入れてはいけない情報か」の感覚は、
人によってずれやすいものです。
確かめるのは、次の3つです。
・どのAIサービスを、誰が使っているか
・会社のアカウントか、スタッフ個人のアカウントか
・入力した内容が、AIの学習に使われない設定になっているか
ここが分かると、線引きをどのAIに当てはめればよいかが決まります。
情報を3つに分ける
大事なのは、AIを禁止することではなく、線を引くことです。
作業ごとではなく、情報の種類で分けると迷いにくくなります。
1. そのまま入れてよい情報
・公開されている情報(自社のホームページ、商品の説明など)
・一般的な業界の知識
・お客様の名前や数字を含まない、文章の言い回しの相談
2. 置き換えてから入れる情報
必要な部分だけに絞り、
誰のことか分かる部分を消すか置き換えてから使います。
・お客様の名前は「Aさん」、会社名は「A社」にする
・住所・電話番号・メールアドレスは消す
・実際の数字は、例の数字に置き換える
置き換えたあとは、次の3点を確かめます。
・誰の情報か分かってしまわないか
・消し忘れた番号や住所が残っていないか
・その情報は、本当にAIに渡す必要があるか
3. 入れない情報(人が判断する)
次のどれかに当てはまるものは、AIに入れません。
・置き換えても、誰のことか分かってしまう
・お客様との約束で、外に出さないと決めている
・見積もりの中身や、まだ公開していない商品の情報
・パスワードや、システムに入るための鍵
迷ったものは無理に置き換えて使わず、決める人が判断します。
この「決める人」をあらかじめ決めておくと、
スタッフが一人で抱え込まずに済みます。
実際にやっていること
私が担当している業務効率化の案件では、
スプレッドシートの仕組みをAIと一緒に作っています。
そのとき、お客様の住所・氏名・連絡先が入った本番のシートは
AIに渡していません。
渡すのは、同じ形で中身だけを入れ替えた確かめる用のシートです。
それでも、仕組みづくりは進められています。
本番の情報をAIに見せなくても、形が同じなら相談はできます。
「学習に使われない」と「外に送っていない」は別のこと
AIのサービスには、
入力した内容を学習に使わない設定があるものが多くあります。
設定は確かめて、必要なら変えておきましょう。
ただし学習に使われない設定にしていても、
入力した内容はサービスの会社のサーバーへ送られています。
「学習に使われない」と「外に送っていない」は、同じ意味ではありません。
設定をしたから何を入れても大丈夫、ではありません。
入れる前に
「この情報は、本当にAIに渡す必要がある?」と一度立ち止まることが
いちばんの守りになります。
5分でできる、10問のチェック
あてはまるものに「はい」をつけてください。
「いいえ」「分からない」が多くても大丈夫です。
どこから整えればよいかが分かります。
1. 会社・事務所で使っている生成AIのサービス名を、すべて言える
2. スタッフが、個人のアカウントで業務にAIを使っていないことを確かめている
3. 使っているAIで、入力内容が学習に使われない設定を確かめている
4. 「AIに入れない情報」を、言葉にして共有している
5. お客様の氏名・住所・番号を、AIに入れる前に伏せる方法を決めている
6. お客様から預かった書類の画像やPDFを、AIに読み込ませていない
7. AIの答えに出てきた数字・条文・URLを、元の資料で確かめてから使っている
8. AIの答えを、お客様に出す前に、毎回人が確かめている
9. いつ・誰が・何にAIを使ったか、あとから分かる記録がある
10. 入れてはいけない情報を入れてしまったときの、報告先と手順を決めている
結果の目安
・「はい」8〜10:基本は整っています。
見直しの時期と記録の確認を決めると、続けやすくなります
・「はい」4〜7:使い方は始まっていますが、ルールが言葉になっていない状態です。
2・4・8番から整えると効果が大きいです
・「はい」0〜3:まず「使っているサービス」と「入れない情報」を決めるところから始めると、安心して使えます
まとめ
AIは全部を禁止しなくても、線を引けば安心して使えます。
まずは紙1枚に、使っているAIの名前と、
「入れない情報」を3つだけ書き出してみてください。
その紙が、スタッフに伝える最初の決まりになります。
あなたの会社・事務所では、どこから始めますか。
1. 使っているAIとアカウントを確かめる
2. 情報を3つに分けて、「入れない情報」を書き出す
3. 10問のチェックで、整える場所を見つける
線引きを一緒に決めたい方へ
手作業・確認作業のうち、AIや仕組みに任せるものと、
人が持つものを30分で仕分けるご相談です。
「入れない情報」の線引きも、
あなたの会社・事務所に合わせて一緒に言葉にできます。
相談のあとに、ご自身で動ける最初の1つが決まります。
何をAIに任せるかが、30分で決まります