仕事でトラブルがあり、帰りが遅くなった夜。
家に着くと、子どもはゲームの真っ最中。
キッチンには洗い物が山積みで、リビングは散らかり放題。
「もう、なんで私ばっかり…」
そうつぶやいた瞬間、胸の奥がぎゅっと締めつけられます。
誰のせいでもないのに、涙が出そうになる。
それでも食事を片づけ、洗濯物を回し、気づけば今日も一日が終わっていました。
子どものこと、家のこと、仕事のこと。
休む間もなく動き続けるうちに、
「私、何を楽しみにしていたんだっけ」と
ふと、わからなくなる瞬間はありませんか。
「母親だから」「ちゃんとしなきゃ」と思って頑張る。
でも、そのがんばりが少しずつ心をすり減らしていくことがあります。
そんなとき、心は小さなサインを出しています。
・朝起きるのがつらい
・笑う回数が減った
・イライラして子どもにあたってしまう
・誰にも会いたくない
・涙が出るのに理由がわからない
これらは「もう少し、休ませて」と心が訴えているサインです。
決して弱さではありません。
それだけあなたが、ずっと頑張ってきた証です。
親である前に、一人の人間として、心にも体にも限界があります。
それを認めることは、あきらめでも逃げでもなく、回復の始まりです。
あるお母さんが言いました。
「疲れているなんて思いたくなかったんです。
でも、気づいたら笑えなくなっていました。」
彼女は、その気づきをきっかけに、
「今日は無理をしない」と自分に言ってあげるようになりました。
すると少しずつ、肩の力が抜け、子どもにも優しい言葉がかけられるようになったのです。
「気づく」ことは、何かを変えるための特別な努力ではありません。
まず、“今の自分”を見つめるだけでいいのです。
そこから、次の一歩が自然に見えてきます。
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◆今日のワーク:「心の声を聴いてみる」
静かな時間に、紙にこう書いてみましょう。
・今、私が一番つらいことは?
・本当はどうしたい?
書き出すうちに、隠れていた気持ちが少し顔を出すかもしれません。
「泣きたい」「何もしたくない」「誰かに話を聞いてほしい」――
どんな言葉でも、それがあなたの“心の声”です。
その声を無視せず、そっと受け止めてあげましょう。
誰かを支える前に、自分を支えること。
それが、親を立て直す最初のステップです。
次回は、第2話「何もしない勇気 ― 休むことで回復が始まる」。
“休む”ことへの罪悪感を手放していくお話をお届けします。
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