はじめに
私は今、スパイスからカレーを作り、ベーコンやソーセージを自家製し、コーヒー豆まで焙煎している。
でも、少し前までの私は365日外食中心の生活だった。
料理ができなかったわけじゃない。
看護師になりたての頃も結構色々なものを作ってた。
それでも、生活が変わり、人付き合いが変わり、仕事が忙しくなる中で、
「自分のために料理をする」という時間はどんどん削られていった。
きっかけは、体調の変化と、うつの再発だった
コロナ禍の外出自粛で、外食すら自由にできなくなった頃、
私は完全に生活のバランスを崩した。
体重は15kg以上増加
肌荒れ、消化不良
朝起きられず、だるさが続く
精神科に再通院し、躁うつ病再発と診断された
その頃の私は、「食べること」がただのカロリー摂取になっていた。
また食べて吐くがセットになっていた。
“生きるために食べていた”のではなく、“何となく口に入れていた”。
口に入れることで満足し、吐くことでノーカンだと思っていた。
なぜ過食嘔吐がやめられたか?
それは突然に自炊と再会。それは心の回復の始まりだった
コロナ禍で外食できなくなり、ふと自炊を再開したとき、
驚くほど体と心が落ち着いた、そしてストレスが緩和したのを覚えている。
出汁の香り
火の音
切った野菜の色
味見をした瞬間の「あ、美味しいかも」
それは料理というより、“整う”という感覚に近かった。
私ってこんなに美味しいものがわかるようになっったの?という新しい出会い
少しずつ自炊を生活に戻していった。
炊飯器は捨て去り、米を炊く手段がなかった、
土鍋やすいじゃん!と買った
炊飯器より美味しい、お米に愛着ができた
次第に塩麹、発酵、低温調理、スパイス、ベーコン…
気づけば、調理器具は全捨てからフル装備へと進化していた。
今の私は、自炊に「こだわり」がある。
小麦粉もバターも使わないスパイスカレー
胃に負担をかけない和出汁のスープ
皮ごと調理する野菜と食物繊維の意識
出汁がしっかり感じれれば、体が整う
美味しいかどうかも大事、“あとで体が楽かどうか”を自分に聞くようになった。
看護師としての視点と、患者としての視点
私は看護師として14年働いてきた。
たくさんの患者さんを見てきたけれど、
「生活習慣」と「食事」がどれだけ人の回復力に関わるか、身をもって感じてきた。
でも、同時にそれを自分に適用できていなかった。
うつ病を繰り返し、働けなくなって、ようやく気づいた。
自分の体を大事にする方法を、私はようやく身につけたんだと思う。
おわりに
私にとって自炊は、ただの「料理」ではない。
生き方の軸であり、心と体を取り戻すツールだった。
外食を否定しない。
サプリやプロテインを使うこともある。
でも、日々の「食べること」を自分の手で選び、作り、整えることこそ、
私の心身を支える、いちばんのセルフケアだと思っている。