「機嫌を読むだけで疲れる職場」を抱えているあなたへ

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コラム
こんにちは、るいまみです。
精神科の看護師として20年ほど、病棟管理や訪問看護の現場で働いてきました。今もスタッフや患者さんと関わる毎日です。
その中で繰り返し出会ってきたのが、「仕事そのものより、人の機嫌に疲れている人」でした。
今日はそのことについて、少しお話しさせてください。

仕事量より、神経のすり減りで疲れている
職場でしんどいのは、仕事量だけじゃないんですよね。
忙しい日もあります。やることが多すぎて頭がパンクしそうな日も、責任の重さで眠れない夜もある。
でも、それ以上に消耗するのが、人の機嫌を読みながら働くこと。
相手の表情、声のトーン、返事の短さ、ため息ひとつ、キーボードを叩く音、ドアを閉める強さ。いつもより少し冷たい言い方。
そういう小さな変化に気づいてしまう人ほど、職場にいるだけで神経をすり減らしています。
今、話しかけても大丈夫かな。
この報告の仕方で怒られないかな。
さっきの返事、何かまずかったかな。
機嫌が悪そうだけど、もしかして私のせい?
目の前の仕事をしながら、同時に相手の状態まで読み続けている。これ、本当に疲れるんです。

周りからは見えない疲労
厄介なのが、この疲れは周りから見えにくいということ。
机に向かって仕事をしているだけに見える。普通に返事もしている。笑顔で対応もしている。ミスなく業務もこなしている。だから周囲からは、そこまで疲れているようには見えないんですよね。
でも本人の中では、ずっと緊張が続いている。
地雷を踏まないように、そろりそろりと歩いているような感覚です。
だから家に帰った瞬間、ぱたっと動けなくなる。
何もしていないように見えるのに、体が重い。ご飯を作る気力もない。お風呂も面倒。スマホをぼんやり眺めているうちに、気づけば夜中になっている。
そして、そんな自分を見てまた責めてしまう。
今日も何もできなかった。
もっとちゃんとしなきゃ。
私って体力がないのかな――。
精神科の看護師として、こういう人をたくさん見てきました。
そして思うんです。これは怠けじゃなくて、目に見えない消耗なんだと。

あなたは弱いんじゃない、警戒し続けてきただけ
人の機嫌を読み続けることって、ただの「気にしすぎ」じゃありません。
常に相手の反応を予測して、怒らせない言い方を選んで、不機嫌にさせないタイミングを探して、相手の表情から空気を判断して、自分の発言を何度も振り返って――。
レントゲンには映らない疲労です。
しかもこういうことをしている人ほど、自分ではその負担に気づきにくい。
だってもう、それが当たり前になってしまっているから。
子どもの頃から周りの空気を読んできた人。
怒る人の近くで過ごしてきた人。
人の顔色を見て動くことが癖になっている人。
「迷惑をかけないように」と頑張ってきた人。
そういう人は、職場でも自然と同じことをしてしまうんですよね。
相手が不機嫌そうだと、自分に原因があるように感じる。
返事が冷たいと、私の言い方が悪かったのかもと思う。
誰かがイライラしていると、その場を何とかしなきゃと焦る。
本当は相手の問題かもしれないのに、ぜんぶ自分の中に引き取ってしまう。
優しい人ほど、そうなんです。
でもね、相手の機嫌は、ぜんぶあなたの責任じゃないんですよ。

話すことで、ふっと呼吸が戻ることがあります
私は電話相談のサービスを通じて、「職場の人間関係に疲れている方」のお話を伺っています。
愚痴でも、グチャグチャの話でも構いません。
うまく話せなくても大丈夫です。順番がバラバラでも、途中で泣いてしまっても、何度も同じことを繰り返しても、ぜんぶそのまま聞きます。
否定せず、評価せず、遮らずに。
精神科で20年やってきた中で、私が一番大切にしているスタンスです。
アドバイスがほしい方には、看護師としての視点でお話しすることもできます。でも基本は、ただ聞きます。あなたの中にあるものを、安全な場所で外に出してもらう時間です。
職場では言えないこと、家族にも言えないこと、友達には心配かけたくなくて飲み込んでいること。
そういうものを、ここで一度おろしてみませんか。

最後に
今日あなたがぐったりしているのは、一日中、目に見えないところで頑張っていたから。
弱いんじゃない。
気にしすぎでもない。
ずっと警戒しながら、働いてきただけです。
だから今日くらい、これ以上自分を責めなくていいんですよ。
もし話してみたくなったら、いつでもどうぞ。
あなたのペースで、お待ちしています。
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