この時期になると、僕がいつも思うことがあります。それは「リモートワークの環境は、まるで小さな宇宙みたいだ」ということです。
僕の仕事部屋は、Web会議の背景に映らないよう、最低限のスペースしか片付いていません。その隅々には、日々の生活を彩る「不思議な住人たち」がいます。
例えば、コーヒーを淹れるたびに香りが部屋中に広がる、あの小さなドリッパー。考えごとに行き詰まった時に、無意識に触っている手のひらサイズの「ストレスボール」。そして、何よりも重要なのが、常に僕の作業を見守ってくれている「キーボードのホコリ」です。
冗談に聞こえるかもしれませんが、このキーボードのホコリには、僕の仕事の軌跡が詰まっているんです。
忙しい時期は、ホコリがほとんど付いていません。それは、僕が一日中、高速でキーボードを叩き続けている証拠。新しいコードを書き、バグと格闘し、修正を繰り返す。そのたびに、キーボードは熱を帯び、ホコリが付着する暇もありません。
逆に、設計や要件定義といった「考える」フェーズに入ると、キーボードにうっすらとホコリが溜まり始めます。これは、僕が手を止めて、頭の中だけで作業している時間が増えたことを示しています。
以前、ある大規模な業務システムのプロジェクトで、設計作業に集中していた時の話です。
数千人が利用するシステムだったので、要件定義から設計まで、とにかく考えることが膨大でした。僕は、ひたすらドキュメントと向き合い、頭の中でシステムの全体像を組み立てていきました。
その間、キーボードにはどんどんホコリが溜まっていきます。僕は、そのホコリを見るたびに、「ああ、今、僕は“考える”ことに集中しているんだな」と感じていました。
そして、いざ実装フェーズに入ると、ホコリはみるみるうちに消えていきました。
この経験から、僕は「仕事には二つのモードがある」ということを学びました。
一つは、「ホコリが溜まるモード」。これは、頭を使い、全体像を捉え、設計や戦略を練るモードです。もう一つは、「ホコリが消えるモード」。これは、手を動かし、具体的な作業を進め、成果物を生み出すモードです。
どちらのモードも、エンジニアにとっては欠かせないものです。しかし、僕たちはつい、「ホコリが消えるモード」ばかりを優先してしまいがちです。
「早くコードを書かないと」「成果を出さないと」
そんな焦りから、じっくり考える時間を取らずに、いきなり実装に入ってしまう。すると、後から大きな手戻りが発生して、結局非効率になってしまうことがよくあります。
ココナラでサービスを出品されている方も、きっと同じような経験があるのではないでしょうか。
何かに行き詰まったら、一旦手を止めてみる。そして、自分にとって「ホコリが溜まるモード」に入る時間を作ってみる。
そうすることで、今まで見えなかった新しい道が開けるかもしれません。
それでは、リモートワークの小さな宇宙で、それぞれの「不思議な住人」たちと良い関係を築きながら、お互い頑張りましょう!