Amazon・楽天・Yahoo!、モールごとに「刺さる画像」が違う理由

Amazon・楽天・Yahoo!、モールごとに「刺さる画像」が違う理由

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同じ商品を売っているのに、Amazonでは反応が良かった画像が楽天では鳴かず飛ばず、ということがあります。逆もまた然りです。これは画像の出来不出来というより、そもそも見ている人が違う、という話に近いと私は考えています。

Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングは、同じ「ネットで買い物をする場所」ではありますが、そこに集まるユーザーの購買心理には、経験上の傾向として、はっきりとした違いがあります。今日はその違いと、画像づくりにどう反映させるかについて書いてみます。

Amazon──比較検討する人のための画像


Amazonのユーザーは、一般的に言われているように、目的買いの傾向が強い場所です。欲しいものがある程度決まっていて、複数の類似商品を横並びで比較しながら、スペックや仕様、レビューの内容を見て合理的に判断する、という購買行動が多いとされています。

この場合、画像に求められるのは「雰囲気」よりも「情報の正確さと分かりやすさ」です。サイズ、素材、使用シーン、他商品との違いを、テキストと図解で淡々と示す画像が機能しやすい。装飾的なキャッチコピーよりも、「何がどう違うのか」を一目で理解させる設計が効いてくる印象があります。

楽天──お店の空気を感じたい人のための画像


楽天は、経験上の傾向として、「お店」を意識した買い物がされやすい場所だと感じています。店舗ごとの世界観や接客感、レビューの温度感、そしてポイント還元への反応が、購買の後押しになりやすい。Amazonが「商品」を軸に検索されるのに対し、楽天は「お店」ごと選ばれる感覚に近いのかもしれません。

そのため画像も、スペック一辺倒ではなく、店主やスタッフの言葉、使っている人の顔が見えるような温度感、「ここで買って安心」と思わせる作り込みが響きやすい傾向があります。ポイント訴求やセール感を画像内で自然に伝える工夫も、楽天らしい要素だと思います。

Yahoo!ショッピング──価格に反応しやすい人のための画像


Yahoo!ショッピングは、一般的に言われている傾向として、価格訴求への反応が比較的強く出やすい場所とされています。PayPayポイントなどの還元施策とも相性がよく、「お得感」がダイレクトに購買動機になりやすい。

ここでは、価格やクーポン、還元率といった訴求を画像の中で目立たせることが、他モール以上に効いてくることがあります。装飾よりも、数字のインパクトを優先する設計が合理的な場面が多いように感じます。

「刺さり方」の前に、そもそも守るべきルールが違う


もうひとつ、見落とされがちな前提があります。それは、各モールには「何がどう刺さるか」以前の話として、画像そのものに関する独自のガイドラインが存在するということです。テキストをどこまで載せていいか、商品以外の要素が画像内をどれくらい占めていいか、背景色の指定はあるか——こうしたルールはモールごとに異なり、しかも時期によって改定されます。

これは発注する側にとって、実はかなり見えにくいリスクです。「デザインとして良いものができた」としても、モールの規定に抵触していれば、審査で差し戻されたり、最悪の場合は掲載自体ができなかったりします。外注先を選ぶ際に、このガイドラインを理解した上で制作してくれるかどうかは、単なる見た目のセンス以上に大事な判断基準だと思っています。

「刺さる画像を作る」というクリエイティブな話の土台に、「そもそもルールの範囲内に収まっている」という実務的な土台がある。この両方を押さえて初めて、狙い通りの反応につながる画像になります。

だから、同じ商品でも画像を変える


こうした傾向を踏まえると、「1枚の画像を全モールに使い回す」のは、実はかなりもったいないことをしている可能性があります。Amazonでは伝わったはずの合理的な訴求が、楽天では冷たく映るかもしれない。楽天で効いた接客感のある画像が、Amazonでは情報不足に見えるかもしれない。

私自身、広告代理店でデザイナー・アートディレクターとして8年、独立後はWebディレクター兼デザイナーとして10年以上、実際に全モールでの商品画像制作に携わってきましたが、この「見ている人の違い」を前提に画像を設計し直すだけで、反応が変わる場面を何度も見てきました。

「腑落ちドリブン」という考え方を大切にしているのも、こうした背景からです。データや流行だけでなく、その画像を見る人が何を求めていて、どう感じて、なぜ「これだ」と腑に落ちるのか。モールごとの傾向とルールの両方を理解した上で、その一手間をかけられるかどうかが、地味だけれど効いてくる差になるのだと思います。

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