なぜこの配置にしたのか——Amazon商品ページ「まるごと」制作の設計思想

なぜこの配置にしたのか——Amazon商品ページ「まるごと」制作の設計思想

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Amazon商品ページの制作依頼を受けていると、「メイン画像だけお願いしたい」「サブ画像を数枚追加したい」というご相談をよくいただきます。予算の都合や、すでに一部は自分で作ってあるといった事情もあり、部分的な発注は決して不自然な選択ではありません。ただ、メイン画像・サブ画像・紹介コンテンツ(A+)をバラバラに、別のタイミングで、あるいは別の作り手に発注すると、思った以上に見えにくいコストが発生します。今日はその話をしたいと思います。

バラバラに発注すると何が起きるか


一番わかりやすい問題は、トーンや情報の粒度がずれることです。メイン画像だけを先に作り、そのあと別のタイミングでサブ画像を追加すると、色味の印象や商品の見せ方の角度が微妙に違ってしまうことがあります。一枚ずつは悪くないのに、並べたときにちぐはぐに見える。これは制作者の技量の問題というより、「全体を通しで見ながら設計していない」ことが原因です。

もう一つは、伝えたい情報の重複と抜け漏れです。サブ画像で伝えたはずの素材やサイズの情報を、A+でもう一度別の言い方で繰り返してしまう。逆に、どちらでも触れられずに肝心の使用シーンが抜け落ちてしまう。個別発注では、それぞれの制作者が「自分の担当範囲で何を伝えるか」を独自に判断するため、こうしたズレが起きやすくなります。買い手からすると、情報が親切に積み上がっているというより、同じ話を何度も聞かされたり、知りたいことがどこにも書かれていなかったりする体験になってしまいます。

さらに、購買までの動線という視点で見ると、各パーツが「単体で良い仕事」を目指してしまい、次に読む理由を残せていないケースも見かけます。メイン画像で十分に説得力を持たせすぎると、サブ画像やA+まで読み進める動機が薄れてしまう。逆にメインが情報不足だと、そもそもクリックされずサブ画像にたどり着かれません。

一括で設計するときの役割分担


私が一括制作をおすすめする理由は、この三つのパーツが本来、一つの購買体験を分担して作る「チーム」だからです。それぞれの役割をこう考えています。

メイン画像は、検索結果一覧での第一印象を担います。ここでの仕事は「詳しく説明すること」ではなく、「クリックしてもらうこと」。情報量を絞り、商品そのものの魅力を一瞬で伝えることに集中します。

サブ画像は、クリックしてくれた人に向けた詳細説明の場です。サイズ感、素材、使用シーン、他社製品との違いなど、購入の意思決定に必要な情報を、見る順番を意識しながら配置します。メインで見せた第一印象を、ここで裏付けていくイメージです。

A+(紹介コンテンツ)は、ブランドの世界観や、より丁寧なストーリーを伝える場所です。スペックの説明はサブ画像でおおよそ終えているので、A+では「なぜこの商品なのか」「作り手としてどんな思いで作っているか」といった、購入の後押しになる文脈を担わせます。

この三段階を一人、あるいは一つのチームで通しで設計すると、情報の重複を避けながら、買い手の意思決定プロセスに沿って必要な情報を無理なく届けられます。「まるごと」という言葉には、単に作業をまとめて発注できるという以上に、ページ全体を一つの購買体験として設計するという意味を込めています。

もし今、パーツごとに発注していて、なんとなく仕上がりに一体感がないと感じている方がいれば、それは制作者の腕の問題ではなく、設計の入口が分かれていることが原因かもしれません。一度、全体を通しで見直してみる価値はあると思います。
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