仕事帰りの電車の中。
いつものようにスマホを眺めながら、ふと考える。
「5年後、自分は何をしているんだろう?」
おそらく、今と同じ会社で働いている。
毎朝、同じ時間に家を出て、職場に向かう。
任される仕事は多少変わっているかもしれない。
役職も変わっているかもしれない。
でも、働き方そのものは、あまり変わっていない気がする。
「それでいいのかな……」
そんな思いが頭をよぎる。
かといって、今の会社を辞めたいわけでもない。
毎月の給料がある。
家族との生活がある。
これまで積み重ねてきた仕事もある。
簡単に手放せるものではありませんよね。
僕は、会社員として20年以上働き、
製造業では安全や品質、現場改善、
人材育成などに関わってきました。
そして、会社員を続けながらコーチングの仕事にも取り組んできました。
だからこそ、伝えたいことがあります。
5年後の働き方を変えるために、今の会社を辞める必要はありません。
むしろ、今の会社にいながら、未来の選択肢を育てることもできるんです。
■ 「5年後も同じ会社にいること」は、悪いことなのか?
僕は、そうは思いません。
同じ会社で働き続けることには、価値があります。
長く働いてきたからこそ任される仕事がある。
社内で築いてきた信頼関係がある。
積み重ねてきた経験がある。
それらを否定してまで、新しいことを始める必要はないと思っています。
ただ、少し想像してみてください。
5年後も、今と同じ会社で働いている。
でも、その一方で。
あなたの経験を必要としてくれる人が、会社の外にもいる。
月に何度か、自分の名前で誰かの相談に乗っている。
「あなたにお願いしてよかった」
と言ってくれるお客様がいる。
そして、少しずつでも本業以外の収入が生まれている。
どうでしょう?
同じ会社で働いているのに、5年後の景色が少し違って見えませんか?
僕が考えるダブルキャリアは、そんな働き方です。
会社員としてのキャリアを捨てるのではなく、
もう一つのキャリアを育てていく。
どちらかを選ぶのではなく、両方を少しずつ育てていくという考え方です。
■ 5年後に必要なものを、5年後から作り始めるのか?
ここで、製造業の仕事から考えてみたいことがあります。
製造現場で新しい製品を立ち上げるとき、
いきなり大量生産を始めるわけではありません。
まず、何を作るのか考える。
試作品を作る。
実際に使ってもらう。
不具合や改善点を見つける。
修正して、もう一度試す。
そうした積み重ねがあって、
ようやく安定して作れるようになります。
副業も似ていると思うんです。
「5年後には、会社以外の収入源が欲しい」
そう考えているのに、
5年後になってから初めて商品を考え始めたらどうでしょう。
誰に何を提供するのか。
どうやってお客様と出会うのか。
本当に必要としてもらえるのか。
全部、そこから確かめることになります。
もちろん、始めるのに遅すぎると決めつける必要はありません。
でも、今から小さく試しておけば、
5年後までに得られる経験は増やせます。
一人に話を聞いてみる。
自分の経験が役立ちそうなサービスを考える。
小さく提案してみる。
反応がなければ、見直す。
うまくいったら、少しずつ育てる。
その過程で、思っていた仕事が自分に合わないと分かるかもしれません。
それも、早い段階で気づけたなら大切な情報です。
5年後のために今できるのは、
いきなり成功することではなく、
試して学べる状態を作ること。
僕はそう考えています。
■ 40代・50代には、すでに使える材料がある
「でも、自分には副業で使える特別なスキルなんてない」
そんな声も聞こえてきそうです。
確かに、会社の外でお金をいただく仕事を始めるのは簡単ではありません。
でも、ちょっと考えてみてください。
これまで会社で何をしてきましたか?
新人に仕事を教えた。
難しいトラブルに対応した。
部署と部署の間に入って調整した。
後輩の相談を聞いた。
仕事のムダを見つけて改善した。
そんな経験はありませんか?
会社の中では、当たり前の仕事だったかもしれません。
でも、同じことで困っている人が会社の外にもいるなら、
その経験は役立つ可能性があります。
例えば、長年、新人教育に携わってきた人なら、
初めて部下を任され、教え方に悩んでいる人の力になれるかもしれない。
仕事の段取りを改善してきた人なら、
やることが多すぎて仕事を整理できない人を助けられるかもしれない。
僕自身も、製造業での問題整理や人材育成の経験と、
学んできたコーチングを組み合わせながら、
会社員の方の思考整理をサポートしています。
もちろん、経験があるだけで商品が売れるわけではありません。
相手が何に困っているのか。
自分の経験で本当に役立てるのか。
そこは実際に確かめる必要があります。
でも、ゼロからまったく別の自分にならなくてもいい。
これまでの経験の中に、次の仕事を育てる材料があるかもしれないんです。
■ 会社の外に役割が一つ増えると、何が変わるのか?
僕は、ダブルキャリアの魅力は収入だけではないと思っています。
もちろん、第二の収入源を持てることには意味があります。
でも、それ以上に大きいと感じるのは、
会社の肩書きとは別に、自分の経験を必要としてくれる人と出会えること。
会社では、役職や部署によって自分の役割が決まっています。
でも、会社の外では違います。
肩書きよりも、
「この人は自分の困りごとを理解してくれるだろうか?」
「この人にお願いすると、何が変わるだろうか?」
ということが問われます。
そこで、自分の経験が誰かの役に立ったとしたら。
「ああ、会社の外でも、自分にできることがあるんだ」
という実感につながるかもしれません。
そして、そんな実感があると、
今の会社での働き方も違って見えてくると思うんです。
会社で経験したことを、別の場所でも活かせる。
会社の外で学んだことを、今度は会社の仕事に持ち帰れる。
二つの仕事が、お互いを育てていく。
それって、単に副収入が増えること以上に、
面白い働き方だと思いませんか?
■ ただし、5年後の未来は約束されていない
ここは大切なので、はっきり伝えたいです。
会社員を続けながら副業を始めれば、5年後に必ず収入が増える。
そんな保証はありません。
始めてみたけれど、うまくいかないこともあります。
考えていた商品が求められないこともある。
家庭の事情で、一時的に活動を止めることもあるでしょう。
だからこそ、会社員の安定を活かして、無理のない範囲で試す。
大切な家族との時間や健康を犠牲にしてまで、
無理に進める必要はありません。
僕が目指したいのは、会社員を辞めることでも、
副業に人生のすべてを注ぐことでもないんです。
5年後の自分が、今よりも多くの選択肢を持っていること。
会社で働き続けてもいい。
会社の外の仕事を少しずつ増やしてもいい。
もし環境が変わったら、そのときに新しい選択を考えてもいい。
そのための準備を、今から少しずつ始める。
それだけでも、5年後の可能性は変わってくると思っています。
■ では、今日から何をすればいいのか?
ここまで読んで、
「考え方は分かった。でも、何から始めればいい?」
と思った人へ。
まずは、5分だけ時間を取って、こんなことを書き出してみてください。
① この1年で、誰から相談された?
上司、後輩、同僚、お客様。
誰かから「ちょっと教えて」と頼まれたことを思い出してみる。
② その人は何に困っていた?
仕事の進め方。
新人教育。
人間関係。
問題の整理。
具体的な場面まで思い出してみる。
③ 自分は、何をして助けた?
話を聞いた。
問題を整理した。
手順を教えた。
選択肢を一緒に考えた。
ここまで書けたら、最後に一つだけ考えてみてください。
「同じことで困っている人は、会社の外にもいるだろうか?」
すぐに答えが出なくても構いません。
もし思い当たる人がいたら、話を聞いてみる。
そこから、小さなサービスの可能性を探っていけばいいんです。
5年後。
今と同じ会社で働いているかもしれません。
でも、会社の外にもあなたを必要としてくれる人がいる。
自分の経験を役立てられる仕事がある。
小さくても、自分で育ててきた収入源がある。
そんな未来を目指すことはできます。
そのために、今すぐ退職届を書く必要はありません。
まずは、自分の経験を一つ整理するところから始めればいい。
もし今、
「これまでの経験を会社の外でも活かしたい」
「でも、自分に何ができるのか分からない」
と感じているなら、
『経験ば武器になる!アラフォーの最適副業を診断します』
を見てみてください。
仕事や学び、人から頼られてきた経験を整理して、
誰のどんな困りごとに役立てられるかを考え、
第二の仕事の最初の1案につなげるための時間です。
会社を辞めることを前提にはしていません。
本業も家族との時間も大切にしながら、会社の外にも自分の役割を育てていきたい。
そんな方に届けたい内容です。
5年後も、今と同じ会社で働いていていい。
でも、5年後の自分が持っている選択肢まで、今と同じである必要はない。
あなたは今日、未来のために何を一つ始めますか?