駆瘀血剤(くおけつざい)という漢方薬は、「血の巡りを良くする作用」と「多すぎる出血を止める作用」の両方の作用がある…
ここまで読み進めて、「血行が悪くなったら、必ず駆瘀血剤(くおけつざい)のような漢方薬を飲まなければいけないのだろうか?」と疑問を持たれた方もいらっしゃるかもしれません。
これに対する答えは、「必ずしもそうではない」というのが私の考えです。
比較的軽い瘀血であれば、身体は自ら正常な流れを取り戻そうと働きます。そのプロセスの一つとして、余分な血(不要な血の滞り)を便と一緒に体外へ排出しようと試みるのです。
そのため、一時的に「お腹が張る」「ガスが溜まる」「便秘がちになる」「細い便がでる」といった症状が続くことがありますが、ある日スッと排便が整うとともに、瘀血がキレイに解消されるケースも少なくありません。
先日もこんな事がありました。
数ヶ月ぶりにご来店されたお客様とお話しする中で、「もしかすると瘀血のサインかもしれませんね」とお伝えしたところ、「実はこのところずっと、肉やニンニク、ラーメン、甘いものが食べたくて仕方がなかったんです」とおっしゃっていました。
体内に血の滞り(瘀血)があると、身体は正常な血の巡りや質を維持するために「新しい血」をどんどん造ろうとします。その材料を補うため、自ずと高カロリーなものや味の濃いものを欲する反応が出るのです😊
この「血」の滞りを自力で体外へ出そうとする働きは、更年期や閉経後の女性であっても、男性であっても、誰もが本来持っている自然治癒力(身体の防衛反応)の一環です。
また、瘀血が存在するときに月経の出血量が増えてしまうのも、同じ理屈で説明がつきます。
身体から見れば、瘀血は、「脾の運化(消化・吸収して全身へ巡らせる働き)が追いつかず、体内では余分で必要がない血」です。
身体はそれをどうにかして体外へ排出しようとして、結果的に出血量が多くなってしまうというメカニズムが存在します。
まずは「身体が自らバランスを整えようとしているサインかもしれない」と、自分の力にも目を向けてみるのは如何でしょう。
では、そもそも何故「瘀血」は作られてしまうのでしょうか? 次回は、瘀血が生まれる原因についてお伝えしていきます。