「エキス剤や丸剤などの漢方薬って、メーカーによって効き目が違うのでしょうか?」
お店や相談の現場で、このような質問をいただくことがあります。結論からお伝えすると、答えは「YES」です。
一般用(市販薬)でも医療用でも、すべての漢方薬には「添付文書」という説明書が付いています。それを見ると、1日に飲む量に、どれだけの生薬が含まれているかが分かるようになっています。
生薬は天然物ですので、収穫した年度や産地によって品質にバラつきが出るのは当然のことです。
しかしそれだけでなく、工場で抽出する際の水質や水量、煮出し方、抽出法、乾燥方法(フリーズドライ等)に至るまで、メーカーによってあらゆるプロセスに違いが存在します。
もちろん、国が定める一定の製造基準を満たし、必要な成分量がデータとしてクリアされていれば、漢方薬として販売することは可能です。
しかし、それ以上に重要と思われるのは、「漢方医学の原典(古典)に則って製造されているかどうか」という点です。
例えば「丸剤(がんざい)」は、生薬を煮出さず、そのまま細かく粉末状にしてから丸めて作るよう古典に記されています。
一度煮出してからエキス粉末にして丸剤にするのと、古典の記載通り、生薬を煮出さずに粉末のまま丸剤にするのとでは、体内に取り込まれる成分や薬効に比較的大きな差が生まれてきます。
前回お伝えした「駆瘀血剤(くおけつざい)」の一つである桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)も、まさにこの製造法の違いによって、薬効に大きな差が出る可能性があるお薬の一つです。
「血の巡りを良くする作用」と「多すぎる出血を止める作用」の両方をしっかり発揮させたいとき。
やはり、本来の知恵である原典通りの製法で作られたものを選ぶことが、納得のいく成果に繋がる大切なポイントではないでしょうか🤔
古典に記されている製造法や丸剤ならではのじっくりとした作用に目を向けてみると、血の巡りを良くすること、過度な出血を抑えること、この二つが両立できる知恵が記されています。
このように、処方名やメーカーの違いだけでなくて、
「どのような製法で作られているか」
「原典の意図にどれだけ忠実か」
という点にも目を向けてみると、漢方薬の選び方のヒントが見えてくるかもしれません🤔