春の街・昆明で見たリアル中国経済

春の街・昆明で見たリアル中国経済

記事
コラム
2025年7月、中国の上海と昆明へ旅行してきた。
メインの目的地は昆明で、上海は経由地として2泊した程度。妻と合わせて約1週間の旅である。
中国へ行くのは約1年ぶりで、今年初の海外旅行でもあった。

筆者と中国の結びつき

私は昔から中国と縁が深い。大学受験で世界史を選択し、中国史に興味を持ったのがきっかけだ。
三国志に始まり、司馬遷の『史記』(漫画版)を読んでから一層関心が高まった。

大学の第二外国語は中国語を選択、大学2年の夏には北京と上海に約1か月滞在したのが始まりだ。それから20年近い時が流れた。

気が付けば中国人女性を妻に迎え、これまでに10回以上訪中している。

上海には5〜6回、今回の昆明は2回目で、他にも成都、深圳、武漢、長沙、南京など各地を巡ってきた。

そして、私が英語を話せるようになったのも妻の影響が大きい。
中国で会う人の中には英語を話せる人がいて、それが英語学習の大きなモチベーションになったからだ。

中国語を本格的に勉強しようと思った時期もあり、HSK4級(HSK6級までの時代)まで取得したが、英語の方が待遇的に良かったので最終的に英語を本格的に勉強したのだった。

余談だが、国際結婚をしている男性の方が英語を話せる割合は明らかに日本人平均より高い。

一方で、日本人男性と結婚した中国人女性の夫は、中国語をほとんど話せないケースが多い。

そして日本人男性は経営者or外資系で金持ち、そして奥さんは超美人である事が多い。なぜか私が一番貧乏だ。とても不思議である。

中国は世界最先端なのか?

さてさて成田空港から出発し、上海浦東空港に到着した。成田では一部の観光客・日本人は顔認証による出入国ができるが、中国ではいまだに人による入国チェックが基本だ。それが自国民であってもである。
(北京の空港では中国人は顔認証で通過できるのだが)

「日本はテクノロジーで世界から遅れている」
という報道をよく目にするが、実際に現場を見るとそう単純ではないと感じる。

唯一、驚いたのは無人の飲み物売り場だ。QRコードで決済すると鍵が解錠されて商品が取れる。

自販機.png

自動運転車は思ったほど普及していなかった、というか一台も見なかった。
導入が難しいのか、それとも人間の方がコストが低いのかは不明だが、見なかった。

一方で中国が凄いと感じるのは物流コストの低さだ。
例えばタクシー、空港からの移動で利用すると、東京の感覚の1/3程度の料金でタクシー移動ができる。

20分乗って1,000円くらい。
上海でこの値段だ。円安にもかかわらず驚くほど安い。
東京なら3,000円はかかるだろう。

ネット通販、Uberみたいな出前も恐ろしいくらい早く届けてくれるし、安い。
運転手がどうやって生計を立てているのか気になるくらいだ。

ところで日本ではライドシェアに対する抵抗感がまだまだ強いが、
2018年以前から中国でライドシェアを利用している身としては、
年配のタクシー運転手よりも30〜40代のライドシェア運転手の方が安心できると感じるのは私だけだろうか。

ただし、今回気づいたのは、コロナ前と異なり、運転手との会話がほとんどなくなったことだ。

タクシー.png
無言のタクシー。

トラブル防止かトラブル際の証拠になるのか、車内は録音されており、軽率な会話はできないのだという。

ところで、運転中に運転手が車外へ唾を吐く場面も時折あった。
東京ならクレームになるかSNSで取り上げられそうだが、中国では特に問題視されていないし、私も慣れてるので気にしなかった。

観光地で中国人のマナーの悪さが取り上げられるが文化の差と捉えるか、相容れないと捉えるかは人それぞれだろう。
ただ、90%の日本人は後者に感じられて受け入れられないだろうとは思う。

快適な昆明

中国経済.png
昆明の空港(長水空港)

上海から移動して昆明に到着した。7年ぶりだが、以前より整備されて綺麗になった印象だ。何より標高2,000m程度に位置するため、とにかく涼しい。

上海は東京と同じくサウナにいるような暑さだったが、
昆明は7月にして最高気温25〜26度で湿度も低く、非常に快適だった。夏に過ごすには最高の都市だろう。

標高が高いため、東京から持参したお土産のお茶のパッケージはパンパンに膨らみ、乳液の容器を開けると中身が溢れるなど、高地ならではの体験もあった。

上海は東京の7〜8割程度の感覚だが、昆明は東京の半分ほどに感じた。
食事も何を食べても安く、コスパは抜群だ。
物価も上海よりさらに安い。

カレー.png
25.9元=520円くらいのカレーセット

宿泊したホテルも1泊1.5万円程度だったが、昆明ではかなり高級な部類で、シャワーに備え付けられていたシャンプーはエルメス製だった。
妻が大喜びしたことは言うまでもない。

エルメス.png
人生初のエルメスグッズ

直行便だと東京から昆明まで5時間程度、タイ・バンコクに行くのと同じ程度で気軽に行ける都市ではないが、機会があったら一度行って欲しいオススメの都市である。

とこで街中はほぼ中国人で日本語はおろか韓国語もほぼ聞く機会はなく、欧米人や東南アジア人を見る機会はほぼなかった。

ホテル.png
快適すぎたホテル

中国の景気悪化を実感する

昆明では現地の友人が空港からタクシーを手配してくれた。
個人タクシーだったので、会話を楽しみながら移動できた。

ただ、話を聞くと景気の悪さが垣間見えた。

運転手は「月給は20万円くらい。これでもまだ良い方だ。平均は15万円くらいだろう。」と語っていた。

また、運転手曰く、美術系の大学に通う容姿端麗な女子学生は夜の仕事に就く人も多いらしく、ホテル街では日本の歌舞伎町のように「立ちんぼ」が多く現れるのだと言う。もちろん違法だが、手軽にできるため後を絶たないという。

こういう状況は東京・大久保公園の立ちんぼだけでなく、世界中で良く見聞きする。
タイ・パタヤのビーチでは夜8時以降になると数百メートルレベルで立ちんぼが並んでいて大久保の100倍タチが悪かった事を覚えている。

経済に関して印象的だったのは不動産の値下がりだ。
友人は2022年に購入したマンションが、わずか3年で30%も下落したと語った。
子供の教育費がかかる世代にとって、この状況は厳しい。

「みんな財布の紐が固くなった」という言葉が耳に残った。

中心部は繁栄していたが、郊外の商業施設は3階以上が空きテナントだらけで、苦戦している様子だった。7年前と比べても経済が悪化している印象が強い。

この旅行を通して「メディアの中の中国」「以前の私が思っていた中国」の差分がだいぶ縮まったように思う。

是非皆様にも旅行へ行っていただきたいです。

それでは、また。

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