本当は嫌なのに「大丈夫」と言ってしまいませんか?
その行動を選んでいる奥には、
必ず自分の中の前提や反応があります。
その奥には
「断ったら嫌われるかもしれない」
「相手を不機嫌にさせてはいけない」
「自分が我慢すれば関係は壊れない」
という前提があるのかもしれません。
その前提が残ったまま、
表面的に断ろうとしても、
心の中では強い罪悪感や不安が出てきます。
だから結局、
また「大丈夫」と言ってしまう。
これは、ただ行動が変えられなかったのではなく、
その行動を生み出している奥にあるものが、
まだ見えていない状態なのです。
変わろうとするほど苦しくなる
「今度こそ変わろう」
そう思うことは、とても前向きなことです。
でも、変わろうとする方向が
本来の自分を否定する方向に向いていると、
人は苦しくなります。
もっと明るくならなきゃ。
もっと気にしない人にならなきゃ。
もっと強くならなきゃ。
もっと上手に人に合わせなきゃ。
もっと普通にできるようにならなきゃ。
そうやって、今の自分を変えようとすると
どんどん自分が苦しくなっていきます。
本当に必要なのは、
別人になることではありません。
必要なのは、
「私はなぜその反応をしているのか」
を知ることです。
なぜ断れないのか。
なぜ我慢してしまうのか。
なぜ相手を優先してしまうのか。
なぜ強く言われると固まってしまうのか。
なぜ大切にされていないと感じても離れられないのか。
その理由が見えてくると、
行動だけを無理に変えようとしなくても、
選び方が少しずつ変わっていきます。
自分を知ると選び方が変わる
自分の反応の仕組みを知ることで、
自分の扱い方がわかるようになります。
たとえば、
人の気持ちを敏感に感じ取りやすい人は、
相手の機嫌や空気に引っ張られやすいかもしれません。
でもそれは、弱さではありません。
本来は、人の奥にあるものを感じ取る力です。
ただ、その力を無自覚に使っていると、
相手の感情まで自分の責任のように感じてしまうことがあります。
だから必要なのは、
「感じない人になること」ではありません。
感じ取る力を持ったまま、
どこまでを自分が受け取り、
どこに境界線を引くのかを知る事です。
また、全体をみる力がある人は、
周りのズレや未完成な部分に気づきやすいかもしれません。
でもその力を無自覚に使っていると、
全部自分が何とかしなければと思って、
抱え込みすぎてしまうことがあります。
だから必要なのは、
「気づかない人になること」ではありません。
気づく力を持ったまま、
何を自分が担い、何を人に任せるのかを選ぶことです。
自分の設計が見えると、
自分の力を消すのではなく、
使い方を変えられるようになります。
現実が戻るのは何かのサイン
行動を変えても現実が戻ってしまうと、
人はまた自分を責めてしまいます。
「やっぱり私は変われない」
「また同じことをしてしまった」
「結局、何をしても無理なのかもしれない」
でも、そうではありません。
現実が戻ってしまうのは、
あなたが悪いからではありません。
あなたに備わっている力の扱い方を、
まだ知らなかっただけです。
人は、自分に備わっている仕組みを知らないまま、
無理に違う自分になろうとすると苦しくなります。
でも、自分の設計が見えてくると、
自分を責める必要が少しずつなくなっていきます。
「私はダメだから戻ってしまった」
ではなく、
「私はこういう前提があるから、ここに戻りやすかったんだ」
と理解できるようになります。
この理解があるだけで、
次に同じ場面が来たとき、
少し違う選択ができるようになります。
同じ現実を変えたいとき、
最初に必要なのは、無理に行動を変えることではありません。
まず、自分を見ることです。
私は何を怖がっているのか。
何を守ろうとしているのか。
どんな前提で相手を見ているのか。
どんな場面で自分を後回しにしやすいのか。
本当は何を望んでいるのか。
そこを見ないまま行動だけを変えようとすると、
またいつもの反応に戻ってしまいます。
でも、自分が見えてくると、
行動は自然に変わり始めます。
無理に強くならなくても、
「ここは引き受けなくていい」と気づける。
無理に明るくならなくても、
「私は今、本当は傷ついている」とわかる。
無理に相手を変えようとしなくても、
「この関係で私は自分を失っている」と見える。
そのとき、現実は少しずつ動き始めます。