喪中はがきの印刷の文面は、見本から選べば整います。
手が止まるのは、親しい人に手書きで一言を添えようとした時です。
何か書きたい。でも、何を書けばいいのか分からない。
それは、気持ちが無いからではなく、伝えたいことが多すぎるからだと思います。
■ 一言は「その人とのあいだにあったこと」を一つだけ
喪中はがきの一言は、悲しみを説明するためのものではありません。
亡くなった人と、受け取る相手とのあいだにあった時間を、一つだけ思い出して書く。
それだけで、はがきは「印刷物」から「手紙」になります。
■ 相手別の文例
親戚の方へ
「父の若いころの話を 今度ゆっくり教えてください」
友人へ
「あなたと出かけた旅行のことを 母は大切に覚えていました」
お世話になった方へ
「父の看病の間 温かく支えていただき 心から感謝しております」
■ 書く前に、これだけ
・はがきの文面には、句読点を使わないのが習わしです
・「年賀」という言葉は使いません
・「重ね重ね」「たびたび」のような、繰り返す言葉は避けます
・年齢や月日は、漢数字で書きます(「八十九歳」「十一月」)
決まりごとはこの程度で十分です。
あとは、あなたの言葉で大丈夫です。
■ 間に合わない時は
年末に近い時期のことで、喪中はがきが間に合わないこともあります。
そんな時は、松の内が過ぎてから、寒中見舞いでお知らせする道もあります。
急いで整えた一通より、少し落ち着いてから書いた一通のほうが、やさしく届くこともあります。
■ 一人で言葉が出てこない時は
それでも、この人にだけは何と書けばいいか分からない。
そういう相手が、一人か二人いるものです。
ココナラで「年賀状じまいやお悔やみの、言いにくい手紙を作ります」という出品をしています。
喪中はがきなら、印刷する共通の文面と、親しい方へ手書きで添える一言(3人分まで)を、言い回しの違う3つの案でお届けします。
故人のお名前・漢字・日付は、お届けの前にもう一度確かめます。
もちろん、ここに書いたことだけで、ご自身で書いていただくのがいちばんです。
言葉が出てこない時間も、大切な人を想っている時間です。
蒼井 灯