「何ヶ月もかけて選考を進め、ようやく出した内定なのに、また辞退されてしまった……」
「現場から『もっと良い人はいないの?』と言われるが、具体的にどんな人を採ればいいのか、社内で意見がバラバラだ」
「求人を出しても欲しい人材から応募が来ず、面接に来る人と自社が求める条件が噛み合わない」
採用活動を続けているのに、なかなか採用が決まらない。
そんなとき、求人媒体を変えたり、求人広告費を増やしたりする前に、一度確認してほしいことがあります。
それが、
「自社は、誰を採用したいのか」
という採用ターゲットです。
経営者、人事、現場責任者。
それぞれが頭の中で違う人物をイメージしたまま採用活動を進めると、求人票、書類選考、面接で見るポイントまで少しずつズレていきます。
こうした採用活動全体の基準を整理する考え方の一つが「採用設計」です。
採用設計では、単に「優秀な人を採用したい」と考えるのではなく、
・誰を採るのか
・なぜその人が必要なのか
・何を基準に選考するのか
・自社の何を伝えるのか
・どのように採用するのか
まで整理していきます。
HR業界で20年以上、人事責任者や事業部長として採用に携わってきた経験をもとに、今回はその中でも特に重要な「採用ターゲット」の作り方を解説します。
【30秒でわかる!採用ターゲット明確化のポイント】
「完璧なハイスペック人材」を作らない
経験も豊富。
スキルも高い。
コミュニケーション能力もある。
主体性もある。
給与条件にも合う。
条件を追加し続けると、採用市場にほとんど存在しない人物像になってしまうことがあります。
まず「絶対に必要な条件」と「あれば望ましい条件」を分けることが重要です。
現場・人事・経営者が同じ人物をイメージできる状態にする
「コミュニケーション能力が高い人」
「主体性がある人」
これだけでは、人によって判断が変わります。
実際の仕事でどのような行動をしてほしいのかまで具体化することで、選考基準を共有しやすくなります。
求人を出す前に「誰に何を伝えるのか」を決める
採用ターゲットが決まると、その人が転職先に何を求めるのかも考えやすくなります。
自社の魅力を全部並べるのではなく、採用したい人にとって魅力になる情報を選んで伝える。
ここまで整理して、初めて求人票やスカウトの精度を高めていくことができます。
📢 監修:KM3 Creative Studio
HR業界20年・人事責任者として企業の採用に携わってきた経験をもとに、採用ターゲット、求人、選考などを整理し、企業ごとの採用課題に合わせた改善を支援しています。
■ 私、ケマナラは何者か?なぜ、ココナラにいるのか?
私はこれまで、事業部長、人事責任者としてHR業界を20年経験してきました。
現在は独立し「KM3 Creative Studio」の代表として、採用代行(RPO)や人事コンサルタントとして企業の採用支援を行いながら、現役面接官として採用にも携わっています。
▼プロフィールはこちらから
採用活動がうまくいかないと、
「もっと応募を集めなければ」
「求人媒体を変えよう」
「スカウト数を増やそう」
と、募集方法に目が向きがちです。
もちろん、それが必要なケースもあります。
しかし採用現場を見ていると、その前段階である、
「そもそも、どんな人を採りたいのか」
が社内で整理されていないことがあります。
人事は「経験者が欲しい」。
現場は「すぐ活躍できる人が欲しい」。
経営者は「将来リーダーになれる人が欲しい」。
どれも間違いではありません。
問題は、それぞれが違う基準を持ったまま、一人の候補者を選考していることです。
私は、こうした採用の「ズレ」を整理するところから企業の採用支援を行っています。
■ 採用設計とは?
採用設計とは、採用活動を始める前に、
「なぜ採用するのか」
「誰を採用するのか」
「何を基準に選ぶのか」
「どのように候補者へ伝えるのか」
「どの方法で採用するのか」
といった採用活動の土台を整理することです。
求人媒体へ掲載すること自体が、採用のスタートではありません。
たとえば営業職を1名採用するとしても、
・新規開拓を任せたいのか。
・既存顧客を任せたいのか。
・将来のマネージャー候補なのか。
・営業組織をゼロから作ってほしいのか。
採用する目的によって、必要な人物は変わります。
「誰を採るか」を決める前に、「なぜその人を採るのか」を明確にする。
これが採用設計の重要な出発点です。
■ 採用ターゲットがブレると何が起きる?
採用ターゲットが曖昧でも、求人を掲載することはできます。
応募者を面接することもできます。
しかし、採用活動の各工程でズレが生まれやすくなります。
求人票が誰にも強く響かなくなる
採用したい人が決まっていないと、
「アットホームな会社です」
「成長できる環境です」
「やりがいのある仕事です」
など、幅広い人に当てはまる表現が増えがちです。
その結果、本当に採用したい人へ伝えるべき魅力が埋もれてしまいます。
面接官によって評価が変わる
採用基準が曖昧だと、
Aさんは「良い候補者だ」
Bさんは「経験が足りない」
Cさんは「うちには合わない」
と評価が分かれます。
これは面接官の能力だけの問題ではありません。
会社として「何を評価するのか」が共有されていない可能性があります。
候補者に伝える内容にもズレが出る
求人票では「裁量の大きさ」をアピールしている。
一次面接では「チームワーク」を強調する。
最終面接では「指示されたことを確実にやってほしい」と説明する。
これでは、候補者も入社後の仕事をイメージしにくくなります。
内定辞退には待遇、他社選考、勤務地、入社時期などさまざまな理由があります。
そのため「ターゲットがブレているから辞退される」とは一概には言えません。
しかし、求人から選考まで一貫した採用設計になっているかは、辞退が続くときに確認したいポイントの一つです。
■ 24時間で自社に必要な人材像を整理する3つのステップ
ここでいう「24時間」は、24時間で採用課題がすべて解決するという意味ではありません。
まず一日を使って、採用ターゲットの土台を整理するという考え方です。
①「入社後に任せたい仕事」から逆算する
最初から、
「どんな人が欲しい?」
と考えないことをおすすめします。
まず、
・入社後3ヶ月で何をしてほしいのか。
・半年後には何を任せたいのか。
・1年後にどんな状態になってほしいのか。
を書き出します。
そこから、
「その仕事をするためには、どんな経験・能力が必要なのか」
と逆算します。
もし社内に同じ仕事で活躍している社員がいるなら、その人がどのような行動をしているかを確認することも有効です。
人物像から仕事を考えるのではなく、仕事から必要な人物像を考える。
これだけでも、採用ターゲットは具体的になります。
②「MUST」と「WANT」を分ける
必要な条件を書き出したら、
MUST=入社時点で必要
WANT=あれば望ましい
に分けます。
たとえば、
・業界経験5年以上
・マネジメント経験
・特定資格
・営業成績
・特定ツールの使用経験
など、すべてをMUSTにすると対象者が極端に少なくなることがあります。
そこで、
「この経験は、本当に入社時点で必要なのか」
「入社後に身につけられないのか」
「なぜこの条件が必要なのか」
と一つずつ確認します。
条件を増やすことが採用精度を上げるとは限りません。
本当に必要な条件を絞ることも、採用設計です。
③ 経営・現場・人事で「評価基準」を合わせる
最後に、作った人物像を採用担当者だけで持たないことです。
・経営者
・配属先の責任者
・面接官
・人事
選考に関わる人たちで共有します。
特に確認したいのが、
「この人を採用する目的」
「絶対に必要な条件」
「入社後に期待すること」
「面接で確認すること」
です。
また、「どんな状態なら今回は採用を見送るのか」という基準も整理しておくと、面接官による判断のズレを減らしやすくなります。
■ 「採用ペルソナ」を細かく作りすぎない
採用ターゲットを決めるときに、
・32歳
・既婚
・趣味はアウトドア
・休日は家族と過ごす
・情報収集はSNS
といった細かな人物設定を作るケースがあります。
マーケティングでは有効な場合がありますが、採用では注意が必要です。
採用で重要なのは、
「その人が仕事で活躍するために必要な条件なのか」
ということです。
年齢や生活スタイルなどを細かく設定するより、
どのような仕事を経験してきたのか。
どのような場面で能力を発揮してほしいのか。
どのような価値観が自社の仕事と合いやすいのか。
など、仕事との関連性を軸に考えます。
人物像を具体化することと、必要のない条件まで狭めることは別です。
■ 採用ターゲットが決まったら、求人票を見直す
ターゲットを決めて終わりではありません。
次に確認するのが求人票です。
たとえば、
「主体性のある営業経験者」
を採用したいと決めても、求人票に、
「指示された業務を正確に遂行していただきます」
と書かれていたら、伝えているメッセージが一致していません。
採用ターゲットが決まったら、
・仕事内容
・求人タイトル
・求める人物像
・会社の魅力
・給与・条件
・選考で伝える内容
まで確認します。
「採りたい人」と「求人票が呼びかけている人」が同じになっているか。
ここを確認してください。
■ 内定辞退が続くなら「選考全体」まで確認する
採用ターゲットを整理するだけで、すべての内定辞退を防げるわけではありません。
内定辞退には、
・他社からの内定
・給与・待遇
・仕事内容
・勤務地
・選考中のコミュニケーション
・入社時期
・本人の事情
など、さまざまな要因があります。
だからこそ、
「辞退された。もっと魅力を伝えよう」
だけで終わらせないことが重要です。
どんな候補者だったのか。
何を期待して応募したのか。
選考で何を伝えたのか。
どの段階で認識のズレが生まれたのか。
辞退理由として何を聞いているのか。
を振り返ります。
そのうえで、
・採用ターゲット
・求人票
・面接
・条件提示
・内定後フォロー
のどこに改善余地があるのかを確認します。
■ 採用設計は「求人を出す前」にやる
採用活動がうまくいかないと、つい新しい求人媒体やスカウトサービスを探したくなります。
しかし、その前に、
「なぜ採用するのか」
「誰を採用するのか」
「何を基準に選ぶのか」
「その人に自社の何を伝えるのか」
を整理してください。
ここが決まれば、
・求人票
・スカウト
・書類選考
・面接
・内定後フォロー
まで、一つの軸で考えられるようになります。
採用設計とは、採用活動を複雑にするためのものではありません。
社内でバラバラになっている判断基準を整理し、「誰を採るのか」を共有するための土台です。
「自社に合うターゲット像がわからない」
「現場と経営陣の意見がまとまらない」
「採用活動を続けているのに、なかなか採用につながらない」
そんなときは、求人広告費を追加する前に、一度採用の土台から整理してみてください。
「内定辞退が続いて採用戦略を見直したい」という経営者・人事担当者様へ
採用ターゲットが曖昧なのか。
求人票に問題があるのか。
選考プロセスに改善余地があるのか。
現在の採用状況をヒアリングし、まず何から見直すべきかを一緒に整理します。
「求人票を出しても思うような人材が集まらない」というあなたへ
採用ターゲットが決まっていても、求人票の内容がその人に届いていなければ応募にはつながりません。
現在の求人内容を確認し、「誰に何を伝える求人なのか」を整理したうえで改善します。
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「どんな人を採用すればいいのか、社内だけでは整理できない」
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📢 ケマナラからのメッセージ by KM3 Creative Studio
「一人でぐるぐる悩む時間は、もうおしまい。『安心』に変えて、一緒に次の一歩を考えませんか?」
最後までお読みいただきありがとうございます。
20年の人事・採用経験をもとに、貴社の現在の採用課題を整理し、「誰を採用するのか」「何から改善するのか」を一緒に考えます。
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