こんにちは、翔です。
「分からないことがあったら、マニュアルを確認してください」
仕事を始めたばかりの頃、こんな説明を受けた経験はありませんか?
もちろん、マニュアルは大切です。
業務の手順を確認できますし、教える人によって説明が変わってしまうことも防ぎやすくなります。
ただ、実際の仕事では、マニュアルを読めばすべて解決するとは限りません。
書かれている内容が理解できなかったり、実際の業務と結びつかなかったり。
それでも、周囲の先輩たちは忙しそうに働いている。
人手が足りず、誰かに教えてもらう時間すら確保しにくい。
勇気を出して質問しても、
「まずはマニュアルを確認してみて」
と言われてしまう。
もう確認した。それでも分からなかったから聞いているのに。
そんな経験をした方もいるのではないでしょうか。
一度教わったことを、必ず一度で覚えられるとは限らない
人手不足の職場では、新人教育に十分な時間を割けないこともあるでしょう。
教える側も、自分の仕事を抱えながら指導しています。
その大変さは、私も理解しています。
ただ、そこで考えてほしいことがあります。
一度説明しただけで、誰もが正確に仕事を覚えられるのでしょうか?
説明を聞いているときは理解できたつもりでも、実際に作業を始めると手が止まってしまう。
前回はできたのに、少し状況が変わっただけで分からなくなる。
こうしたことは、決して珍しくありません。
そして、もう一度確認しようとしたときに、
「それ、前にも教えたよね?」
「同じことを何回言わせるの?」
そんな言葉が返ってきたら、どうでしょう。
次に分からないことが出てきても、質問をためらってしまうかもしれません。
仕事を覚えたい。
でも、何度も聞いて嫌な顔をされたくない。
この板挟みが、仕事を覚えること以上に負担になってしまう場合もあると思います。
同じことを何度聞いてもらっても構わない
以前にも、前にも教えたよね?と言われるのが怖くて人に相談するのが苦手な人へという記事を書きました。
今回は、そこから少し踏み込んで、私自身が人に仕事を教えるときの考え方についてお話しします。
以前の記事はこちら
私はこれまで、新人教育やスタッフの指導に携わってきました。
その中で、一つ大切にしていることがあります。
それは、相手が仕事を覚えようとしているなら、同じことを何度聞かれても構わないということです。
一度で覚えられなかった。
二度説明しても、まだ理解できていない。
それなら、もう一度教えればいい。
私は、質問された回数を理由に怒るつもりはありません。
もちろん、何も考えずに人任せにしていいという意味ではありません。
自分で調べることも、覚えようと努力することも大切です。
ただ、本人が一生懸命覚えようとしているのに、理解できなかったことを責めても、仕事ができるようになるわけではありません。
それなら、何が分からないのかを一緒に確認した方がいい。
説明の仕方を変えてみてもいい。
実際に作業しながら、もう一度教えてもいい。
私が求めているのは、一度で覚えてもらうことではありません。最終的に、その人が自信を持って仕事ができるようになることです。
忙しいことと、相手を萎縮させることは別の話
人手不足の現場で、何度も同じことを教えるのが簡単ではないことは分かっています。
自分の仕事も進めなければならない。
次から次へと業務が増えていく。
そんな状況では、すぐに質問へ対応できないこともあるでしょう。
でも、私はこう考えています。
今すぐ教えられないことと、質問してきた相手を叱ることは、まったく別の話です。
手が離せないなら、あとで確認する時間を作ればいい。
すぐに対応できる人がいれば、その人にお願いする方法もあります。
もちろん、現場の状況によっては、それすら難しい場合もあるでしょう。
だからといって、質問すること自体が悪いわけではありません。
むしろ、分からないまま作業を進めてしまえば、思わぬミスにつながる可能性もあります。
新人が何度も同じことを聞いてくる。
その事実だけを見て「覚える気がない」と判断するのではなく、なぜ理解できていないのかを考える。
私は、そういう姿勢を忘れたくありません。
「また聞いてしまった」と気にする人へ
ここまで読んでくださった方の中には、今まさに職場で質問することに不安を感じている方もいるかもしれません。
「忙しそうだから声をかけづらい」
「マニュアルを読んでも分からない」
「前にも聞いたことだから、もう質問できない」
そんな悩みを抱えながら、毎日仕事に向かっている方もいるでしょう。
私は、そういう方にこそ伝えたいことがあります。
仕事を覚えるために必要な確認をすることまで、申し訳なく思う必要はありません。
もちろん、相手の状況を考えたり、自分で調べた内容を伝えたりする工夫は必要です。
それでも分からなければ、聞いていいんです。
一度教わったことを忘れてしまったからといって、それだけで仕事への意欲まで否定されるものではないと思っています。
分からないことを、安心して話せる相手でありたい
私の電話相談では、仕事の悩みや職場の人間関係についてもお話を伺っています。
「先輩が怖くて質問できない」
「何度も同じことを聞いてしまう自分が嫌になる」
「職場でどう伝えればいいのか分からない」
そんな相談でも構いません。
ただ気持ちを聞いてほしいときは、じっくりお話を伺います。
具体的な対応を考えたいときは、何をどこまで理解していて、どこで困っているのか、一緒に整理することもできます。
職場で質問する際の言い方を練習したい方には、実際のやり取りを想定してお手伝いすることも可能です。
そして、私との会話の中でも、遠慮する必要はありません。
「もう一度説明してもらえますか?」
「今の話がよく分かりませんでした」
そう言っていただいても構いません。
一度で伝わらなければ、別の言葉で説明します。
何度でも確認しながら進めていけばいいと考えています。
私は、質問の回数で相手を評価したいわけではありません。
分からないことを、分からないと言える。
そんな当たり前のことに、必要以上の勇気がいらない関係でありたいと思っています。
仕事のことでも、日常のちょっとした悩みでも。
誰かに話したいことがあれば、気軽にお声がけください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。