ヘルシンキと、生活の練習不足

記事
コラム
読んだ本に思うところがあっても、他人に話す機会がなかったのを
この場を借りて、書くことにしました。

書名: ヘルシンキ 生活の練習
著者: 朴 沙羅
出版社: 筑摩書房
発売: 2021年11月


「母親は人間でいられるし、人間であるべきです」
「子どもはときに、自分を傷つけるようなことをしてしまいますよね。
でも、彼らは、それを通じてしか学べないときがあるのですよ」

などなど、表紙を埋め尽くす名言だけでも、沁みます。

諸事情をごっそり省いて、紹介すると
日本で生まれ育った著者が、「日本でも韓国でもない国に住みたい」
という夢をかなえて、子ども連れでフィンランドに移住する、
挑戦の実話です。


娘のユキちゃんが、保育園でフィンランド語を話そうとすると
真似してくる男の子がいるらしく、ある夜、
「めっちゃ嫌やねん」と話しました。
あー、そういううざい男子いるよねー
あんまり度が過ぎるようだったら睨んどきー
と返す著者。

後日、その男子(仮称エリオット)の父親が保育園で話しかけてくる。
「うちの息子がお嬢さんをからかっているらしくて、申し訳ありません。
やらないようには言ってるんですが。
たぶん、うちの子は、おたくのお嬢さんに興味があるんだと思います。
ただ、それをうまく言えないから、嫌な気分にさせているのだと思います」
私そういう「アホな男子」って大嫌いなんですよ
とは口にせず ハハハ、まあ子ども同士のことですから
と返す著者。

しばらくしてユキちゃんに様子を訊くと「最近は真似してきいひん」という。
何があったのか尋ねると「クマとウサギの絵本を読んでおしゃべりした」という。
要領を得ないので、保育園で担任の先生に訊いてみた著者。

「私たちは、物事を笑うことと、人を笑うこととを別のことだと教えました。前者は友達と楽しめるが、後者はそうではありません」
「エリオットは友達を楽しませる技術を知り、それを練習する必要があります」
「そのため、自分のやっていることを意識化するほうがいいと私たちは考えました。だから、クマとウサギのお話を読み、友達を嬉しい気持ちにする方法に何があるのかを話し合いました」。
(略)
「男の子はやんちゃ/アホだから、○○しても仕方がない」という説は、その男の子にとっても害があると思う。それに、○○された側の人間が嫌な気持ちになったとしても、その言葉で封じ込めてしまいはしないか。
(122~124ページ)

物事を笑うことと、人を笑うことは別のことで
後者は、人間関係を円滑にするものではないことを
子どもに教えられるおとなが、テレビの中のひとも含め
現実社会に、思いあたりません。


むしろ、人を笑うことで周囲を楽しませるひとが評価されたり

笑われることが嫌だったけど
自分はこうしてうまく対処できるようになったから、
自分と同じ状況にいるひとは、こうやって向き合っていこう みたいな
嫌なことをされる「練習」が推奨されたりしていることが
多い気がします。気のせいでしょうか。


個人的には、ユキちゃんを笑いものにしているエリオットが
仮に、こちらに好かれようとしてやっている場合でも
「人が笑われているのを見るのは不快だからやめてほしい」
と伝えることができず、
黙ってエリオットをコミュニティから排除することしか、できてません。


よく生活できるように、よく練習したいです(´・ω・)

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