プロローグ
今の夫と再婚したのは
付き合い始めてから
13年間も経ってからのことでした。
私と夫が独り者同士なら
もっと早く結婚していたかもしれませんが
私には4人の子ども
夫には同居している両親がいて
総勢8人での暮らしが
お互いイメージできなかったんです。
特に夫の母は
以前夫が付き合っていた人を紹介したとき
「もう他人とは一緒に生活できないから
結婚するんなら私達が家を出ていきます。」
と宣言したらしく
心優しくて、両親思いの夫は
それ以降、再婚に消極的になっていました。
そんな義母から
「神様のようなお嫁さんが来てくれた」
と言われるようになった話をします。
入籍するまで
結婚する前
夫と付き合っていた13年間の間に
〜そろそろ入籍したいな〜
そう思ったことが何度かありました。
そのたび、夫が決心できなかったのは
「他人が家に入るなら出ていく」
という義母の言葉でした。
夫の家には何度か行ったことがあり
義母とも顔を合わせたことがありましたが
私の立ち位置は
社交的な夫の、数多い友人の中の1人
という感じでした。
私の子ども4人全員が、
家を出て生活することが決まった年の秋
とうとう入籍を決意した夫!
ところが、、、
そんな夫に人間ドックで
前立腺癌が見つかり
手術で全摘することに。
「結婚やめてもいいよ。」
と弱気になってしまいました。
その頃夫は、
義父母の介護にストレスを抱えていて
義父は施設に入所したものの
軽い認知症のある義母の言動に
振り回される日々。
少しでも認知症改善に繋がればと
飼育を始めた愛犬に
心癒されていましたが、、、
入院で2週間も家を空けるとなると
義母も愛犬も
どうなることか。
私の心は、もう決まっていました!
「ちょうどよかったじゃない!
入籍してから手術すれば
お母さんのことも犬のことも
私が面倒見れるでしょ。
妻になっていれば、
病状説明とかもちゃんとしてもらえるし。」
そう言って夫を説得したんです。
不思議なことにその時の私には
夫の病気への不安は全くありませんでした。
念願だった夫婦になれる!
その喜びでいっぱいで
夫の病気を全く悪くとらえることなく
元気になった夫と
楽しく幸せに生活するイメージしか
浮かんでこなかったんです。
そして、まさしく
今そのイメージ通りになっています✨✨
それはさておき、
一時は弱気になった夫も気を取り直し
私との結婚に向けて前向きに進み始めました。
なんと私を結婚相手として
両親に紹介してくれたのは
入籍前日のことでした。
施設にいる義父のところに
義母を連れて行き
両親の前で初めて
「明日から僕のお嫁さんになる人です」って。
(ここで拒絶されたらどうしよう)と
ドキドキしましたが、
「そりゃぁよかった。」
とニコニコして喜んでくれる義父の横で
同じようにニコニコ笑いながら
「ほんと、よかった、嬉しいわぁ。」
と言っている義母の顔を見て
ホッと胸を撫で下ろしたのを
昨日のことのように思い出します。
入籍してから
その翌日
無事に婚姻届を出し
束の間の新婚気分を味わった2日後に
夫は手術のため入院しました。
つまり
今までほとんど接することのなかった
義母と2人で(愛犬もいたけど)
突然、約2週間の共同生活が始まったわけです!
義母に『余計な心配をかけたくない』と
「ちょっと検査に行ってくる」
と言って出かけた夫。
義母は、頼りの息子がいない代わりに
私のことを頼りにしてくれました。
義母の不安な気持ちを
「大丈夫ですよ!」と支え
義母が生活しやすいように
家事をこなし
その間に
義母がどんなことを考えて生きているのか
どんなことが好きか
何を大切にしているのか
そんなことを探っていきました。
義母の入院
夫の手術が無事に終わり
2週間後に予定通り退院できたので
これから生活が落ち着くかと思ったら、
その約10日後に
義母が転んで大腿骨を骨折してしまいました。
約3ヶ月の入院。
実はこの3ヶ月間が、
私が『神様なような嫁』になるために
重要な役割を果たすことになります。
私はまだ、
完全な引越しはしていませんでした。
夫の家に
私の荷物を運び込むスペースがなかったんです。
軽い認知症のある義母は
買ったものがあることを忘れて
また買うということを繰り返していました。
また、ゴミの分別方法の変化についていけず
何でも「もったいない」と捨てられず
生ゴミ以外のものは
ほぼほぼ捨てていないのではないか
と思えるくらいに
たくさんのもので溢れかえっていました。
本当は義母と一緒に相談しながら
少しずつ片付けて行くつもりでしたが、
3ヶ月も待っていられなかったので
義母が入院している間に
片付けることにしたんです。
これまで義母の様子を見てきて
私に対する信頼感は増してきていたし
軽い認知症があるため
何を処分しても覚えていないから
家の中が片付いたことで
感謝されることはあっても
何かを処分して
責められることはない、という自信がありました。
もちろん、
義母にとって大切なものは
処分しないようにしましたけど。
まずは私の荷物を運び込むスペースを作り
それからあらゆるものを
分別、処分、収納していったんです。
この作業をすることで
義母への理解がものすごく深まりました。
何をどれだけ持っているか
何をどんなふうにしまっているか
何を捨てられないでいるか
それらを紐解いていくことで
・今まで不安に感じてきたこと
・大切にしていること
・どんな考えで生きているのか
そんなことが、手に取るようにわかるようになったんです。
一緒に生活していながら
仕事仕事で、義母と深く関わってこなかった夫よりも
義母のことを理解できたと自負しています☺️
神様のようなお嫁さんと言われて
義母の思いや考えが
手に取るようにわかるようになったので
義母の言葉を鵜呑みにせず
その奥に秘められた思いに沿うように
声をかけたり身の回りを整えたりして
サポートできるようになりました。
義母のものも、夫のものも
全部私がわかるように片付けたので
「〇〇はあったかな?」
「はい、ここにありますよ!」
「〇〇が食べたいな。」
「はい、ありますよ!」
みたいに、
すぐに取り出したり、
好みのものをストックしておいたりしました。
夫もそんな私を支えてくれて
夫が義母のために買ってきた好物も
「はづきさんが、お母さんのために買ってきてくれたんだよ。よかったね。」
と、いつも私をたててくれました。
その結果・・・
「はづきさんは、神様みたい。
はづきさんに言うと、欲しいものが何でも出てくる。
はづきさんがお嫁さんに来てくれてよかった〜。」
と言われるようになったんです。
もちろん、いつでも全ての望みを叶えているわけではありません。
できないことや、ストックしていないものもありますし。
そんな時は、
「あー、それは今ないので、また買っておきますね。」
「今それは〇〇の理由でできないけど、できるように準備しますね。」
みたいに答えておいて、
義母は結局、何を頼んだかは忘れてしまうので、
『頼んだことが叶う』というイメージが残るようにするんです。
こうすることで、
・私は夫と楽しく生活することができる。
・義母は不安なく生活することができる。
・夫は義母へのストレスを減らすことができる。
と、家族みんなが幸せに感じられる生活を手に入れることができました❤️