中3物語/訴

中3物語/訴

記事
学び
2022年11月1日
学習塾リバティ 木村友彦


 訴 「10歳の子が小学校の先生に毎日怒られているらしい。今日は居残りでこっぴどく叱られた。明日1回でも注意されたら、明日も居残りらしい。泣いて怒ってる。そりゃ悔しいよね。『しねーッ』て言ってる。10歳の子が。」一人じゃないらしい。他の子も「死ねー」って言ってる。

 体罰のある教育と心を引き出す教育を両極にとって、その間に一本の数直線を引く。自分の教育が、その数直線のどの辺にあるかということに私は深い関心を持っている。私は、心を引き出す教育の「極」に自分の位置を占めたい。

 子どもに勉強を教える仕事をしていて、「被管理意識」を取っ払うことがどれほどたいへんなことかと痛感している。<自由>になるには、被管理意識は邪魔でしょうがない。

<引用>この宇宙のなかに子どもたちがいる。これは誰でも知っている。しかし、ひとりひとりの子どものなかに宇宙があることを、誰もが知っているだろうか。それは無限の広がりと深さをもって存在している。大人たちは、子どもの姿の小ささに惑わされて、ついその広大な宇宙の存在を忘れてしまう。大人たちは小さい子どもを早く大きくしようと焦るあまり、子どもたちのなかにある広大な宇宙を歪曲してしまったり、回復困難なほどに破壊したりする。このような恐ろしいことは、しばしば大人たちの自称する「教育」や「指導」や「善意」という名のもとになされるので、余計にたまらない感じを与える。(河合隼雄著『子どもの宇宙』冒頭)

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