自分だけの「ワクワク」を纏う。セミオーダー洋服のデザイン&世界観提案・ご相談

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記事
美容・ファッション
イベントの企画について、個人で活動するアパレルデザイナーの方と話したときのことです。

当初は、8月にファッションショーを開催する案がありました。冬物のコートを見てもらうイベントです。

ただ、話を聞くうちに、僕の中にひとつ疑問が浮かびました。

「この方が本当に届けたいのは、服を見てもらうことなのだろうか?」

そこで、イベントに来た人にどんな時間を過ごしてほしいのかを一緒に考えていきました。デザイナーの方が大切にしていたのは、服を遠くから眺めてもらうことより、実際に袖を通し、新しい自分に出会うような体験をしてもらうことでした。

「それなら、ショーを見るだけではなく、来た人自身が試着できる形の方が、届けたいものに近いかもしれませんね」

話し合いの中で、ファッションショーから、来場者が試着を楽しめる体験型のイベントへと方向が変わっていきました。

参加者の立場で考えてみる


開催は真夏の8月。冬物のコートを試着してもらうには、暑さへの配慮が必要です。

そこで僕は、具体的な準備を提案するのではなく、デザイナーご本人に「もし自分が参加者だったら」と想像してもらい、こう尋ねました。

「まず、何が必要ですかね?」

少し考えて出てきた答えは、「涼める場所、冷たい飲み物」でした。

参加する人の立場に立って考えたことで、主催者側が用意したいものが、ご本人の言葉で見えてきました。到着してすぐに試着するのではなく、まず涼んでひと息つける。そうした時間も、イベントの体験の一部として考えられるようになりました。

「納品は9月末」という常識を確かめる


もうひとつ、見直したのが納品時期です。

冬物のコートは9月末に納品するもの、というアパレル業界の慣習がありました。でも、本当にその時期でなければいけないのか。実際に購入する人にとって、希望する納品時期はいつなのか。そこは確かめてみる余地がありそうでした。

そこで僕は、これまで購入してくれた方に、仮に買うとしたら何月に納品されたいかを聞いてみてもらうよう伝えました。

確認してもらうと、「10月末で全然大丈夫」という反応だったそうです。

その声を受けて、イベントの開催も8月から9月へ変更することになりました。真夏の暑さが少し和らぐ時期に、コートを試してもらえることになったのです。

形式を決める前に、確かめてみる


最初にあったのは、8月にファッションショーを開き、冬物コートを見てもらうという案でした。

対話を重ねる中で見えてきたのは、来場者に試着を楽しんでもらいたいという思い。参加者の立場で考えて出てきた、涼める場所と冷たい飲み物。そして、購入者に希望納品時期を尋ねたことでわかった、10月末でも問題ないという声でした。

それらを受けて、イベントは試着体験を中心にした形へと変わり、開催時期も9月になりました。開催後、試着体験は好評で、注文にもつながったと聞いています。

この事例で印象に残ったのは、僕が答えを決めたのではなく、問いを通して、デザイナーご本人が大切にしたいことや、参加者・購入者の声を確かめていったことです。

業界の慣習や最初の案をそのまま前提にせず、「本当にそうだろうか」「相手の立場なら何が必要だろうか」と問い直す。そうすることで、目的に合った進め方が少しずつ見えてくることがあります。

僕は対話の中で、本人が大切にしたい思いと、今選んでいる方法のつながりを一緒に整理しています。
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