「電話で伝えた」は記録ではない|拠点間の連絡漏れを防ぐ4つの仕組み

「電話で伝えた」は記録ではない|拠点間の連絡漏れを防ぐ4つの仕組み

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「昨日、電話で伝えたはずです」

「その件は聞いていません」

「誰が対応する話でしたか?」

本社、工場、店舗、営業所など、複数の拠点がある会社では、このようなやり取りが起こりがちです。

電話、口頭、メール、チャットなど、連絡手段はたくさんあります。

それでも連絡漏れがなくならないのは、連絡する方法が足りないからではありません。

問題は、送った後の状況を管理できていないことです。

電話や口頭の連絡が消えてしまう理由

電話や口頭での連絡は、すぐに伝えられる点では便利です。

急ぎの連絡や、細かなニュアンスを伝えたい場合には、文章より早く済むこともあります。

しかし、通話が終わった後に記録を残していなければ、

・誰から誰へ伝えたのか
・正確に何を依頼したのか
・いつまでに対応するのか
・相手が内容を理解したのか
・最終的に誰が対応するのか

が分からなくなります。

連絡した本人は覚えていても、相手が別の仕事へ移れば忘れることがあります。

別の担当者へ引き継がれた場合は、そもそも連絡があったこと自体を知らないかもしれません。

「伝えた」という事実だけでは、業務が完了したとは言えません。

チャットを導入しても解決しないことがある

電話や口頭を減らすために、社内チャットを導入している会社も多いと思います。

文章が残るため、電話だけで済ませるより確認しやすくなります。

ただし、チャットにも別の問題があります。

・重要な連絡がほかの投稿に埋もれる
・読んだだけで対応されない
・誰が担当するのか決まっていない
・返信がなく、進捗が分からない
・完了したのか未対応なのか判別できない

送信者は、チャットに投稿した時点で「伝達が完了した」と感じます。

一方、受信者は「あとで対応しよう」と思ったまま忘れてしまいます。

必要なのは、メッセージを送る機能だけではありません。

確認、回答、対応、完了まで追える仕組みです。

連絡漏れを防ぐ4つの仕組み
1.重要な連絡を一か所に集める

電話、口頭、メール、チャットに情報が分散すると、確認する場所が増えます。

担当者は、

「どこに書いてあったか」

を探すことから始めなければなりません。

業務上の依頼や重要な共有は、一つの一覧へ登録する方が管理しやすくなります。

電話で連絡した場合でも、通話後に要点だけを登録します。

連絡手段を完全に一つにする必要はありません。

大切なのは、最終的な記録場所を統一することです。

2.宛先と担当者を明確にする

「仙台営業所へ共有してください」

「工場で確認をお願いします」

という連絡だけでは、誰が対応するのか曖昧です。

全員宛ての連絡は、誰も自分の仕事だと思わないことがあります。

連絡を登録するときは、

・宛先の拠点
・対応する担当者
・共有だけか、対応が必要か
・優先度
・対応期限

を明確にします。

担当者が決まっていない場合でも、最初に確認する部署や責任者を指定しておくと、連絡が止まりにくくなります。

3.対応状況を見えるようにする

連絡を受け取った後の状態を、

・未確認
・確認済み
・対応中
・完了

のように分けます。

これだけでも、管理者は現在の状況を把握しやすくなります。

未確認のままなのか。

内容は確認したが、対応が始まっていないのか。

すでに担当者が動いているのか。

対応が完了したのか。

一覧で確認できれば、関係者全員へ何度も聞く必要がありません。

連絡した側も、

「先方は見てくれただろうか」

「もう対応しているのだろうか」

と不安にならずに済みます。

4.回答内容と完了日時を残す

連絡を確認しただけでは、依頼が完了したとは限りません。

例えば、

「在庫を確認してください」

という依頼であれば、

「確認しました。在庫は20個あります」

という回答まで残す必要があります。

さらに、誰がいつ完了にしたのかを記録しておけば、あとから経緯を確認できます。

問題が起きたときも、

・依頼した日時
・相手が確認した日時
・回答内容
・完了した日時

を順番に確認できます。

これは責任を追及するためではありません。

同じ問題を繰り返さないため、そして引き継ぎをしやすくするための記録です。

すべての連絡を管理する必要はない

社内の雑談や、すぐ終わる確認まで、すべてシステムへ登録すると運用が続きません。

管理する対象を絞ることが大切です。

例えば、

・別拠点への依頼
・納期や数量の変更
・設備や商品の不具合
・発注、欠品、在庫に関する連絡
・期限がある確認事項
・複数人が関係する連絡
・あとから経緯を確認する可能性がある連絡

などです。

一方で、

「今からそちらへ向かいます」

「資料を机に置きました」

といった、その場で完結する連絡まで登録する必要はありません。

システムを使うこと自体が目的にならないようにします。

GoogleスプレッドシートとGASでも仕組みを作れる

拠点間の連絡管理というと、高額な業務システムを想像するかもしれません。

しかし、利用人数や必要な機能が限られている場合は、GoogleスプレッドシートとGASを使って、小さな仕組みを作ることもできます。

例えば、Web画面から、

・起票する拠点
・宛先の拠点や担当者
・優先度
・件名
・依頼や共有の詳細

を登録します。

相手は自分宛ての連絡を確認し、回答内容や対応状況を更新します。

管理者は一覧から、

・未対応の連絡
・対応中の案件
・完了した案件
・確認した人
・回答内容
・完了日時

を確認できます。

Googleの環境を利用するため、新しい専用ソフトを全員のパソコンへインストールしなくても、ブラウザから利用できます。

こんな職場に向いています

拠点間の連絡管理は、特に次のような会社と相性があります。

・本社と工場が分かれている
・複数の店舗や営業所がある
・電話や口頭の連絡が多い
・パートやシフト勤務の社員がいる
・別拠点への依頼後、進捗が分からない
・管理者が各担当者へ何度も確認している
・チャットの連絡が流れてしまう
・担当者が休むと引き継ぎが止まる

反対に、全員が同じ場所で働き、その場の会話だけで問題なく完結している職場には、必要以上の仕組みになる場合があります。

業務改善では、機能を増やすことよりも、現在の問題に対して本当に必要な仕組みかを見極めることが重要です。

「連絡した」で終わらせない

社内連絡の目的は、相手へ文章や言葉を届けることではありません。

相手が内容を理解し、必要な行動を行い、業務が完了することです。

そのためには、

送信 → 確認 → 回答・対応 → 完了

という流れを管理する必要があります。

電話、口頭、メール、チャットには、それぞれ便利な点があります。

それらをすべて廃止する必要はありません。

重要な依頼だけでも、最終的な記録場所と対応状況を統一すれば、連絡漏れや二重対応を減らしやすくなります。

複数拠点の連絡・依頼管理アプリを構築します

ココナラでは、GoogleスプレッドシートとGASを利用した、複数拠点向けの連絡・依頼管理アプリを構築しています。

基本機能では、

・連絡、依頼の登録
・拠点、個人、全員への宛先指定
・優先度の設定
・未対応、対応中、完了の管理
・回答、対応内容の記録
・確認者と完了日時の記録
・管理用スプレッドシート
・Webアプリの設置

に対応します。

「電話とチャットが混在している」

「依頼した後の状況が分からない」

「誰が対応したか記録に残したい」

という職場におすすめです。

現在の連絡方法、拠点数、利用人数を確認し、必要な範囲に合わせて構築します。



ユウタ|ひとり総務×AI業務改善

現役のひとり総務として、Googleスプレッドシート、GAS、Googleフォーム、生成AIを活用した業務改善を行っています。

高額なシステムを導入するほどではないけれど、手作業のままでは負担が大きい。

そんな中小企業の業務を、現場で無理なく使い続けられる形に整えるお手伝いをしています。
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