電子書籍を出版するまでには、たくさんの時間と手間がかかります。
テーマを考え、内容を書き、何度も読み返して、ようやく完成した一冊。
だからこそ、できるだけ多くの人に手に取ってもらいたいですよね。
でも、電子書籍を探している読者が最初に目にするのは、本文ではありません。
タイトルや表紙を見て、
「これは自分に関係がありそう」
「ちょっと読んでみたい」
そう感じてもらえるかどうかが、最初のきっかけになります。
今回は、これまでの4回でお伝えしてきたことを振り返りながら、表紙づくりで大切にしたいポイントを整理してみましょう。
表紙づくりの前に、4つのことを整理してみる
表紙のデザインを考えるとき、いきなり色や写真、イラストを選び始めていませんか?
もちろん、見た目の好みも大切です。
ただ、その前に少しだけ立ち止まって、次の4つを考えてみてください。
① 誰に届けたい本なのか
まずは、読んでほしい相手を具体的にイメージします。
「多くの人に読んでほしい」ではなく、どんな悩みや関心を持っている人なのか。
たとえば、同じ「片づけ」がテーマでも、
・忙しくて片づける時間がない人
・ シンプルな暮らしに憧れている人
・片づけの方法を仕事に活かしたい人
では、興味を持つポイントが違います。
届けたい相手が見えてくると、表紙の方向性も考えやすくなります。
② この本で一番伝えたいことは何か
本の内容には、伝えたいことがたくさんあると思います。
でも、表紙にすべてを詰め込む必要はありません。
読者にまず知ってほしいことは何でしょうか?
「この本を読むと、どんなことがわかるのか」
「どんな悩みに役立つのか」
一番伝えたいことをひとつ決めておくと、タイトルやサブタイトル、表紙に載せる言葉も整理しやすくなります。
③ 読者にどんな印象を持ってほしいか
表紙を見たとき、読者にどんな気持ちになってほしいでしょうか。
・ 安心して読めそう
・信頼できそう
・ 楽しく学べそう
・新しい発見がありそう
・自分にもできそう
同じテーマでも、伝えたい印象によって色や写真、文字の雰囲気は変わります。
④ 自分らしさと読者目線のバランス
好きな色や雰囲気を取り入れることも大切です。
ただし、自分の好みだけで決めるのではなく、読者が見たときに本の内容や魅力が伝わるかも考えてみましょう。
自分らしさを大切にしながら、読者にも伝わる。
その両方を目指したいですね。
伝えたいことに優先順位をつける
ここまで整理できたら、次は表紙に載せる情報を考えます。
表紙には、タイトル、サブタイトル、著者名、キャッチコピーなど、いくつかの要素があります。
すべてを同じ強さで見せようとすると、かえって何を伝えたいのかわかりにくくなることがあります。
そこで、情報に優先順位をつけてみましょう。
たとえば、
1. タイトル:どんな本なのかを伝える
2. サブタイトル:内容や対象読者を補足する
3. キャッチコピー:読むことで得られる魅力を伝える
4. 著者名:誰が書いた本なのかを示す
もちろん、本のジャンルや内容によって見せ方は変わります。
大切なのは、読者が表紙を見たときに、自然と目に入ってほしい順番を考えることです。
情報を増やすことよりも、伝えるべき情報がきちんと伝わることを意識してみてください。
表紙は「本の内容をすべて説明するもの」ではない
表紙だけで、本の内容をすべて伝えることはできません。
むしろ、表紙の役割は、読者に興味を持ってもらい、本文を読んでみたいと思ってもらうことです。
そのためには、細かな説明を詰め込むよりも、
「自分に関係がありそう」
「この本を読んでみたい」
と思ってもらえるポイントを、わかりやすく見せることが大切です。
そして、忘れずに確認したいのが、スマートフォンで見たときの印象です。
Kindleの本を探すとき、表紙は小さなサムネイルで表示されることもあります。
パソコンで見たときには読みやすくても、小さくすると文字が読めなかったり、何の本なのかわからなくなったりすることがあります。
完成したら、ぜひ小さなサイズでも確認してみてください。
せっかくの一冊だから、魅力が伝わる表紙に
今回のシリーズでは、5回にわたって電子書籍の表紙について考えてきました。
・何の本なのか、タイトルで伝わっているか
・著者の伝えたいことと、読者が知りたいことは一致しているか
・おしゃれさだけでなく、わかりやすさも考えられているか
・自分らしさと、届けたい読者の好みを両立できているか
・伝えたいことに優先順位をつけられているか
どれも特別なデザイン技術が必要なことではありません。
まずは、自分の本を読者の目線で見てみること。
それだけでも、今まで気づかなかった改善点が見つかるかもしれません。
電子書籍は、著者にとって大切な一冊です。
時間をかけて作った内容だからこそ、その魅力が表紙からも伝わるようにしたいですね。
表紙づくりに迷ったら
「本の内容は決まっているけれど、表紙の方向性が決められない」
「自分で作ってみたけれど、これで読者に伝わるのか不安」
「どんなデザインにすればいいのかわからない」
そんなときは、ひとりで悩まず、誰かに相談してみるのもひとつの方法です。
私もココナラで、電子書籍の表紙デザインをお手伝いしています。
ただ見た目を整えるだけでなく、本の内容や届けたい読者を大切にしながら、一冊一冊の魅力が伝わる表紙を目指しています。
まだイメージがはっきりしていなくても大丈夫です。
お話を伺いながら、一緒に方向性を整理していけたらと思っています。
あなたの大切な一冊が、必要としている読者に届きますように。