距離が育むもの〜子どものおはなし〜

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サヲリ♡ホッとroom♡

2023/08/14 18:37

こんばんは。

天気が不安定になりやすい時期ですね。お盆中、お休みされている方も、お仕事をされている方もお疲れ様です。ブログを読んでいただきありがとうございます。

私は児童発達支援&放課後等デイサービスで言語聴覚士として働いています。

この場所は、未就学児〜中学生の発達障害のお子さんが学校終わりに通ってくる場所です。学童のような場所といえばわかりやすいでしょうか。

今は夏休み中なので、朝から夕方まで一日利用が続いています。

今日は、そんな中で起こった出来事についてお話します。

通ってくる児童さんの中で、どうしても喧嘩してしまったり、衝動的な気持ちや行動が抑えきれずにトラブルになってしまうことがあります。

そんな時、ソーシャルスキルトレーニングとして、人間関係に必要なことは教えていきますが、やはり子供たちも人間なのでどうしても話していることがわかっていても喧嘩をしてしまうことがあります。

場合によっては、物理的に児童さん同士を離すこともあります。過ごす部屋を別々にして、来所から帰るまでの時間、会わずに帰宅することもありました。

A君とB君は、いつも仲良く遊んでいたのですが、時間が経つとイライラして「もう遊びたくない！」とお互いが言います。帰宅してからも、B君の保護者の方から「うちの子が家に帰ってくると、泣いてるんです。A君と遊びたくないって言うので、対応を考えてもらえませんか？そちらに行った日だけ、家で吐くことが増えたんです。うちの子我慢してと思うんです。」と言われることも度々ありました。

スタッフとしては『仲良く遊んでいて、お互い笑顔でいるのに、どうして？』と疑問に思うこともたくさんありました。対策として、一時的に距離を離していると、A君とB君はお互いに「遊びたい。どうして僕たちの部屋を別々にするの？」と言われることもあります。

保護者の気持ちも考えないといけない…

子供たちの気持ちも考えないといけない…

どうしたらベストなの？と色々とスタッフ間で試行錯誤をしながら支援を行いました。話し合った結果、自宅で過ごす時間が一番長いので、母子関係をまずは優先することにしました。『一緒に遊びたい』という訴えがあっても『今はクラス分けをしているから、それぞれの部屋で過ごしてね』と言うしかありませんでした。

そんな環境が２週間ほど続いたのち、A君とB君が一緒に遊びたいと言うことは無くなりました。家庭での様子をB君の保護者に聞くと、「部屋を別々にしてもらうという対応をしてもらって、吐くことも、泣くことも無くなりました。」と返答がありました。

そんな中、A君が「今日はB君にプレゼントしたいものがあるから、これ持ってきたんだ＾＾」とポケモンのお菓子の空き箱を持ってきたのです。

『やっぱり会いたいよね』と私は心の中で思いました。

私はB君に「A君がB君にプレゼントがあるんだって。久しぶりに会ってみる？」と聞きました。B君は満面の笑みで「うん！僕も会いたいって、ずー〜っと思ってたんだ！」と嬉しそうに言いました。久しぶりに会って、喧嘩することもなく、仲良く遊んでいました。

大人の都合で、子供たちの関係性を決めることは、果たしてよかったのだろうか。と思うような出来事でした。

支援に正解はありません。子供たち同士で社会のルールや人間関係を知るために一緒に過ごしながら学んでもらうことが大切だという考えもあると思います。

でも、そのお子様と一番長く一緒に過ごす保護者の方の考えも大切です。

タイミングに合わせた療育や支援が必要なのだと思います。