挫折感を克服するための心理学①:挫折感は「逃避」「代償」によっては癒せない

記事
学び
 いわゆる「挫折体験」は、無数の人生経験の中でも性格形成に影を落とすような「原体験」になりやすいものです。しかし、小さな子どもは無数の「失敗体験」を重ねながらも、それが必ずしも「挫折体験」となっていないことは注目に値するでしょう。初めての経験なら失敗することの方が自然で、子どもはその繰り返しの中からやがて「成功体験」をつかみ、今度は自信を重ねていくのです。つまり、「失敗」が「挫折」となるのは、ひとえにその人のとらえ方にかかってくるのだということです。
 しかし、ひとたび「失敗」が「挫折」としてとらえられるようになると、それは心の奥深くに根深く巣食うようになってしまい、再び挑戦することにためらいを感じさせたり、「また失敗するんじゃないか、また挫折するんじゃないか」というストレスからより安易な方向へ「逃避」したり、何かそれに代わるはけ口を求めて「代償」で満足を得ようとするような行動が生まれてきます。ここではっきり知らなければならないことは、「逃避」や「代償」ではいつまでたっても本質的な解決はなされないということです。

【コラム】
 マリリン・モンローと言えばどんなイメージを持つでしょうか。「セックス・シンボル」「白痴美」などとさんざん陰口を叩かれ、実際に男性遍歴も激しかったわけですが、彼女の伝記を見てみると、実にかわいそうな女性であったことが分かります。実は彼女が本当に求めていたのは「男性」ではなく、「父親」だったと言われています。自分の全てを受け止め、理解し、励まし、保護してくれる、そういう「父親」を知らず知らずにうちにパートナーに要求してしまっていたことに彼女の悲劇はありました。パートナー達は「男友達」として、「恋人」として、「夫」として彼女に接してきたわけですが、いつしか彼女の要求が重荷になり、その関係を続けていくことが困難になっていったのです。
 あるいはドラマの世界だけでなく、「妻子ある男性と不倫した女性に対して、不倫相手の男性がとうとう離婚を決意し、妻子を捨てて女性の元に走ったところ、今度は女性の側の気持ちが冷めてしまった」というような事態が実社会でも数多く起こっています。なぜ、そこまで犠牲を払ってその女性を選んだ男性に対して、愛情がパッタリと冷めてしまうのでしょうか。よく指摘されるのが、その男性が「父親」であることを捨て(妻子を捨てた)、一人の「男性」になった瞬間、女性の愛情が冷めてしまっているということです。実は、こうした女性の心理として、その男性を愛していたというよりは、自分でも知らないうちに「父親」を求めていたということが分かってくるのです。
 「代償」の恐ろしさは、それが「代償」であることに本人が気づいていないことにあります。本人が自覚している「自分の気持ち」と潜在意識・深層意識にある「本当の願望」との食い違いが思わぬ悲劇をもたらすのです。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す