劣等感を克服するための心理学④:「取り柄を伸ばすこと」と「苦手をつぶすこと」の両立が肝心

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 自分の良さ・取り柄・得手を見出し、それを伸ばしていくことは、コンプレックスの克服上、欠くことができませんが、ここで気をつけなければならないのは、それだけだといびつな性格になりかねないということです。マニアックな人に接した時に感じる異常感はこのために生じます(「天才と狂人は紙一重」というのはこの最極端形です)。取り柄を伸ばしていくことは個性の伸長でもありますが、同時に「苦手なこと」「やったことのないこと」にも取り組んでいくことが、性格のバランスを取る上で大切な要素となります。
 勉強で言えば、好きな科目にはけっこう時間もかけますが、苦手な科目はついつい遠ざかってしまいがちで、その偏りはますます助長されていってしまいます。本当は苦手な科目ほど時間をかけなければならないのです。例えば、英語はすごく好きだけど、数学は全然ダメだという人は、将来、英語を生かした仕事につくことも考えるでしょうが、数学にも苦手なりに取り組まないと、ただの「英語バカ」になりかねません。「専門家」(特定の分野において優れた技量・力量・識見を発揮する人)になることは重要ですが、「専門バカ」(特定の分野しか通用せず、それ以外の分野に関しては常識的理解も乏しい)はコミュニケーションにも支障を来たします。
 試験のテクニックとしては、最後の最後に苦手科目を「切る」ということは当然ありますが、勉強の基本としては苦手科目から目をそらさないことも重要なのです。

【コラム】
 例えば、血液型によるタイプ別に英語の勉強法、あるいは強みの伸ばし方について論じた人に「英語界のご意見番」松本道弘氏(英語に真剣に取り組んだ人で、この人の本に触れていない人はいないでしょう)がいます。その著書『血液型英語上達法』(実日新書)によれば、次のように分析できるそうです。
 文法はマスターし、筆記試験にも強いのに、英会話をエンジョイできない人は真面目なA型に多い。A型は計画するのが大好きな完璧主義者で(O型なら計画通りにいかなくても平気だし、B型なら計画そのものが必要ない)、精読タイプ。
 O型は短期決戦型で、速読派になる。O型は英語を武器にし、「英語バカ」も生まれるが、A型は英語そのものが目的化し、「道」を求め、「英語の鬼」が生まれる。ちなみに著名な英語学者の80%以上がA型である(O型はビジネス英語の達人になりやすい)。A型は「英語の勉強はコツコツせねばならない」という信念を捨て、O型的「度胸」やB型的「デタラメ」を学び、完璧主義から脱却することがカギとなる。
 B型の英語にはリズムがあるとされ(ちなみにA型はハーモニー、O型はメロディーにたとえられる)、英語をやるとすぐ目立つ。B型は行動力があってジャーナリスティックで、帰納的発想をし(A型なら演繹的発想をする)、移り気であきっぽいが、着眼点がユニークで話題が豊富なので、話し相手として一番楽しいからである。複線型の水平思考や柔軟思考、逆転思考をするB型は、時事英語にも強く、編集に向く。O型の論理はストレートで、目的・方向性を持つと強く、一点集中型であり(何か国語もしゃべるというタイプはあまりいない)、ハッタリも得意で、パブリック・スピーキングに強い(A型はインプット人間であるのに対し、O型はアウトプット人間)。O型のカギは目的・方向性を持つことであり、問題意識を持ったO型は恐ろしい存在となる。
 AB型には天才的な英語の使い手も現われ、何か国語も話せたり、音感的に素晴らしかったりする。AB型はクールな合理主義者であり、B型と共に海外生活に向くとされる。AB型の英語のリズムはO型のそれよりはるかにいいが、O型の議論に飛躍がないのに対し、AB型の議論には飛躍がある。
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