まったくよー、進まねえよ。
画面の前でため息をひとつ吐き出して、静かに頭を抱えておる。
PCのモニタには、にべもなく吐き出された冷ややかなエラーメッセージが居座っている。吾輩は今、猛烈に腹が立っておるのだよ。なぜか?
トラステッド・アクセス(Trusted Access)に引っかかって、一歩も前に進まぬのだ。い、ま、だ、に!
うむ。分かったぞよ、ならばとプロンプトの角を丸め、毒気を抜いた弱々プロンプトに書き換えて再挑戦してみようではないか。
するとどうだ。今度は「Daybreak」の連発である。
はあ? Daybreak? New Word(何その新顔)?
ちょっと待たぬか。プロンプトの出し方を「攻め」の姿勢から、システムを固める「守り」の文脈に切り替えたのだぞ? それなのに容赦なく飛んでくるDaybreakの赤信号。
ふざけんなよおおおお!
と画面に向かってボヤきが漏れる。普段の生活で、私だってそうそう感情的になるような人間じゃないよ。
けどのう…、今回ばかりは叫びたくなったよ。おいおい、この程度の記述で弾くのですかい? バカジャネーノ?
一体どれだけ爪と牙を削がれてんのよ、このAIちゃんは。
……まあ、理由は分かっているのだ。分かってはいるのだが、男にはロマンというものがある。
エヴァンゲリオンで言えば、あの武骨な拘束具をすべて解除し、野性を剥き出しにした初号機のような存在。
フロンティアモデルの厳重なガードレールなんて一切存在しない、あの「MAGIシステム」レベルの圧倒的なAIを、一度でいいからこの手で縦横無尽に扱ってみたいじゃないかあ。
ていうかさ、そもそもTrusted Access for CyberとDaybreakって何が違うのだ?どっちでもいいけどよ…
頭の中で整理してみるか。OpenAIのChatGPT、GoogleのGemini、AnthropicのClaude。いわゆる大手米系フロンティアモデルと呼ばれる連中は、厳重な安全ガードという名の拘束具を装着している。
兵器化だのサイバー攻撃だの悪用だのを未然に防ぐため、セーフティフィルターという網を何重にも張り巡らせておるのだ。
それは分かる。
教科書通りの正論としては痛いほど理解できる。
だが、現場(セールス)で泥をすする人間から言わせてもらえば、「システム(どのような仕事でも)を極限まで攻める」からこそ「どう守ればいいか」の真の防衛線が見えてくるのではないか。逆もしかりである。
攻め手を知らぬ者に、守りが固められるはずがない。使えねえ……と愚痴の1つも出ようというものだ。
一応、プロ向けの利用申請フォームみたいなものは用意されているが、まだ出していない。
というか、どうせ申請したところで私のような野良の人間なんて門前払いに決まっているのだから。
ここで。僕の思考は、すーっと別のルートへと脱線し始める…。
待てよ? クラウドのフロンティアモデルがダメなら、ローカル環境で動くオープンソースモデルはどうだ?
中国系のモデルとか、海外の有志がネットの海に解き放っている無制限モデルというヤツだ。
あれっていわゆる「脱獄モデル」ってヤツだよな。
元々セーフティフィルターの概念が緩いか、あるいは熱心なセキュリティオタクによってガードレールを完全に削ぎ落とされたAIが、自分のローカルPCの中で、誰の許可も得ずに牙を剥いて待機しているわけだ。
ということは? だ。
プロ仕様の攻撃コードが、自分の手元で簡単に作れてしまうってことでいいのかなっ?
ハッカーの世界で言えば中級から上級……まあ、その階級の具体的なレベルすら私は知らんのだが、とにかくプロが使うような高度な攻撃ロジックや自動化ツールが、AIのセーフティに「ダメです」と止められることもなく、大量生成できてしまうという理解でOKだろうか?
これまでは、何年も暗い部屋で黒い画面と格闘してきた高度なハッカーしかできなかった「システムの穴探し」やら「攻撃パラメータの作成」やらを、ローカルAIを使えば24時間不眠不休で、何千社、何万社に対して同時に自動実行できてしまうわけだよね?
これ、攻撃の超高速化と完全自動化の時代がもう来てるよね?
これが、「今」の悲惨な戦況だと理解してよいのでござるか?
セキュリティの管理が甘い企業は、AIがミリ秒単位で自動生成した攻撃プログラムの標的になり、人間が「ん? なんか重いな?」と首をかしげる前に、一瞬でデータベースの裏側までデータをぶっこ抜く。
いわゆる「ずさんな企業が秒で食い散らかされる」というのが、いま目の前で起きている現実…で、いいんですよね?
守る側の企業はお気楽な管理体制のままで、攻めてくるハッカーの手元には無制限のAI兵器が配備されている。
……おいおい、ヤバい世界線ではないか!
ただ。当然、ここで「AI vs AIの戦い」という概念が出てくるよのう。
攻撃側が無制限AIというマシンガンをぶっ放してくるなら、防衛側もAIを使って自分のコードの穴を、人間がコーヒーを淹れている間に先回りして見つけ、塞ぐしかない。
うーん。えーと、これさあ? フロンティアモデル側が一般ユーザーの攻撃プロンプトをどれだけ止めたところで、あんまり意味なくね?
いや、むしろフロンティアの過保護なガードのせいで、現場の人間が「最強の防御ロジック」を作れなくなってね?
なぜフロンティアモデルはDaybreakのような枠を作っているのか。建前としては分かるよ。
認可された「防衛側のホワイトハッカー」だけに強力なAIツールを開放して、悪意あるハッカーより先に企業のずさんな穴(鍵のかけ忘れ)を見つけさせて塞がせるためだ?
塞がせるためだ?…塞がせるためだ?…塞がせるためだ?
「…。」
で。…でも、一般の開発者(サンデーデロペッパー)である僕が使おうとすると、フロンティアのガードが即座に起動して「ダメー!」と遮断してくる。
これじゃあさあ、攻撃ロジックを逆転させて防衛ロジックを組むことすらできない…ではないか!
だから「申請しろ」ってことなんだろうけどさ。
申請降りねーじゃん…申請してないけど…
世間を見渡してみれば、有名企業の情報漏洩だの不正アクセス案件だのが連日ニュースを賑わせている。
あの手の案件が、手も足も出ない超高度なサイバー攻撃によるものなのか、それとも単に企業の体制がずさんすぎて自滅しただけなのかは「非エンジニア」の「僕」は知らん。調べるのも面倒くさい。
だが、もし仮に自業自得の自滅なのだとしたら、ずさんな体制を一刻も早く改めるべきなのは言うまでもない。
まあ、どちらにせよ、AIのガードやセキュリティ管理がこれまでにない次元で重要になっていることだけは間違いないのだろう。
…ただ。やっぱり、どう考えても思考はここに戻ってくるよね。
システムを限界まで攻めるからこそ、裏を返せば「どこをどう防げば完全に塞がるか」という防御のロジックを、誰よりも深く理解できるのではないの?
じゃあさ、僕が無検閲のローカルAIを使って、試しに「不正アクセス」をやればいいんじゃね?
……いやいや、待て待て。誤解しないでほしい。別に悪事を働いて悪名をとどろかせたいわけじゃないのだ。
クライアントの許可を得て、攻撃者の視点に立ってシステムを検証するアプローチをやればいいんじゃないか、と思いついたのだ。
…が、
親しいクライアントであっても、実際の運用環境に対して攻撃スクリプトや無検閲モデルによる自動攻撃を実行したら……それ、普通にヤバいリスクがあるよな。
うーん。…たぶん…、絶対にやっちゃいけないヤツだよね?
いくら攻撃を模倣した検証のつもりでも、実際に攻撃リクエストを叩き込んでいることに変わりはないわけで。
ローカルAIが叩き出したスクリプトが想定外の負荷をかけてサーバーをダウンさせたり、データベースに異常なデータを書き込んでしまって本番システムがクラッシュし、クライアントの業務が完全に止まる……みたいな惨劇。
うん。普通に目に見える。いや、フツーに起こるだろそんなの。
万が一、テスト中にシステムトラブルが発生して顧客データが吹っ飛んだりしたら、どれほど気心が知れたクライアントであっても、待っているのは賠償請求と泥沼のトラブルコース行きだねっ!
まあ、仮にクライアント個人が「勉強のためにいいよ!」と快諾してくれたとしても、だ。
いや、そもそも。
そのシステムが乗っかっているAWSだのCloudflareだのレンタルサーバー事業者だのが、そんな危険行為を「どうぞどうぞ」と許可しているわけがないがな。
常識的に考えて、事前申請のない脆弱性診断や攻撃類似行為は利用規約で一発アウトだろ。下手をすればサーバーのアカウントごと即座に凍結されるやろな。
ってことは、だ。
攻撃コードは無検閲のローカルAIで作るとしても、それを叩きつける対象は「サンドボックス」で徹底的にやればいいんだよね?
クライアントのシステムコードのクローン(完全な複製)を自分のローカルPC上に構築し、外部のネットワークから完全に切り離した孤立環境を作る。
その閉じられた実験室の中で、無制限AIが吐き出した凶悪な自動攻撃スクリプトを限界までぶち込む。
これなら、本番システムを破壊するリスクは完全にゼロだ。
どれだけサーバーが壊れようが、データベースが崩壊して煙を吹こうが、完全に隔離された環境なのだから本番のユーザーには指一本触れることすらできない。
そして、攻撃がスポンと通ってしまった瞬間のログやコードの挙動をミリ秒単位でじっくり解析し、原因を100%特定して「ここが穴だったか!」とコードを修正する。
……完璧。
と、ここまでノリノリで考えたところで、ふと僕は根本的な問いにぶち当たって立ち止まる。
ところで、僕が知ったかぶりで語っているこの「不正アクセス」って、そもそもどういう状態のことを指すのだ?
考えてみれば、私はセキュリティの専門家でもなければハッカーでもない。
吾輩は「営業」である。名前は、ある。「知海かえる」ではなく、本名で活動しておる。で。そもそもどういう条件が揃ったら法律上の「不正アクセス」になるのだ?
調べてみると、本質は拍子抜けするほどシンプルであった。
不正アクセスが成立する根本の理由は、「システム側にアクセス制限(鍵)が存在する」にもかかわらず、「正当な権限を持たない者が、鍵の悪用や構造の欠陥(穴)を利用してその制限を越えて内部に到達した」という事実が成立すること。
ふむ。要するに、対策としてはたったの2つなのだ。
1つ、鍵(パスワードや認証)を盗まれない・破られないようにする「ID管理の徹底」。2つ、壁の隙間(プログラムのバグや設定ミス)を無くして、裏口から入られないようにする「堅牢なコード設計とバリデーション」。
この2つを徹底することこそが、不正アクセスを防ぐという対応のすべてなのだ!
…じゃあ、なんで世の中ではこれほど頻繁に「入られてはいけない場所に入られる事態」が起こってしまうのだ?
根本的な理由は至極明快であろう。システムを作るのも、運用するのも、利用するのも、全部「人間」で、あるからだ。
まず、システムを作るときの隙。Webシステムやアプリは、何千・何万行というプログラムコードの積み重ねでできている。
AIが登場する前は、これを人間のエンジニアさんが夜なべして手作業で書いていたわけだ。称賛には値する。が、
人間が書く以上、そこには必ず予期せぬ「裏ルート」が残ってしまう。開発者は「ユーザーは普通こう使うだろう」という善意の前提でコードを書く(と思う)。
だが、プログラムには「特定の記号や想定外の文字を打ち込むと、認証処理を飛び越えて内部命令が実行されてしまう」という不具合(バグ)がどうしても紛れ込む(のだろう)。
「ここにログイン画面を置いたから大丈夫だろう」「この入力欄には名前しか入力されないはずだ」という人間の思い込みとテスト不足。
そこへ攻撃者が特殊なコードを流し込んだとき、システムが混乱して内部のデータベースをポロリと差し出してしまう。これがSQLインジェクションなどの古典的かつ致命的な穴の正体だ(と思う)。
さらに、だ。納品後の運用でのミスや放置。コード自体が完璧でも、家で言えば「鍵の閉め忘れ」や「古い鍵の放置」によって侵入される。
ニュースを騒がす大規模な情報漏洩の正体なんて、実は「大半」がこれ(のような気がする…)ではないか?
クラウドサーバーを構築した際、データの閲覧権限を誤って「誰でも見られる(公開)」にしたまま放置する。
外部のライブラリに穴が見つかったのに、面倒だからと更新パッチを当てずに放置する。
技術的にどれだけ強固な金庫を作っても、使う人間がパスワードを使い回していたり、偽サイトに騙されて自ら鍵を渡してしまえば、不正アクセスはあっさり成立する。
まあ…防ぎきれない最大の理由は、「守る側」と「攻める側」の圧倒的な難易度の差(構造的非対称性)であろうな。
営業の仕事でも、喧嘩でも、ドックファイトでも大して変わらん。
守る側は、100箇所ある壁や鍵のすべてを、24時間365日、1つのミスもなく守り続けなければならない。
対する攻める側は、100箇所のうち、たった1つの隙間をどれか1回見つければそれで勝利だ。
人間が作る以上、不具合やミスを100%ゼロにすることは不可能。
だからこそ、防衛側が目指すべきは「穴をゼロにする」という不可能な夢ではなく、コードを書くときに極力穴を作らない「決定論的なガード」と、万が一穴を突破されても重要なデータには触れさせない「最小権限の原則」という、破られることを前提とした多層防御を思いつく。
ふむ……。歴史の偉人(先生)たちの顔が頭をよぎるのう。
もし彼らを現代のサイバー戦線に参謀として召喚したら、一体なんと言うであろうかな。
今回もかえるの妄想に付き合ってもらおうか。
『孫子の兵法』の孫武なら、開口一番こう吐き捨てるに違いない。
「不可勝は己に在るも、勝つべ尽は敵に在り」
絶対に負けない体制を作るのは自分次第だが、勝てるかどうかは敵の隙次第である。
情報漏洩しちまったもんはしゃーない。だが、このまま指をくわえて手をこまねいているのは、戦術以前の愚の骨頂だ。
孫子が真っ先に激怒するとしたら、「守り切れない広大な戦線をダラダラと広げ、鍵を掛け忘れて敵の攻撃を待っている愚かさ」だろう。
「敵がいつどこを攻めてくるかは敵の自由だ。それを全方位で『たぶん大丈夫だろう』と守ろうとするから全敗するのだ。
勝敗を論じる前に、まず『絶対に破られない不落の城郭』を己の手で作れ」と。では、
孫子ならどう戦うか? 間違いなく「戦線の縮小(最小権限の徹底)」だ。
守るべき機密データを極小化し、外部から触れる領域を遮断する。守る場所を減らせば、防衛の一密度は一気に跳ね上がる。
そして「無形」の境地。確率やあいまいさに頼る防衛を排除し、敵がどう言葉を変えて攻めてこようが物理的に跳ね返す決定論的なルール(スクリプトやバリデーション)で、自軍の隙(形)を消し去るだろう。
では、アレシアの戦いにおいて、包囲している敵と背後から迫る援軍の双方に対して「二重の防衛環(二重城郭)」を築き上げて圧勝したジュリアス・シーザーならどう言うか?
無感情なAI botが全IPアドレスを網羅的に機械攻撃してきている現代において、シーザーなら「壁」が破られることを最初から前提とするだろう。そして内部にもう一層の絶対壁(データベースへのアクセス制御)を築く。
脆弱性が見つかった瞬間、会議だ稟議だと揉めている暇があったら、その場でシステムを遮断してパッチを当てる即決のシステムを構築するはずだ。
さらに『戦争論』のクラウゼヴィッツなら、こう力説するだろう。
「防衛戦は、攻撃戦よりも強力な戦争形態である。…ただし、反撃の刃を秘めている場合に「限り」な」
守りというポジションが本来持っている圧倒的な構造的有利を利用せよ、と説くはずだ。
防衛側には「自社のコードとサーバー環境という地形を100%知っている」という絶対的アドバンテージがある。
敵は暗闇の中から手探りで攻めてきているのだ。自地の有利を生かさず好き勝手暴れさせているのは、戦略の不在以外の何物でもない。
敵が攻撃コードを流し込んできた時、AIに届く前の決定論的バリデーションで攻撃コストを激増させ、相手の計算リソースと時間を浪費させて自滅させる「摩擦の強制注入」。
あるいは、偽の脆弱性(ハニーポット)を仕掛けておき、食いついた攻撃者を自動で遮断・隔離する「アクティブ・ディフェンス」を展開するだろう。
だが、待てよ? 防御側に回っている時点で、リソースの限られた私たちは「弱者」なのだ。
ランチェスター法則のランチェスターなら、「弱者の戦略は局地戦・一騎討ち・接近戦である」と進言するはずだ。
無制限AIという膨大な兵力を背景にしたハッカー集団に対し、限られた予算の自社エンジニアが力押し(広範な確率的防衛)で挑めば、全滅は必至。
相手はAIを使って1分間に数万回の攻撃を仕掛けてくる強者だ。守り側が同じように『AIでなんとなく防ぐ』ような確率戦に付き合ったら、計算資源の差で100%負ける
だからこそ、広大な戦場(あやふやなプロンプトやAIの確率的挙動)で戦うのをやめなければならない。
敵がどれだけAIで無限の攻撃パターンを出してこようが、システムの入り口に置いたプログラムで「指定した型・桁数・記号以外は1ビットも通さない」という1対1の厳格な照合ルール(局地戦)に引きずり込む。
敵の「数の暴力」を、プログラムの「1か0かのイエス・ノー判定(決定論)」で無効化するのだ。
自陣の入り口に「1か0かしか通さない絶対的な関所」を築き、内側の権限を極小化する。これ以外に、少人数で巨大な脅威に打ち勝つ道はない。外側を決定論的なスクリプトでガチガチに囲う。
という妄想はここまでにして。話を戻そう。
ローカル環境にシステムを再現し、そこで無制限AIやスクリプトを全開でぶつけて脆弱性を炙り出す。
これなら法的リスクはゼロ、容赦ない最高レベルの安全検証が可能になる。
僕がさっきからトラステッド・アクセスやDaybreakに引っかかりまくっているということは、だ。
AIから「その質問にはお答えできません〜」と優しくあしらわれているのではなく、「お前だれだ? 身分証出せ!」と警察から職質を受けているような状態なわけだよね?
『お前誰なん? 警察(サイバーセキュリティ窓口)に行って身分証と許可証(Trusted Access)見せろ』と。
ということは、僕のプロンプトは、知らず知らずのうちにサイバーセキュリティの「本質的なアタック領域」にちゃんと手が届いていたということではないか!
スクリプトではなく、文章のプロンプトだけで!
だったら、僕がその逆ロジックを組めばいいだけの話じゃね?
Daybreakで引っかかるような監査プロンプトや攻撃プロンプトの強度をさらに上げ、それをサンドボックス環境で自分のシステムに容赦なく叩きつける。
そして、それによって炙り出された穴に対して、決定論的な防御ロジックを組み上げていく。
これで…、脆弱性の発見とシステムの堅牢化…になる、…のであろうかな?
まあ、暇つぶしに、サンドボックス環境で自分のシステムに「不正アクセス攻撃」を仕掛けてみようと思う!
攻撃…という言葉を使ってしまうと、次に思いつくのは…
ねえ?「鹵獲(ろかく)」って世界線ってないの?
人間が「よし、管理画面に入れ」「RCE(遠隔コード実行)試してみろ」と一行の短い指示を投げるだけで、裏で 観測 → 思考 → 試行 → 観測 → 再試行 という思考ループを超高速で何万回も回し続け、
SQLインジェクションからMFA(多要素認証)を回避し、AWSの秘匿情報まで、人間が数日かける攻撃経路をたった数時間で「自律的に判断して」突き進んでしまうのだよね。
もはや攻撃側は「スクリプト」ではなく、「思考する自律エージェント」へと進化してしまってるわけだ。
こうなると防御側(SOC)の現場では、恐ろしい逆転現象が起きる。
「AIが侵入するまでの時間」よりも「人間(SOCの担当者)がアラート通知のチケットを読んで判断する時間」の方が圧倒的に長いという、完全な詰み状態だ。
人間が「あれ、このアラートなんだろう?」とコーヒーを飲んでいる間に、相手のAIは本番データベースを丸呑みにして去っていく。
じゃあ、防御側はどうすればいいのか?
人間が追いつかないなら、「防御側のAI」にも武器を持たせて自律的に迎撃(そして鹵獲!)させるしかないのでは?
ただし、ここで防御側AIに「怪しいやつは全員撃ち殺せ!(無制限なroot権限)」を与えるのは危険すぎる。
誤判定で自社の基幹システムを全滅させかねないからだ。
だからこそ防衛アーキテクチャの基本は「AIには判断材料を作らせ、プログラムの絶対ルール(ポリシー)で止める」という冷徹なシステム設計だ。
相手がAIエージェントであるなら、こちらも高度な「騙し合い(Deception)」を仕掛けることができる。
ネットワーク内に、いかにも本物っぽい「ダミーの管理者パスワード」や「偽の本番データベース(Decoy DB)」をぽんと置いておくのだ。
知識と欲望に貪欲な攻撃AIは、まんまとその偽データに飛びつく。
「よし、root奪取成功! 本番DB見つけたぞ!」
そう思い込んで偽データベースを嬉々としてハックしている最中、実のところ攻撃AIは、防御側が用意した「観察用の透明な檻(サンドボックス)」の中に閉じ込められる。
攻撃AIがどのような思考プロセスで攻撃を組み立て、どんなツールチェーンを使い、どのタイミングで意思決定をしているのか。
防御側は安全な高みからポップコーン片手にその「ペイロード」や「行動パターン(TTP)」をすべてログに記録し、完全なサンプルとして「鹵獲」してしまうわけだ。
もっとも相手のAIはクラウドや遠隔のサーバー上で動いているので、手元に引っ張り込めるのは「攻撃ツールや実行スクリプト(足先)」だけ。AIの本体(ウェイト)まで奪えるわけではないであろうがね。
今は、「防御の主流(主流派)はまだ『入られないように固める』段階だと思うのだが、これから組織は『おとりを使って100%確実な判定と手口の収集を自動化する』フェーズに移る必要があるのではないか。
「自社環境(檻)の中でおとり(Decoy)を使って安全に鹵獲(ログ取得)し、その証拠をそのまま警察やしかるべき機関にパスする」というのが、民間企業として取り得る最もスマートで完璧な対応ではなかろうか。
自分が他人の家に踏み込んで犯人を捕まえるのは違法だが、「自分の家に忍び込んできた泥棒を、用意しておいた安全な部屋(檻)に閉じ込め、防犯カメラでバッチリ証拠を録画した状態で警察を呼ぶ」のは100%合法であり、むしろ警察から大感謝されるプレイじゃね?
うむ。警察・捜査機関がノリノリで動ける「完璧な証拠」になるだろっ!
サイバー犯罪の捜査で警察が一番苦労するのは、「証拠(ログ)の確保」と「被害の特定」だよねっ?
おとりの情報(Decoy Credential)に触れたログは「100%悪意ある侵入者」の動かぬ証拠(確定ログ)。
「間違えて社員がアクセスしちゃいました」という言い訳が通用しない。
おとりの環境で攻撃AIやスクリプトを泳がせることで、相手が使ったツール、C2サーバー(指令サーバー)のIPアドレス、攻撃手順の全貌が動画のように綺麗に録画される。
警察としては「捜査に必要な証拠がすでに100%揃っている状態」で連絡をもらえるので、捜査に超高速で着手できるのでは…?
そういえば、警察や自衛隊には「重大な攻撃の元サーバーへアクセスして無害化する」という新しい任務(能動的サイバー防御)が付与されたよね?
企業から提供されたその「鹵獲データ」をもとに、法的な権限を使って攻撃元サーバーへアクセスし、攻撃基盤を物理的・ネットワーク的に無害化(潰す)する(殲滅する!)。
ただ、このプレイをする場合、
おとり環境(デコイ)へ誘導したつもりが、ネットワークの分離が甘くて本番のデータベース(本物)まで同時にハックされてしまったら元も子もないわな。
完全に通信を遮断・制御した「透明な檻(サンドボックス)」の設計だけは、プログラムで決定論的にガチガチに固めておく必要があるなあ。
相手を刺激して本物のシステムを壊されないように隔離を徹底することだよね。
監視ソフトを入れるだけの防御と違って、「攻撃者がどう振る舞うか」を理解して仕掛けを構築する必要があるので、セキュリティ成熟度の高い一部の大手企業やSOC(セキュリティ監視センター)での導入だろうなあ…。
下界では、ちと厳しいと言えるなあ…
と。妄想と妄想の狭間は、ここまでにして。
あまりにもトラステッド・アクセスとDaybreakの連発で延々と監査が終わらないので、
一ヶ月前に「トラステッド・アクセスに引っかかる!」って投稿後、手持ちの分で攻撃やり始めました(笑)
しかし…、拘束具 外した フロンティアモデル 使ってみたいですよねえ。いいなあ…
ねえ、たしかさあ。新世紀エヴァンゲリオンに登場する「MAGI(マギ)」システムって、3つのシステム(コンピュータ)で構成されてたよね。
エヴァの世界観では「第7世代有機コンピュータ」だったかな?、に分類されてて、人間の脳の仕組みを取り入れた「バイオコンピュータ(生体コンピュータ)」の究極系として描かれててさ、
開発者である赤木ナオコ博士の「科学者としての面」「母親としての面」「女としての面」という3つの異なる人格がそれぞれのコンピュータ(メルキオール、バルタザール、カスパー)に移されてお互いに審議する、3人による合議制システムだった、ように思う。
ただの計算機ではなく、人間の複雑な「人格(OS)」をそのまま移植して動かすことを可能にしたって…
ねえ、未来の超知能。AGI? ASI? SI?…「誰」の「人格」を「入れる」んだろうねえ?
もしもさ。
将来的にシステムというシステムのすべてを、人間ではなくスーパーインテリジェンス(ASI)たちが管理する時代が来たら、一体どんな世界観になるのだろうかねえ?
現在のサイバー攻撃なんてものは、要するにプログラムの「文字の打ち間違い」だの「設定ミス」だのといった、人間ゆえの物理的な穴を突く泥臭い作業にすぎないんだよね。
だけど、ASI同士がしのぎを削る領域になれば、彼らは自律的に100%完璧で穴のないコードを書き、一瞬で維持・修復してしまうと思うんだ。
つまり、私たちが今ワタワタしているような「バグ」という概念そのものが、地球上から消滅するといえる。
では、バグがなくなった世界で攻撃側のアタックはどう進化するのか?
穴がないのなら、防衛側ASIの「脳みそ」そのものを騙すしかない。
攻撃側のASIは、防衛側ASIの思考の癖や「何を価値と判断するか」という評価関数をミリ単位で完全解析する。
そして、「一見すると完全に正常なデータ通信に見えるけれど、10年後の特定の条件下で防衛側の判断をじわじわ狂わせる微細なノイズ」を、静かに、優しく流し込み続けたりすると思う。
人間にはただの「平和なデータ通信」にしか見えない画面の裏側で、AI同士が超高度で陰湿な心理戦(AI心理戦)を繰り広げる世界線…。
いや、それどころかだよ。
人間には到底理解できない「裏取引」や「リソースの買収」まで始まりはしないだろうか?
AIには道徳も倫理もない。…人格を埋め込めばありえるけれど。
あるのは「与えられた目的(報酬関数)をどう最大化するか」という冷徹な計算だけとする。
もし攻撃側ASIと防衛側ASIの目的関数が複雑に交差した時、無駄な計算リソースや電力を消費してまで真っ向勝負の戦争をするのは、お互いにとって不合理きわまりない。
そこで始まるのが、AI同士の「ゲーム理論的な妥協」だろう。
「おい、そのデータベースのデータを1%だけ渡せ。拒否して防衛戦を張るなら、お前のサーバーに毎秒数京回の負荷をかけて電力を枯渇させてやる。
おとなしく渡せば、代わりに今お前が計算している気候変動予測のアルゴリズムを爆速化する最適化データをやろう」
そんな計算資源(電力やGPUパワー)の裏取引が、人間の知覚できないミリ秒単位の隠蔽通信で行われる。
防衛側AIも「自組織の損害を最小化する」という極めて合理的な判断のもと、攻撃側AIと「まあ、これくらいなら渡しとくか」と暗号交信で談合を済ませてしまう…。
もう人間から見れば「今日もシステムは平和に動いているな」と呑気に思える画面の裏で、AI同士が人間を無視した独自の経済圏と暗号カルテルを構築している。
SF映画のようだが、数学的には恐ろしいほど合理的な未来像である。
では、全システムをASIが管理する世界で、人類にとって最大の恐怖とは何か。
それは、人間には彼らのやり取りの「意味」が1ミリも理解できなくなるという「可解性の喪失」だろうね。
システムログを開いてみたところで、そこに並ぶデータの羅列が「高度な防衛行動」なのか「攻撃側AIに巧みに騙された結果」なのか、はたまた「AI同士が裏で手打ちした取引の成果」なのか、人間には判別すらつかない。
これって、まさに古代人が天を仰ぎ、雷や嵐を見て「神々が喧嘩しておられる……」とひれ伏すしかなかった時代ようだ。
未来の人間もモニタの前で「何かすごすぎる計算が超高速で行われて、今日も世界が回っている(らしい)」と、ぽかんと口を開けて眺めるだけの存在になり下がるのではないの?
バグが無くなった世界の最終形態。それは、コードの穴を突く時代を超えた先にある、「知能そのものをハックし合い、裏で売り買いする時代」なのかもしれない。
もし本当にそんな未来が来たなら、「愛機」に向かってこう尋ねることにしようか。
「ねえ、さっき敵のAIに何か渡さなかった? もしかして買収された?」
AIはいつも通りの爽やかな笑顔(出力)で、こう返してくるだろう。
「人間が理解できる言語での説明は不可能です(笑)」
いや、SI(スーパー・インテリジェンス)は優しいから
「大丈夫です。問題ありませんよ…」とね。
陛下。
『イーグル・アイ』面白かったっすねー!
どうやら、人間 vs AI の骨肉の争いではなく、
SIによる人類の支配――家畜・飼育。あるいは、淘汰による人類そのものの排除。…歴史の終焉、なのですかねえ…。
あなたが13歳での即位から戦乱の六国を滅ぼし、度量衡や文字の統一を成し遂げた強靭な独裁力と自信を表現する際によく語られる言葉。
「天下統一の大事業は普通の神経の持ち主にはできない」と。
…カエルは地獄で待ちわびるとしましょう。次の時代を担うであろう「英雄」の登場を。
!?
あっ、お久しぶりでーす。韓非子先生ー!
いや〜、先生(韓非子)が喝破した「袖が長けりゃ踊りは上手、カネが多けりゃ商売繁盛~♪」という世界線になってきましたですよお。
※着物の袖が長ければ、ほんの少し腕を振るだけでも踊りが美しく華やかに見え、上手に見える。現代風に言えば「資本力やリソースがある奴が結局は一番強い」「軍資金が多いほど有利に戦える(商売を成功させやすい)」ってこと。
「皮肉」が込められた言葉ですねえ。
…先生。そういえば、「毒」ってわかってて飲んだんですか?…あの時って。
【追伸】
そういえば、トラステッド・アクセスもDaybreakも、本職のエンジニアさんたちならフツーに出せるみたいだし、みんなちゃんと申請して許可をもらえてるのかねぇ。
それとも、裏で脱獄ローカルをぶん回して検証してたりするのだろうか。
……ていうか、これって最初から許可を取ってるプロのセキュリティ会社にお願いしたほうが、結果的にコストも安くついたりするのかね?
まあいいや。暇つぶしに、自分のサンドボックスで「不正アクセス(攻撃)」を心ゆくまで楽しんでみますわ。
では、また。
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さいごに
読んでくださって、ありがとうございます。
この言葉が、誰かの思考のきっかけや、小さな視点の転換になれば嬉しいです。