医療・介護の現場で事務をしています。この仕事をしていると、行政に出す書類が定期的に発生します。
指定申請、体制届、加算の届出、変更届。年に一度のものもあれば、数年に一度しか出さないものもあります。
やっかいなのは、前回やったときのことを誰も覚えていないことです。担当が代わっていることもある。結果として、毎回ゼロから調べ直すことになります。様式はどこにあるのか、提出先はどこか、締切はいつか。この調べ直しに、書類そのものを書く時間より長くかかることも珍しくありません。
ここを「誰でも作れる形」にしておくと、負担が大きく変わります。
■ 何を残しておくか
書類そのものではなく、その周辺の情報を残します。私が必ず記録しているのは次の項目です。
・様式の入手元
どのサイトのどのページから落としたか。「〇〇県 △△課」といった曖昧な書き方ではなく、たどり着ける道順で。年度が変わると様式も差し替わるので、毎回そこを見に行く前提で書きます。
・提出先
同じ内容の届出でも、提出先が県だったり市だったり、その先の国保連にも要る、ということがあります。ここは間違えると出し直しになります。「どこに」「何部」「原本か写しか」まで。
・締切のルール
「算定する月の15日まで」のように、日付ではなく条件で決まっているものが多い。日付だけメモしても次回使えません。ルールとして書き残します。
・添付書類
登記事項証明書、資格証の写し、平面図。取り寄せに日数がかかるものは、その旨も一緒に。
・前回提出したものの控え
これがいちばん効きます。中身の書き方を思い出す手がかりになります。
■ 書類そのものは自動生成にする
様式が決まっていて、中身だけが変わる書類は、元データから自動で作れます。
Wordの様式に目印を入れておき、事業所名や人数などをまとめた一覧から差し込む。同じ届出を複数事業所ぶん出す場合は、これだけで作業時間が桁で変わります。
注意点として、行政の様式はレイアウトが崩れると受け取ってもらえないことがあります。文字を差し込むだけにとどめ、罫線や枠には触らないほうが無難です。
■ 実際にやってみて分かったこと
・「調べ直し」が仕事量の大半を占めていた
書類を書く時間は実はそれほど長くありません。時間を食っていたのは、様式探しと提出先の確認でした。ここを潰すと体感がまるで違います。
・要件の解釈は必ず原典に当たる
加算の要件などは、条文の読み方ひとつで結論が変わります。解説記事やまとめだけで判断すると、要件を1つ取りこぼします。告示・通知・疑義解釈まで確認するのが結局は近道でした。
・提出前に「誰が見ても分かるか」を確認する
自分だけが分かる状態で出すと、差し戻しの連絡が来たときに対応できるのが自分だけになります。
・出したあとの控えを必ず残す
次回の自分と、次の担当者のためです。ここを飛ばすと、また同じ調べ直しが発生します。
■ 始めるなら
次に届出を1つ出すとき、そのついでに上の項目をメモするだけで構いません。書類を作りながら記録するので、追加の手間はほとんどありません。
それが3件たまるころには、事務所の中に「調べ直さなくていい仕組み」が出来ています。
定型書類の一括作成や、Excelの一覧から様式へ差し込む仕組みづくりについては、ココナラの「医療・介護の事務をPythonで自動化します」「Excel集計・データ加工を自動化します」でご相談を受け付けています。どの様式を何件作りたいかが分かれば、実現できるかどうかはすぐお答えできます。