何気ない親子の会話
今日はゴールデンウィーク。お天気もちょうどよく、庭から流れ込んでくるそよ風を感じながらこの記事を書いています。
ご家族でお出かけするなら、またはご自宅でゆっくり過ごすなら、お子さんとの穏やかな対話をぜひ実践していただきたいです。
私は街を歩いていて親子の会話が耳に入ると、親の話し方に胸が痛んでしまうことがあります。
なんかそっけない、不機嫌そうな話し方。
子どもの気持ちを前向きに肯定していない話し方。
カウンセラーになったせいでしょうか、
「これでは、お子さんは辛いだろうな。将来どんな人になるのかな。」
と気になってしまいます。
しつけより対話法を
よく「しつけが大事」って言いますけれど、子どもの言動にいちいちダメ出しをすることを「しつけ」だと思っているのなら、それを私は強く否定します。
人間関係で特に重要なことは対話法。
信頼関係を築ける対話ができるかどうかは、親との間で穏やかな言葉のキャッチボールができていたかが強烈に影響します。
家庭でその経験をしていない人が大人になってから対話法を修正するには工夫と努力が必要になりますし、そういった努力をするきっかけを得るためには、いくつかの辛い経験を持つことになります。
そういった工夫や努力がうまくいかなくて悩んでいる方も少なくないので、どうかお子さんをお持ちの方には、こういったお休みの時間を穏やかな言葉のキャッチボールの機会として過ごしていただきたいです。
最初は差しさわりのない無駄話から
お子さんとの対話がまだぎこちない場合は、さしさわりのない無駄話から始めましょう。
お子さんがとりあえず何か言ったときに、
「ほう、そうなんだね。ふむふむ。」
と穏やかにで反応していますか?
お子さんの言葉に対して評価をしないでみてください。
私たちは対話から結論を出さねばならないという思い込みを持っていますが、まずはその思い込みを捨てましょう。対話に「こたえ」は不要です。
お子さんの考えについて「良いことだね。」とか「そんなの気にしないで大丈夫だよ。」といった意味の言葉もいりません。
「そうか、きみはそう思うんだね。そう感じるんだね。」
と穏やかに肯定的に受け止める反応をしてみましょう。
お子さんの反応から感じ取ってください
こういった肯定的な反応をした親に対して、お子さんが「それは嫌みか?」とか「親は自分を否定したいんだろうな。」と思っているとしたら、かなり危険な状態です。
それはつまり、お子さんから見て親が、「常に否定する存在。」「自分を評価する存在。」であると思い込まれているということで、そう思い込ませてしまったことを今すぐ反省しないと、このあとの親子関係が冷たい関係になります。
ですので、お子さんがどうも正直ではない、本音を言えていない、遠慮している、親に気遣いしている。
そう感じるときは、何か特別な工夫をすることをお勧めします。
その特別な工夫についてはまた別の機会に記事にしますが、今のところは、言葉のキャッチボールに挑戦していただきたいです。
穏やかな言葉のキャッチボールとは
最初は差しさわりのない内容でもよいので、お子さんに何気なく言葉を発するようにうながし、それに親がゆっくりリズミカルに反応し、さらにお子さんが反応し、それに対して親も反応する。
例えば、
親:今日はなんか少し寒くない?
子:え、そうかな。
親:なんかね、ちょっと寒いのよ。
子:服を着ればいいじゃん。
親:そうだねえ。なんか着ようかな。どうしようかな。
こんな感じで充分です。
言葉のキャッチボールが続いていくことが大事です。
続かせるためには「結論」を出さないでください。
もし、お子さんがネガティブな発言をしたときはチャンスです。
子:なんかイライラする。
親:ほう、どうしたの?
子:なんかさあ、こういうのってムカつかない?
親:そうか。どうしてムカつく?
子:だってさあ、こういうのって普通、駄目なんじゃない?
親:なるほど。そういうことね。どうしてそうなったんだろうねえ。
子:うーん、なんでかねえ。
と、私なら、世の中について一緒に観察するような話にもってゆくことが多いです。
とにかく、言葉のキャッチボールが永遠に続くようにし、そこにある種の「穏やかさ」や「心地よさ」が感じられる状態が好ましいです。
親子が一緒にこの世界を眺めているような対話。
それは「いまこの世界」を親子で共有し合っている時間です。
この「世界を共有する時間」を子供のころにたくさん体験していることには価値があります。
どうしてそこに価値があるのかについては、また別の記事にします。