11時31分と17時03分、二つの図が示すもの
2022年7月8日に発生した、安倍晋三元首相の銃撃事件。
今回は政治的な評価や事件の真相を論じるのではなく、安倍さん本人のホロスコープと、銃撃が発生した時刻、死亡が確認された時刻の図を比較する。
占星術は、犯罪捜査や医学的判断の代わりにはならない。
誰が何を意図していたのか。
本当の死亡時刻はいつなのか。
事件の背後に何があったのか。
そうしたことを、星だけで証明することはできない。
ここで見るのは、
人物の図と事件の図に、どのような象意の一致があったのか
という点である。
安倍さんの出生時刻について
安倍さんの出生時刻は、公的に確認できる資料が見当たらない。
そこで、初当選、自民党幹事長就任、官房長官就任、第1次・第2次安倍内閣の発足、辞任など、実際に起きた政治イベントを使い、出生時刻を推定するレクティファイを行った。
最も強い反応が出たのは早朝の時間帯。
この記事では、その早朝帯の本命候補図を使用する。
もちろん、母子手帳などで確認された時刻ではない。
現時点では、あくまで検証用の推定図である。
社会へ強い影響を残しやすい人物
安倍さんの推定図を見ると、力を発揮しやすい場所にいる惑星が多い。
これは、善人・悪人を示すものではない。
占星術における惑星の強さとは、本人の持つ能力や性質が、現実社会へ強く表れやすいことを意味する。
安倍さんの場合は、
言葉や情報を扱う力
組織をまとめる力
人脈や支援者を広げる力
制度や体制を長く維持する力
社会へ一定のイメージを定着させる力
として表れたように見える。
首相通算在職日数は3,188日。
長期政権を維持できた背景には、本人の発信力だけでなく、党、官僚、財界、海外、支持組織など、複数のネットワークを結びつける力があったのだろう。
「安倍晋三」というイメージ
安倍さんの社会的な役割を示す場所には、月とケートゥがある。
月は、大衆感情や世論。
ケートゥは、切断、空白、実体から離れた象徴を表す。
この配置を持つ人物は、本人の実像以上に、周囲から見たイメージが大きくなりやすい。
支持する人は、安倍さんに強い日本や政治的安定を見た。
反対する人は、説明不足や強引さ、政治的不信の象徴として見た。
同じ人物を見ているはずなのに、評価が大きく分かれる。
安倍晋三という名前は、一人の政治家を超えて、それぞれの人が自分の政治観を映すスクリーンのような存在になっていたのかもしれない。
11時31分の図
2022年7月8日11時31分頃、奈良市の大和西大寺駅前で銃撃が発生した。
この時刻の図では、乙女座がラグナとなる。
今回推定した安倍さん本人のラグナも乙女座。
ラグナは、身体、生命、本人そのものを示す。
事件発生時の図が、安倍さん本人の身体軸と同じ場所に重なっていたことになる。
さらに、事件図の8室には火星とラーフがある。
8室は、
不可逆の変化
突然の危機
身体や生命への深刻な影響
隠されていた問題の露出
などを示す。
火星は、武器、攻撃、火薬、負傷。
ラーフは、異常性、予測不能、通常ではない手段。
図だけを見ても、突発的な攻撃や、身体へ急激な破壊が侵入する象意がかなり強い。
自製の武器による銃撃という、通常とは異なる事件の性質とも重なる。
公人としての安倍さんへの攻撃
事件図の太陽は、安倍さん本人の月とほぼ重なっている。
太陽は、国家、権力者、公人。
月は、大衆、世論、国民感情。
安倍さんへの攻撃が、一人の人間の負傷だけでは終わらず、社会全体へ大きな衝撃を与える象意として読むことができる。
また、事件図の太陽と水星は、安倍さん本人から見た社会的役割の場所へ入る。
安倍晋三という個人だけでなく、
元首相であり、政治的な象徴でもあった人物
が攻撃されたことを示すような配置である。
事件は選挙演説の最中に発生した。
政治家として言葉を発していた人物の声が、突然断ち切られた。
その状況も、事件図の象意と重なる。
17時03分の図
安倍さんの死亡が病院で確認されたのは17時03分だった。
ここで注意したいのは、占星術で「本当の死亡時刻」を決めることはできないという点である。
医学的な死の判定は、医療の領域。
占断で比較するのは、11時31分と17時03分の図に、どのような性質の違いがあるかということだ。
17時03分の図では、ラグナが蠍座へ移動する。
太陽と水星は8室。
太陽は、公的な立場や存在。
水星は、情報、記録、発表。
それらが、終了や不可逆の変化を表す8室へ入る。
月とケートゥは12室。
12室は、喪失、退場、隔離、姿が見えなくなること。
月は国民感情。
ケートゥは切断。
火星とラーフは6室に入り、傷病、医療、救命処置、身体との闘いを強く示す。
二つの時刻に表れた違い
11時31分の図では、
武器
攻撃
突発的な破壊
身体への侵入
が強く表れている。
17時03分の図では、
傷病と医療
救命をめぐる闘い
喪失
死の確認と記録
公的立場の変化
が前面に出る。
つまり、現実の記録を言い換えただけではなく、二つの図にも異なる性質が表れている。
11時31分は、政治家の身体へ破壊が侵入した図。
17時03分は、その死が社会的な事実として記録される図。
そのような違いとして読むことができる。
この事件は運命だったのか
安倍さんの事件当時の運勢周期を見ると、生命への負担や、争い、終わりと関係する象意が重なる時期だった。
そこへ、事件図の8室にある火星とラーフが加わる。
占断上、
身体や生命へ深刻な危機が生じやすい時期だった
とは言える。
ただし、安倍さんは必ずこの日に亡くなる運命だった、とは考えない。
同じ象意が、
重い病気
事故
政治生命の終了
引退
重大な告発
支援基盤の崩壊
として表れる可能性もある。
星は、人間に特定の事件を命令するものではない。
また、公的な検証でも警護上の問題が指摘されている。
危険な運勢の時期に、演説場所、警護計画、後方への警戒不足など、現実側の条件が重なった。
星の圧力だけでなく、人間側の判断や備えも結果へ影響したと見るべきだろう。
暗殺によって何が終わったのか
事件によって、安倍晋三という一人の人間の生命は終わった。
しかし、安倍さんが政治や社会へ残した影響まで消えたわけではない。
むしろ死後、安倍さんは生前以上に象徴化された。
偉大な政治家だったと考える人もいる。
強い問題を残した政治家だったと考える人もいる。
安倍晋三という人物は亡くなった。
その一方で、支持する人、反対する人がそれぞれの意味を投影する「安倍晋三という記号」は残った。
本人図にある月とケートゥの象意が、死後も続いているように見える。
安倍晋三元首相銃撃事件が露出させたもの
この事件の後、政治家と宗教団体の関係や、宗教二世、献金被害など、それまで社会の中心では十分に扱われてこなかった問題が広く知られるようになった。
ただし、それは暴力に意味や正当性があったという話ではない。
人を傷つける行為を肯定することはできない。
一方で、事件後に社会の見え方が変わったことも無視できない。
安倍さんの図と事件図に共通しているのは、
一人の人物の出来事が、個人の範囲を超えて社会全体の問題を表面化させる
という象意である。
安倍さんの死は、政治家個人の死として終わらなかった。
日本社会が抱えていた問題を、多くの人が改めて見るきっかけにもなった。
まとめ
安倍さんの推定図には、社会へ強い影響を残す力がある。
長期政権を維持し、複数の組織や支援者を結びつけ、強いイメージを社会へ定着させる人物だった。
2022年7月8日11時31分の図には、身体への突発的な攻撃と不可逆の破壊。
17時03分の図には、傷病と医療、喪失、死の確認、公的な記録。
それぞれ異なる象意が表れている。
占星術は、事件の真相や医学的な死亡時刻を証明するものではない。
それでも、人物の図と事件の図を比較することで、
なぜこの出来事が、一人の死を超えた大きな社会的事件になったのか
を考える補助線にはなる。
星が事件を起こしたのではない。
人物、時代、社会、現実の判断。
それらへ、どのような圧力が集中していたのか。
占星術で事件を読む意味は、そこにあるのだと思う。
人生で大きな出来事が起きたとき、
「なぜこの時期だったのか」
「この出来事は、自分に何を求めているのか」
「今後は、どのように動けばよいのか」
と考えることがある。
占星術は、出来事を決めつけるものではない。
ただ、本人の出生図と出来事が起きた時期を重ねることで、現在の流れや、抱えている課題を整理する補助線にはなる。
出生時刻が分からない場合には、過去の出来事から時間帯を推定するレクティファイという方法もある。
気になる方は、プロフィール内の鑑定サービスも確認してみてほしい。