最近、SNSでの集客について相談されることが増えました。 そこでよく耳にするのが、「どうやったらバズりますか?」「手っ取り早くフォロワーを増やす方法は?」「上司からSNSで宣伝しろと言われた」という声です。
気持ちは痛いほど分かります。
一夜にして投稿が拡散され、翌日には注文が殺到する……そんなシンデレラストーリー、憧れますよね。 でも、今日は少し厳しい現実と、それ以上に大切な本当の話をさせてください。
もしあなたや上司の方が、「SNS = 無料で使える強力な広告媒体」だと思っているなら、そのボタンの掛け違いが、いつまで経っても成果が出ない原因かもしれません。
SNSは「広告」ではなく「会話」の場所
少し想像してみてください。
あなたが友人たちとカフェで楽しくおしゃべりしている時、突然見知らぬ人が割り込んできて、「この商品、すごくいいから買ってよ! 今なら安いよ!」と大声で叫び始めたらどう思いますか?
「うるさいな」「空気読めないな」って思いますよね。そして恐らく、その人からは何も買わないでしょう。
実は、多くの人がSNSでやってしまっているのが、これと同じことなんです。 SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、その名の通り「社会的な繋がり」を作る場所。
つまり、基本は「コミュニケーションの場」なんです。
企業がSNSで成功している事例を見ると、一見広告のように見えても、実はとても上手にこの「会話」に溶け込んでいます。 彼らは商品を売りつける前に、面白い話題を提供したり、役に立つ情報をシェアしたりして、まずは「この人と話すと楽しいな」「信頼できるな」という関係性を築いているんです。
「バズる」ことと「売れる」ことは違う
「でも、バズれば多くの人の目に触れるから、売れるんじゃないの?」 そう思うかもしれません。
確かに認知は広がります。
でも、考えてみてください。
道端で一発芸をして1万人の足を止めたとして、そのうちの何人が、あなたの高額な商品を買ってくれるでしょうか? 恐らく、「面白かったね」と言って通り過ぎる人が大半ではないでしょうか。
ビジネスで本当に大切なのは、通りすがりの1万人(フォロワー数)ではなく、あなたの想いや商品に深く共感してくれる10人(ファン)です。
フォロワー数がどんなに多くても、そこに信頼関係(エンゲージメント)がなければ、残念ながら売上には繋がりません。逆に、フォロワーが少なくても、濃いコミュニケーションが取れていれば、商品は驚くほど売れていきます。
画面の向こうにいるのは「数字」ではなく「人」
SNS集客で成功するための秘訣は、魔法のようなテクニックではありません。 スマホの画面の向こう側に、自分と同じように悩み、笑い、生活している「生身の人間」がいることを忘れないこと。これに尽きます。
「広告」をばら撒くのではなく、「手紙」を書くような気持ちで投稿してみませんか? 「売り込み」をするのではなく、「会話」を楽しんでみませんか?
遠回りに見えるかもしれませんが、一人ひとりと丁寧に言葉を交わし、信頼を積み重ねていくこと。 それこそが、SNSという場所でビジネスを長く、太く育てていくための、一番の近道だと私は思います。