「感情ミュート社会」という言葉をご存じでしょうか。
顔が見えないSNSツールが日常化した今日では、そんな言葉があるようです。
先日、とても興味深い記事を見つけたので、そこから一部をピックアップします。
SNSやチャットツールなどデジタル上のコミュニケーションが一般化したことで、他者感情の理解や自己感情を誤解なく伝えることが以前より難しくなってきています。
感情を抑える場面
●感情を抑えている場面は「仕事の時」 が83.2%で最多
●「友人と一緒の時」 67.7%、「子どもと一緒の時」 63.2%がそれに続く
●「親と一緒の時」 55.8%、「配偶者・パートナーと一緒の時」 55.3%も過半
出典:博報堂生活総合研究所「20歳~69歳の感情に関する意識調査」
怒らないどころか、本音すら言わず、悲しさや寂しさもぐっと飲み込む。この記事を読んで、鑑定からもこういった相談者さまが多く、とても納得できます。
ただ、驚いたことに、「良いことがあっても浮かれすぎないように感情を抑える」というポジティブな感情まで抑える傾向があるということ。
一見すると、これらは周りと上手くやっていくための、大人の対応にも感じるかもしれません。
けれど、「言葉にすることを諦める」ことは、自分の心を防御できるいっぽうで、相手との誤解を生み、心の距離が少しずつ離れていくこともあるのです。
こんにちは、みおりです。
前回の記事では、「相手の心を閉ざさない言葉の届け方」についてお話ししました。今回は、そもそも「言葉にすることを諦めてしまった関係」について、紐解いていきます。
感情を出さないことが、関係を守るとは限らない
感情を出さないことが、すべて悪いわけではありません。
たとえば仕事の場面では、「この上司に言っても仕方ない」と感じて、あえて感情を出さずに自分の立ち位置を守ることもあると思います。
その場を荒立てず、余計なトラブルに巻き込まれないための防御法も時には必要です。
ただ、仕事上その後も関わりが続く相手であれば、感情を出さないことだけが正解とも限りません。
できれば、自分が仕事をしやすいように、少しでもコミュニケーションを図っていきたいところ。
その時に大切なのは、感情をそのままぶつけることではなく、相手がどう受け取る人なのかを少し見てみること。
「相手は責められることに弱い人なのか?」
「結論から伝えた方が理解しやすい人なのか?」
このように相手の立場や性質を見ていくことで、不要な誤解を防げることもあります。
もちろん、モラハラやパワハラのように、一人で抱え込んではいけないケースもあります。その場合は、信頼できる人や専門機関に相談することも大切です。
ただ、職場でのすれ違いや小さな誤解であれば、「言葉の伝え方」や「距離の保ち方」を少し変えることで、関係が穏やかにおさまることが殆どなのです。
「言っても仕方ない」が増えると、心は離れていく
そうは言っても、工夫しても関係性を修復するのが難しいものもあります。
それは、夫婦や家族関係です。
なぜなら、職場の人づきあいよりも深く身近な存在ですから、「分かってほしい」「言わなくても察してほしい」という気持ちが強くでてしまうのです。
「本当は、少し手伝ってほしかっただけ。」
「本当は、ひと言ねぎらってほしかっただけ。」
「本当は、私の大変さを少しでも見てほしかっただけ。」
この想いを言葉にすることを諦めてしまうと、距離感の近さからも悲しさをこえて「怒り」が湧きおこる結果になりやすい。
「自分ばかりが我慢している。」
「何も分かろうとしてくれない。」
そして、その怒りさえも我慢し続けると、いつか心が爆発してしまいます。こうなってしまうと、なかなか修復には時間がかかります。
本来なら見直せたかもしれない関係が、「言葉」にできないまま限界まで一気に進んでしまうとことも、かなりの割合でいらっしゃいます。
これが冒頭でお伝えした、「感情を出さないことは関係性を守ることとは限らない」ということです。
本音をぶつける前に、自分の中で整理する
では、どうすればいいのでしょうか?
感情をそのままぶつければ、関係がさらにこじれてしまうこともありますよね。けれど、なかったことにして飲み込んでしまうのも、ご自身の心が苦しいまま。
だからこそ、まずは相手に伝える前に、自分の中で「本音」を整理してみることが大切です。
難しいことをする必要はありません。紙やスマホのメモに、次のようなことを書き出してみてください。
「何がつらかったのか。」
「何を分かってほしかったのか。」
「どんな言葉がほしかったのか。」
この3つを目に見える形にするだけでも、心の中が少しでも整理されるはずです。
人は頭の中だけで考えると、怒り、不安、悲しさ、寂しさといった感情から、なかなか自分の気持ちがまとまりません。
言葉にして書き出すことで、
「私は怒っていたんじゃなくて、本当は寂しかったのかもしれない。」
「責めたいのではなく、気づいてほしかったのかもしれない。」
このように見えてくることがあるのです。
この整理ができると、相手に伝える言葉も少し変えることができますから、自分の気持ちに迷っている方は、ぜひトライしてくださいね。
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言葉にしなかった感情は、消えるわけではなく、心の奥にしこりとして残ってしまいます。
もちろん、相手との関係を壊さないために感情を抑えることも、時には必要です。
けれど、自分の心の声までミュートにしてしまうと、「本音」はどんどん苦しく迫ってくる。
だからこそ、自分の心の声までをミュートにせず、表に出すことが大切です。
小さなことでも「本音」に気づくことができれば、関係性を見直す入口になるのです。
もし自分ひとりでは難しいと感じる方は、ぜひ私の鑑定にお越しください。
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みおり