9月22日火曜日の相場を見ていきます。
昨日の米国株は大きく上昇しました。
S&P500は前日比114.20ポイント高、1.49%上昇。NASDAQ総合も2.26%上昇し、過去最高値を更新しています。原油価格の下落や米長期金利の低下に加え、半導体・AI関連株への買いが相場を押し上げました。
一方、為替市場では再び円安が進み、ドル円は157円台前半で推移しています。
今回かなり注目したいのが、単純なチャートの形ではありません。
**投機筋の円ポジションが、わずか2週間で異常ともいえるほど大きく変化していることです。**
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わずか2週間で「9万枚の円売り」から「12万枚の円買い」へ
CFTCのIMM通貨先物を見ると、かなり興味深い動きが確認できます。
9月1日時点で、大口投機筋の円ポジションは
**9万2,227枚の円ショート**
でした。
ところが9月8日には1万796枚の円ロングへ転換。
さらに9月15日時点では、
**12万359枚の円ロング**
まで一気に膨らんでいます。
つまり、
**-92,227枚 → +120,359枚**
です。
わずか2週間で約21万枚分もポジションの方向が変わったことになります。
これはかなり極端な変化です。
「円高になる」と考える参加者が一気に増え、円ロング側へポジションが偏ったと見ることができます。
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円ロングが増えすぎた反動が現在の円安か
ドル円は一時152円台まで円高が進みました。
しかし、その後は157円台まで約5円戻しています。
ここで重要なのが、先ほどの12万枚まで積み上がった円ロングです。
円高を期待して円を買っていた参加者からすれば、ドル円が反転して上昇すると含み損が拡大していきます。
すると、
円ロングを手仕舞う
↓
円を売る
↓
ドル円がさらに上昇する
という流れが発生します。
現在の円安は、新しく猛烈な円売りが始まったというよりも、
**短期間に積み上がりすぎた円ロングの巻き戻し**
という側面もかなり強いのではないかと考えています。
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日銀が利上げしても円安になった理由
9月18日の日銀金融政策決定会合では、政策金利が1.00%から1.25%へ引き上げられました。
しかし結果的に円は売られました。
9人の政策委員のうち2人が利上げに反対したことなどから、市場では今後の追加利上げペースについて慎重な見方も出ています。
通常であれば、
「利上げ=通貨高」
と考えたくなるところです。
しかし為替は「利上げしたかどうか」よりも、
**市場が期待していた内容より強かったのか、弱かったのか**
によって動きます。
今回の日銀会合後の円安は、まさにその典型例でしょう。
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157円台では介入警戒も忘れない
9月18日には、日本当局が為替市場で「レートチェック」を行ったと報じられました。
レートチェックは、市場介入の前段階として意識されやすいため、ドル円の上値を追いかける際には注意が必要です。
ただし、
**レートチェック=必ず為替介入**
ではありません。
157円台という水準だけを見て、すぐに実弾介入があると決めつけることもできません。
当局が警戒しているのは価格水準だけではなく、
「どれだけ急激に円安が進んでいるのか」
というスピードも重要になります。
そのため157円、158円、160円といった数字だけを見るのではなく、短期間にどれだけドル円が動いているのかを確認しておきたいところです。
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目先は「12万枚の円ロング」がどこまで減るか
今後かなり重要になるのが、IMMポジションです。
9月15日時点では12万359枚という非常に大きな円ロングになっています。
これが今後、
12万枚
↓
8万枚
↓
5万枚
というように減少していくなら、円ロング解消による円売りが続く可能性があります。
その場合、ドル円は157円台からさらに上の水準を試す展開も考えられます。
逆に今回の上昇でポジション整理が終わり、再び円ロングが増え始めるなら、ドル円上昇が一服する可能性があります。
つまり現在は、
**ドル円のチャートだけでなく「投機筋が円をどう扱っているのか」を見ることが非常に重要な局面**
だと思います。
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次回の日銀会合は10月29~30日
次回の日銀金融政策決定会合は、
**10月29日・30日**
に予定されています。
その次は12月17日・18日です。
最近は日銀会合が「円高イベント」ではなく、結果発表後に円安へ振れるケースも目立っています。
そのため、
「日銀会合だから円を買う」
という単純な考え方はかなり危険になっています。
重要なのは、市場が事前にどこまで利上げを織り込んでいるかです。
期待以上なら円高。
期待以下なら円安。
同じ利上げでも、市場の事前予想によって反応はまったく変わります。
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もう一つの重要材料は「ドル」と「原油」
ここから数週間は円だけを見ていてはいけません。
特に注目したいのが、
**ドルと原油価格です。**
昨日は原油価格が大きく下落し、米長期金利も低下しました。
通常ならドルの上値を抑えやすい材料ですが、それでもドル円は157円台を維持しています。現在の円の弱さを考えるうえで興味深いポイントです。
一方、中東情勢やホルムズ海峡をめぐる状況によって原油価格が再び大きく上昇すれば、インフレ・金利・ドルの動きにも影響してきます。
アメリカでは11月3日に中間選挙が予定されており、今後は経済だけでなく外交・エネルギー政策をめぐるニュースにも相場が反応しやすくなってくるでしょう。
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本日のドル円で見るポイント
現在のドル円を見るうえでは、
**① 157円台を維持できるか**
まずここです。
157円台を維持したまま推移するなら、次は158円方向が意識されます。
**② 円ロングの巻き戻しが続くか**
12万枚まで積み上がった円ロングが今後どこまで減少するのか。
ここは毎週確認したいポイントです。
**③ レートチェック・介入警戒**
上昇スピードが速くなれば、当局発言やレートチェックへの警戒感が強まります。
**④ 原油価格と米金利**
今後のドルの方向を考えるうえで非常に重要です。
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まとめ
現在のドル円は単純に、
「円が弱いから上がっている」
だけではありません。
今回最も重要なのは、
**9月1日の9万2,227枚の円ショートから、わずか2週間で12万359枚の円ロングへ転換したこと**
です。
これだけ急激にポジションが偏れば、その反動が起きても不思議ではありません。
現在の157円台への戻りは、その円ロング解消が大きく影響している可能性があります。
そして次の焦点は、
**円ロングの整理が終わったあと、投機筋が再び円を買うのか、それとも円ショートへ戻るのか。**
ここです。
個人的には、ドル円の価格だけを見るよりも、今後数週間のIMMポジションの変化を追いかける方が、相場の裏側を理解しやすい局面だと考えています。
今週は157円から158円方向への動きだけでなく、レートチェックや介入警戒、原油価格、米金利にも注意しながら相場を見ていきたいところです。