こんばんは!
ここまでお付き合いいただいた「共同親権編」ですが
今回で、いよいよ最終回です。
第1回では、
「そもそも共同親権って何?」
から始まり
養育費、先取特権、そして共同親権の課題まで見てきました。
最後となる今回は、
「制度は始まったばかり。これから私たちはどう見ていけばいいのか」
について考えてみたいと思います。
■ まず、共同親権は「始まったばかり」
2026年4月1日。
離婚後の子どもの養育に関する新しいルールがスタートしました。
離婚後について、父母の双方を親権者とする「共同親権」も選択できるようになりました。
また、養育費や親子交流などについてもルールが見直されています。
でも、ここで一つ覚えておきたいことがあります。
それは……
まだ始まったばかりだということ。
2026年8月の今で考えても、スタートしてからまだ数か月です。
これから実際の家庭の中で、どのように運用されていくのか。
そして、どんな問題が出てくるのか。
それを見ていく必要があります。
■ 「共同親権=正解」と決めつけない。
今回のシリーズを書いていて、私自身が大切だと思ったのが、
「共同親権が良い」「単独親権が悪い」
と簡単に決めつけないことです。
家庭には、それぞれ事情があります。
離婚した後も、
「子どものために一緒に考えよう」
と話し合える父母もいるでしょう。
一方で、
「できれば顔を合わせたくない……」
というケースもあるでしょう。
さらに、DVや虐待など、より慎重な対応が必要なケースもあります。
だからこそ、法律では親権を決めるときに、子どもの利益を最も優先して考えることが重要になります。家庭裁判所が判断する場合も、さまざまな事情を考慮する仕組みになっています。
つまり、
「共同か単独か」だけを見るのではなく、
「その子にとってどうなのか?」を見る。
これが大切なんだと思います。
■ これから注目したいのは「実際にうまくいっているか」
法律が変わった。
↓
制度が始まった。
↓
では、その結果どうなった?
ここが、これから重要になってきます。
例えば、
子どもが安心して生活できているのか
父母が無理なく協力できているのか
子どもが父母の間で板挟みになっていないか
養育費がきちんと支払われているのか
DVや虐待のあるケースで、子どもの安全が守られているのか
家庭裁判所でどのような判断がされていくのか
こうしたことを、少しずつ見ていく必要があります。
法律は、
「作ったら終わり!」
ではありません。
むしろ、
「作った後がスタート」
なんですよね。
■ 「ニュースになった!」だけで判断しない
これも、私たちが気をつけたいところです。
例えば、
「共同親権でこんなトラブルが起きました!」
というニュースが出たとします。
もちろん、そうしたニュースは大切です。
でも、
「こんな事件があった」=「共同親権という制度そのものが悪い」
とは限りません。
逆に、
「共同親権にしてうまくいっています!」
という話があったとしても、
「じゃあ、すべての家庭に共同親権が向いている」
とも限りません。
一つのニュースだけで、
「これは良い!」
「これはダメ!」
と結論を出すのは、ちょっと早いかもしれません。
SNSなんかでは特に、
「結論、早っ!」
ということが多々あります(笑)。
だからこそ、
いろいろな事例を見ながら、少し長い目で考えていく。
これが大切なのではないでしょうか。
■ そして、私たちが一番忘れてはいけないこと
このシリーズで何度も出てきた言葉があります。
それが、
「子どもの利益」
です。
大人にとっては、
「親権を持ちたい」
「自分の意見を通したい」
「相手には負けたくない」
という気持ちがあるかもしれません。
でも、その真ん中にいる子どもからすると、
「お父さんとお母さん、ケンカしないでよ……」
というだけかもしれません。
子どもにとって大切なのは、
「お父さんが勝った!」
でも、
「お母さんが勝った!」
でもありません。
「安心して暮らせること」
です。
ここは、法律の話をするときにも、私たちが忘れないようにしたいところですね。
■ FPとして気になるのは、やっぱり「お金」
そして最後に、FPらしい話も少し。
共同親権を考えるとき、
「親権」という言葉に目が行きがちですが、
実際の生活では、
お金の問題もかなり重要です。
食費。
家賃。
学校のお金。
習い事。
高校や大学の費用。
そして養育費。
子どもが成長するにつれて、お金はどんどん必要になります。
だからこそ、
「親権をどうするか」だけではなく、
「子どもの生活をどう支えていくか」
まで考えることが大切なんだと思います。
今回の法改正では、養育費についても新しい仕組みが設けられました。政府広報でも、共同親権とあわせて養育費について解説されています。
法律と家計。
一見すると別々の話に見えますが、
実際の生活では、かなり近いところにあります。
■ これから私たちはどう見ていけばいい?
では、最後にまとめてみます。
これから共同親権についてニュースを見るときは、
① 「制度が始まった」という事実だけで判断しない
まだ始まったばかり。
これから事例が積み上がっていきます。
② 「誰が正しいか」だけで考えない
父親、母親、それぞれの立場があります。
でも、その間にいる子どもの立場も忘れない。
③ 一つのニュースだけで結論を出さない
良いケースもあれば、難しいケースもある。
いろいろな事例を見る。
④ お金の問題も一緒に考える
養育費や教育費など、
「実際に子どもが生活していくためのお金」
にも目を向ける。
⑤ 一番大切なのは「子どもの利益」
結局ここに戻ってきます。
■ 全6回を終えて
今回の共同親権編。
最初は、
「ちょっと難しい法律の話かな?」
と思っていました。
でも調べていくと、
親権だけではなく、
養育費、教育費、住居、親子関係、そして子どもの将来。
いろいろなことにつながっている制度だと分かりました。
法律というと、
「自分には関係ないかな」
と思ってしまいがちです。
でも、
法律は私たちの生活のルール。
意外と身近なところにあります。
そして今回の共同親権については、
まだ答えが出たばかりではありません。
2026年4月に制度が始まり、これから実際の社会の中で運用されていきます。
だからこそ、
「これからどうなっていくのか」
を、私たちも少しずつ見ていきたいと思います。
■ 最後に
今回のシリーズを一言で締めるなら、
「共同親権は、ゴールではなくスタート。」
なのかもしれません。
制度ができた。
これで終わりではありません。
その制度によって、
子どもたちが安心して暮らせるようになっているのか。
父母が無理なく子育てできるようになっているのか。
養育費など、必要なお金がきちんと届いているのか。
これから、少し長い目で見ていく必要があります。
そして私たちも、
ニュースを見て、
「へぇ、法律が変わったんだ」
で終わらせず、
「これって、私たちの生活にどう関係するんだろう?」
と、一度立ち止まって考えてみる。
そんなきっかけになればいいなと思います。
全6回にわたってお付き合いいただき、ありがとうございました。
また次回からは、いつものブログに戻ります。
また気になる法律が出てきたら番外編をやります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。