日本のパーカー文化は、単なるファッションアイテムとしての普及を超えて
・独自の呼称
・製造技術の極致
・サブカルチャー
との融合という3つの面白い側面を持っている
「パーカー」という呼び名の定着とアイビーリーグ
日本で「フーディー(Hoodie)」ではなく「パーカー」という呼び名が定着したのは、1960年代から70年代にかけてのアイビー・ファッション(IVY)の流行がきっかけ
日本の伝説的ブランド「VAN Jacket」の創業者・石津謙介氏らが、アメリカ東海岸の大学生のスタイルを日本に紹介した際、フード付きのスウェットを「パーカー」という名称で広めたのが最初
本来「Parka」はアラスカなどの防寒着を指しますが、日本ではこの時期に「フードがあるスウェット=パーカー」という概念が固定化
今でも日本では、薄手のものから厚手まで「パーカー」と呼ぶのが一般的
世界が注目する「吊り編み(ループウィール)」技術
その秘密は、日本にしか残っていない「吊り編み機」という古い機械にあり
1960年代以前に使われていたこの機械は、糸に余計なテンションをかけず、空気を含ませながらゆっくりと編み上げるので、1時間に1メートル
現在、この吊り編み機が稼働しているのは世界でも和歌山県などごく一部
ここで作られた生地は、「何十年着ても型崩れせず、洗うほどに風合いが増す」と言われ、海外の高級ブランドも買い付けに来るほど
オタク文化・サブカルチャーとの親和性
日本のパーカー文化において無視できないのが、アニメやゲームといったサブカルチャーとの結びつき
単なるプリントTシャツの延長ではなく、キャラクターの衣装を再現した「なりきりパーカー」や、日常使いしやすい「概念パーカー(色やモチーフをさりげなく取り入れたもの)」など、日本独自の進化を遂げている
かつては「オタクの制服」と揶揄された時期もありましたが、現在はハイブランドとアニメのコラボも当たり前になり、パーカーはジャンルを越境する最強のコミュニケーションツールに
日本のパーカーを楽しむための「3大キーワード」
ドメブラ (ドメスティックブランド)
AURALEEやLoopwheelerなど、日本独自の素材感にこだわるブランド
肉厚フード
日本のファッショニスタが最も重視するポイント
フードが自立している
重ね着 (レイヤード)
シャツの上にパーカーを着る、あるいはコートの中にパーカーを挟むスタイルは日本で洗練されてきた
豆知識
日本の「ユニクロ」がスウェットパーカーを国民服にしたことも、日本のパーカー文化の底上げに大きく貢献
1900円〜3900円程度であのクオリティを出せるのは、世界的に見ても驚異的