ベビーブーム

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母の家になんか行きたく無かった。
もぅ自由を奪われたく無かった。
たとえ1日たりとも…
しかし随分長い事会っていない母が
「会いたい」
と言っていると聞けば
【1日位は我慢するか…】
という気持ちにもなった。
この頃は、まだ母の私に対する愛情は信じていたのだ。
離れて暮らしているからこそ愛されているはずだと…
人の愛情なんてたとえ親子であってももろいものだなんて思いたくなかった。
母の家に行く前に継母に言われた。
「ママね、今お腹大きいんだって。アンタに知らせて無かったのに…って気にしてたよ。アンタがこんな時に…って思ってるみたい」
「あっそ…」
【知らせて無いのなんかいつもの事じゃん。今更ビックリしないし…】
冷めた気持ちで出掛けて行った。
その頃すでに父と継母との間に弟も生まれていた。
毎年あっちこっちで妹やら弟が生まれる。
【ベビーブームかよ】
と、どんどん孤立しながら思っていたが、もぅ慣れっこにもなっていた。
そして実際どの子も可愛かった。
ただ実の母が産んだ子は近くに居なかったせいか、『よその子』としての感情しか湧かなかった。
同じ母親から産まれたはずなのに全くの他人としての可愛さだった。
多分その子を自分の弟と認めた時点で母親を取られた事を認めなきゃいけない…そんな気持ちがあったのかも知れない。
どんなにつっぱって生きていても、まだそこまでは強く無かったのだろう。
そんな複雑な中での母との久々の再会だった…+

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