【開発の裏側51】スプレッドの物差しが2つあった。表の数字をそのままEAに入れたら、表を作った口座でも入らなくなった話

【開発の裏側51】スプレッドの物差しが2つあった。表の数字をそのままEAに入れたら、表を作った口座でも入らなくなった話

記事
IT・テクノロジー
どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。

開発の裏側の50回目は、MQL5のマーケットの検査で、入力の区切りの罫線がエラーになった話でした。
今回は、ゴトー日に動くEAに、スプレッドの上限を持たせようとしたときの話です。



このEAは、ゴトー日の9時55分に、いくつかの円の通貨ペアに入ります。
スプレッドの広い口座では、入るだけで利益が削られます。そこで、通貨ペアごとに、ここまでなら使えるというスプレッドの表を作りました。

表の数字は、業者の広告や比較で見る、平均のスプレッドの物差しです。私が検証に使っている口座なら、ドル円が0.8 pips、ユーロ円が1.7 pips。1分足に記録されたスプレッドの中央値とも合っていました。

この表をEAの中に持たせて、9時55分のスプレッドが表の上限を超えていたら、その日は入らない。そう作りました。



テスターで回すと、おかしなことが起きました。

その表を作った口座そのものでも、ほとんど入りません。手数料を0にしても、ユーロ円は毎日見送りでした。



調べると、物差しが2つありました。

EAがその場で1秒ごとに見るスプレッドは、同じ口座でも、9時30分から9時54分の平均で、ドル円が約1.5 pips、ユーロ円が約2.5 pipsでした。表の数字の1.5倍から2倍です。
1分足に記録されたスプレッドは、その1分の中の狭いほうの値のようで、1秒ごとの平均より小さく出ていました。

もう1つ。9時55分ちょうどは、スプレッドが一瞬広がります。その口座のドル円で1.5から1.8 pipsでした。
9時55分の最初の値だけで判定すると、入れる日でも入らなくなります。



直し方は2つです。

1つは、9時55分から9時59分の間に、範囲に入った通貨ペアから入る形にしたこと。一瞬の広がりをやり過ごします。

もう1つは、物差しを分けたことです。
表は、お客さんが業者や口座を選ぶときの目安として使う。広告と同じ物差しなので、比べやすいからです。
EAの中の判定は、EAが見る物差しで測り直した値に換算して使う。

同じスプレッドという言葉でも、どこで、どう測った数字かで、倍ほど違うことがあります。

検証ノートの55回目で、1分足の記録で測った模擬が、実際のティックより良く見えた話を書きました。そこでも、この物差しの違いが関わっていたのかもしれません。

EAの中の判定を、実際の口座で見える値に合わせて作る開発もお受けしています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す