これまで、キャリアコンサルタントの試験対策記事を中心に投稿してきましたが、これからは私の考えや心理学を通しての学びを中心に、投稿していこうと思います。
初回の今日は、私が心理学を学ぼうと決意したきっかけについて、お話をします。
経歴
まずは簡単に、私の経歴から。
高卒で百貨店に就職
ファッション売り場の販売員として働く。
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24歳で結婚・出産し、同時に仕事を退職
専業主婦としての生活がスタート
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2年後、26歳で第2子を出産
子育てに明け暮れる毎日
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さらに2年後(28歳)
社会復帰したくなり、子どもを保育園に預けて、時短パートを始める。
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3年後「もっと働きたい!」
時短で物足りなくなり、転職訪問看護ステーションの事務員に転職
フルタイムパート(9-17時)勤務
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3年後「フルタイムだったら正社員の方が良くね?」
介護用品卸売業カスタマーサポートセンターへ、正社員として入社
バリバリ働き、管理職に昇進。
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6年後(40歳)、退職
キャリアコンサルタント資格取得
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そして、その2年後(今年2022年にあたります)
フリーランスとして開業
簡単に書きましたが、これが私の経歴です。
元々気にはなっていた”心理学”ですが、子育てや仕事の経験を通してより興味を持つようになり、独自に学んだり資格を取得して、今に至ります。
そんな私が、”心理学”に強く惹かれ『カウンセラーになった理由』をまとめてみました。
これが、今の私の原点です。
①妊娠・出産・子育てを通して。。。「どっちも正しい⁉」
時は、今から18年ほど遡ります。。。
2004年。
娘を妊娠した私は、某百貨店で販売の仕事をしていました。
出産ギリギリまで働いて退職を希望していましたが、度々出血があり、立ち仕事が難しくなってきます。
業務内容を販売から事務に切り替える準備をしていた頃、定期健診で『切迫早産』の診断。
2週間は仕事を休むよう、診断書が出ました。
しばらく休んで復帰しましたが、それからも度々お腹が張ったり、出血も続きます。
お医者さんから
「無理はしないように」
と、指示が出ました。
そんなコト言われたって、どこからが”無理”なのか分かりません。
度重なる休みや早退に、職場では心配の声と共に、人づてに心無い言葉も聞くようになってきます。
自分のコトなら
「何くそ!」
と、多少無理をしてでも働いていたでしょう。
でも、赤ちゃんのコトを考えると、どこまで頑張っていいのやら。。。
後ろめたさやら不甲斐なさやらで、段々と精神的にもきつくなってきます。
最終的に
「何かあったら、絶対に後悔する」
と思い、主人の後押しもあって、予定より早く退職しました。
娘は無事に出産。
その後、テレビで”マタハラ”という言葉を耳にするようになりました。
(当時、”マタハラ”という言葉が出始めた頃でした。)
マタハラを受けたという女性の話を紹介して、
「女性が働きやすい社会を!」
と、スローガンを掲げています。
妊娠した女性が働きにくくなるというのは、ほんの少し前に自分自身が、まさに身を持って体験しています。
その女性の主張はとても大事なコトだと思いましたし、訴えている内容にも、とても共感出来ました。
そもそもマタニティでなくても、ハラスメント自体が許されるものではないし、正していくべきだとも、思います。
ですが、ここで少し落ち着いて考えてみて下さい。
企業からしたら、元気いっぱい働ける人と度々体調を崩す人がいて、どちらにも同じお給料を支払わないといけないとしたら…?
そりゃ、元気な方を雇いたいですよね。
『今日も明日も、出勤できるかどうか分からない』
という人がいて、その人は間もなく長期休暇を取るコトが決定していたら…?
早めに去ってもらって、そこに新たな人材の補充をしたいと思うのも、当然だと思いませんか?
女性の主張だけを”正”として、企業側を叩くのは何か違う。。。
当時加熱していた”マタハラ”報道を見て、少し違和感を覚えました。
数年経ち、私が社会復帰しようとした時に直面した、『子どもがいると、雇ってもらえない問題』
「小さい子どもが2人いる」
それだけで、面接すら受けさせてもらえないコトも多々ありました。
この時にも、同じ違和感を持ちました。
私には私の言い分があるけど、雇う側からしたら度々休むかもしれない人より、毎日きちんと出勤してくれる人材が欲しいのは当たり前。
だから、ここでその1企業を責めても仕方ない。
この思いから、
『どっちもが、自分にとっての”正義”を貫いてるんだとしたら。。。?』
という問いが、私の中に現れます。
当時は、心理学や哲学も学んでおらず、
「人によって、立場によって、環境によって。。。
こんなにも意見が食い違ってしまうものなの?」
くらいの疑問だったと思いますが、後にこの問いは
「自分の正義の反対は、他の誰かの正義」
という、私が人の心を観察する上での、基盤となる考えに繋がって来ます。
②訪問看護ステーションでの経験「あなたの笑顔が、一番大事」
次に、訪問看護ステーションで事務員をしていた頃の話。
私が勤めていたステーションでは、終末期の利用者さんも多くいて、人生の残りわずかな時間を
「自宅で過ごしたい!」
と願う、ご本人や家族の方への支援に力を入れていました。
そこで利用者のご家族や、現場で看護・介護をする方へのケアが、あまりに行き届いてない現状を目の当たりにします。
(在職当時は2011~2015年、老老介護や施設での虐待が問題になりつつあった頃です。)
様々な疾患で、配偶者や親・あるいは我が子がどんどん衰えていく姿を、間近で見て、支えていく。
利用者ご本人のケア自体がまだまだ不充分な日本で、そこに携わる方のケアなんて、議題にすら上がらない現状。
家族が介護疲れを起こさない為に、デイサービスやショートステイ等利用できるサービスは増えていますが、
「他人に迷惑をかけない」
を美徳とする日本では、まだまだそういったサービスを利用するコトにも、抵抗があるように感じました。
(もちろん、金銭的な問題もありますが)
そういったサービスを利用したとしても、それは家族が主体的に息抜きや日常を楽しむ為のものではありません。
本人がいると出来ない買い物や掃除、後回しになっていた手続きの為に、銀行や役所、病院回り・・・。
デイサービスやショートステイの利用中に、
「じゃあ私は羽を伸ばして、1日遊びに行ってくるわね♪」
と言えるご家族が、一体どれくらいいるでしょうか?
私自身、友人と老後の話になった時、
「ダンナが要介護状態になったら?」
の問いに
「すぐ施設に預ける!」
と、言うと
「さすが‼」
なんて笑われたりします。
この笑いの根底には、
「基本的に、身内が面倒を見るべき」
という考えが、まだまだ私たちの世代にも残っているというコトだと思います。
それが私たちの親世代になると、もっと冷たい笑いになるコトは容易に想像がつきますよね。
(この笑いに対してや、身内の方がお世話をするコト自体が、悪いコトだとは思っていません。)
でも、何らかの疾患や障がいを抱える利用者、ご本人のコトを一番に考えるなら、尚更その方を身近で支える人の身体的・心的ケアが最重要だと思うのは、私だけでしょうか?
支える側の人が身体的にはもちろん、精神的にも健康な状態でないと、支えられる訳がない。
だから私は、そういった利用者に関わる家族や、介護に携わる方に
「一人で抱え込まなくて、良いんだよ」
「あなたのやりたいコトを、優先しても良いんだよ」
と、伝えたいと思いました。
「周りに頼っても良いんだ」
と、気づいてもらう。
心からそう思ってもらう為に、まずは
「他人に迷惑をかけてはいけない」
という、思い込みのカギを外してあげないといけないなぁ~と思いました。
(これは、当時ほとんどワンオペで子育てをしていた、私自身に向けた言葉でもあります。)
その方法を、知りたかったんです。
これは後々資格を取った、”キャリアトランプ”を学ぶ際の動機にも強く影響していますし、今も子育て中のママに
「子ども達がすくすく育つ環境作りは、まずはママの笑顔から」
と伝えているのも、この時に感じたコトが根底にあります。
今の私を動かしている
「これがしたい!」
の核となる部分の経験です。
③コールセンターでの人間関係「集団になると、人って変わるの!?」
その後、これまでとは全く異なる業種のコールセンターへ入社した頃。
女性中心(主に40~50代)の職場で、私の部署は社員・パート含め30人近くが在籍していました。
みんな面倒見が良くて、良い人ばかり。
入社したての私に、休憩時間など気遣って話しかけてくれたり、色々教えてくれたりもしました。
世間話で場を和ませてくれる人、トイレの場所や休憩室の使い方を教えてくれる人、営業さんとの間に入ってさりげなく職場での繋がりを作ってくれる人etc.
ところが、入社してしばらく経った頃から、何人かで集まった時に変な空気を感じるようになります。
皆さん1人1人はそれぞれ個性もあって”良い人”ばかりなのに、それが集まって”集団”になると、何だかややこしい空気…
権力や派閥争い、愚痴の言い合いや傷の舐め合い、何人かでこっそりランチに行く計画を立てていたり、仲間を集めて上司に立てついてみたり…。
皆さんの周りにもいませんでしたか?
・1人だと何も出来ない(しない)のに、仲間が増えると急に仕切りだしたり、言動が強くなる人
・自分たちより上の権力(先生や上司)に噛みついて、ドヤ顔する人
etc.
学生の頃の方が、目立つ存在だったかもしれませんが、まさにそんな感じです。
そこで見た光景により
・個と集団の違い
・集団とは何か
・集団心理
に強く関心を持つようになりました。
ちょうどその頃、職場の図書コーナーでたまたま見付けた【嫌われる勇気(岸見一郎・古賀史健 共著)】を読んだコトにより、アドラー心理学や哲学にも興味を持つようになり、色々学んで行く…という流れです。
こんな風に、私が心理学について
「何となく興味がある」
から
「ちゃんと学んでみたい」
と、思うようになったのは、
①妊娠・出産・子育てを通して
②訪問看護ステーションでの経験
③コールセンターでの人間関係
この3つが大きく影響しています。
それからカウンセリング理論を学んだり、キャリアコンサルタントの資格取得をして、実際にカウンセラーとして活動して…という話は、またの機会に❣
自己肯定感や価値観、私自身の子育て経験から学んだコト、カウンセリングを通しての変化(自分自身や家族との関係)なんかも含めて、少しずつ綴っていこうと思います。
引き続き、よろしくお願いします☆☆☆