喫茶店デビューの日

喫茶店デビューの日

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コラム
ベアたん、自他ともに知れた大の喫茶店好きなんですが、デビューは高校生のときでした。

小学校の頃くらいから、親に連れられて、数回喫茶店には行ったことがありましたが、自分で行ったのは高校生が初めてでした。

初めて行ったのは、小学校の頃、父と映画に行った帰りに寄った中心街にある地下一階の喫茶店を選びました。

小学校の頃に何を注文したのかまでは覚えていませんでしたが、喫茶店の場所などはかなり詳細に覚えていました。

初めて喫茶店に行った、その日は平日でした。
珍しく朝、登校するような時間に学校近くまで来たものの、なんとなく行く気がせず、そのまま中心街まで出てきました。

もちろん、ゲーセンなんて開いている時間じゃないし、カラオケもまだ開いていないし、ふと、横を見ると、昔行ったその喫茶店がありました。

注文の仕方も知らないけれど、迷うことなく地下への階段を降りていきました。

店内は小学校の頃見たときのまま、照明が落としてあり、狭い店内でサラリーマンが思い思いに新聞を広げたり、タバコを吸ったりしていました。

店の扉を開けたとき、マスターはベアたんが高校生なのも、学校に行っていないことも問わずに、テーブル席に案内してくれました。

「朝はモーニングをやってます。ハムかチーズか選んで、コーヒーか紅茶か選んでください」

メニュー表は置いてありませんでした。

少し迷いましたが、チーズでコーヒーを頼みました。

数分で、大きめのワンプレートにサラダとトースト、チーズが乗っているものと、コーヒーが運ばれてきました。

いつもの、ミスドで飲む甘いカフェオレとは違う、味。

それは大人の味でした。

ベアたんは勇気を出してマスターにお砂糖とミルクを頼みました。

店内はあまり喋っている人もおらず、マスターは常連さんと喋っていて、軽くジャズが流れていて、ああ、これが大人の世界なんだな、と感じさせるには十分でした。

タバコの香りが落ち着きました。

以来、その喫茶店には15年ほど通うことになります。
モーニング、ハムも美味しかったけれど、ずーっとチーズを頼み続けたので、最終的にメニューは聞かれなくなりました。

喫茶店の名前は、中川。


いまでもサラリーマンに親しまれる、名店です。


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