中小企業経営のための情報発信ブログ510:人の心をつかむ

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ビジネス・マーケティング
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実力以上の結果を出し、人より抜きんでた存在になるには、努力と能力だけでは不十分で、周囲の人の認識を味方にして、誰から見ても魅力的な人間になることが大切です。これは、周囲の人に合わせることではなく、周囲の人を味方につけるということです。
周りに合わせることで起きるデメリットについては、ハーバード・ビジネススクールのローラ・ファン教授が説明しています。
1.周囲に合わせても長い目で見るとマイナスになる
 他人の思い込みやレッテルは誰にでもつきまといます。長い目でみれば、いくらうまくいっているふりをしても、それは一時的な気休めにしかならず、長続きしません。自己不信に陥り、不安ばかり感じていれば、もやもやしたその気持ちをいつまでも引きずることになります。
 固定観念に合わせるしかないという恐怖心は極めて強く、いくら「エリート集団」の一員になろうと努力したところで、正当な評価を得られないのではないかと不安になり、一層自己不信に陥るだけなのです。
 職場におけるマイノリティは、自分を隠しマジョリティに合わせマジョリティのふりをします。そうすることで一時的には波風を立てずに済みますが、長い目で見ればマイナスの影響を及ぼすのです。
 組織も同じです。例えば多様性についてもそうです。多様性を高めるために外国人や女性を採用したとしても、そもそも何のために多様性を高める必要があるのでしょうか。このことを考えることなく、世の中が「多様性、多様性」と言うからとりあえず横並びで外国人や女性を採用したというのでは、何の変化も起こりません。日本人の中年男性だけで阿吽の呼吸で行っていた仕事を、日本語が理解できない外国人に説明するのは大変ですし、多くのコミュニケーションミスが起こり、かえって生産性が低下するという恐れもはらんでいます。盲目的に社会全体の流れだからといって目的も明確にせずに多様性を高めても意味がないのです。
2.自分以外のふりをすると起こること
 自分以外のふりをするということは誰しもあることです。本来の自分を隠して、より自分を強く見せるために違うタイプの人間を演じるのです。しかし、それで上手くいくことはありません。ローラ教授は、男性らしく(いかにも男性らしいと自分が思う行動をとると)十中八九、反感を買ったというのです。やけに攻撃的な女だと思われ、結局は何の成果もあげられなかったのです。
 「仕事には人脈作りや実力者とのコネづくりが欠かせない」と言われることがあります。中にはコツコツと人脈づくりやコネづくりにいそしんでいる人もいます。こうした人を真似てコーヒーを飲みに誘ったり食事に誘っても、表面的に付き合いしかできないのが真実です。相手の懐に飛び込んで、自分をさらけ出さなければ、相手は本当に心を開いてくれませんし、表面的なアドバイスしかもらえません。
3.ありのままでいることの価値
 他人が望む人物像を勝手に想像して、それに自分を合わせることなどできません。そもそも、どうすればいいのか分かりませんし、相手が望んでいることもわかりません。相手にしても、自分が何を望んでいるのかわっていないのです。
 考えるだけ無駄なのです。ありのままの自分を見せればいいだけです。ありのままの自分を見せるチャンスはいくらでもあります。その時にはチャンスをつかみ胸を張ってありのままの自分をさらけ出せばいいのです。
 ローラ教授は「自分が望む方向へと他人を誘導するのは、何も骨が折れる作業ではないし、つらいものでもない。無理をしてまでしなければならないことでもない。ちょっとしたきっかけでそうなることもあるし、少し世界を広げる努力をすれば自然とついてくることもある」と言っています。
あくまでも無理をせず、自然体で臨めばいいということです。
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