ピアノの森

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コラム
もしも私が自分のプロフィールを作成するとしたら、趣味の欄には「ピアノ」と書きます。子供の頃習っていたピアノの練習を再開して、もうすぐ2年。10月の50年ぶりの発表会に向かって、今は猛練習中です。

自宅にはキーボードしか無いので、たまに近くのピアノ練習室をレンタルして1時間グランドピアノを弾くのが今は私にとっての至福の贅沢時間です。

このようにピアノを再開したのにはきっかけがふたつあります。
そのひとつがアニメ「ピアノの森」です。ストーリーは下記の通りです。

主人公の一ノ瀬海(カイ)は、「森の端」に捨てられたピアノをおもちゃ代わりにして育ってきた。ある日、カイが通う小学校に転校生として、世界的なピアニストの父親をもつ雨宮修平がやってくる。修平は、カイが森でピアノを弾いているところを見て驚き、そのことを小学校の音楽教師であった阿字野壮介に伝える。かつて天才ピアニストだった阿字野はカイの才能に気付き、弟子として迎える。カイはピアニストとしての才能を開花させ、ついにショパンコンクールに出場する。

ストーリーは勿論ですが、多くのピアノ曲がアニメの中で演奏されていて、既存の音源からではなく、有名な所では反田恭平さんが阿字野壮介のピアニストだったりと国内外の名だたるピアニストが登場人物ごとのピアノを担当しての演奏が素晴らしく、私にとっては大変魅力的でした。主人公一ノ瀬海のメインピアニストは公表されていないのが残念なのですが、一ノ瀬海のテーマ曲はショパンの「エチュード作品10-1」をアレンジしたものでした。

夜遅く結婚相談所での仕事から帰宅し、「ピアノの森」の録画を観るのが楽しみで、特にこの一ノ瀬海のテーマ曲は疲れた心と体の隅々まで沁みて、翌日へのモチベーションになっていました。

もうひとつは、老婦人の弾く駅ピアノでした。
最寄り駅から2駅のところに駅ピアノが置いてあるのは以前から知っていました。結婚相談所に勤務していた時にその駅ビルで開催していた婚活パーティーを担当していたので、何度も行ったことがあり、誰かが弾いているのも見たことがありました。

でも、その日は私には特別でした。結婚相談所を退職してからもまだ正社員で働きたくて職探しをしていました。その日はある会社の面接でその駅を利用しました。駅ピアノを誰かが弾いている音がすると思って見ると、白髪の老婦人がピアノを演奏していたのです。80歳は超えていらっしゃるようにお見受けしました。とても良いお顔をされていたのが印象に残っています。

その演奏を聞きながら私は面接に向かいました。面接を終えて駅に向かっていると、あのピアノを演奏していた老婦人が杖を片手に、もう片方は息子様と思しき方に支えられて歩いていらっしゃる姿を見たのです。

歩くことさえままならない状況でもなお「ピアノを弾きたい」という意欲とそれを支える息子様の姿に背中を押され、もう一度ピアノを弾きたいと心から思いました。

発表会の次の目標は、駅ピアノの演奏です。あの駅のあのピアノが弾いてみたいと思っています。
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