石川さんのルーツ|あなたの名字には、どんな景色がある?

石川さんのルーツ|あなたの名字には、どんな景色がある?

記事
コラム

はじめに


家系図を作ると、ご先祖様の名前や、かつて暮らしていた土地が分かります。

でも、私が面白いと感じるのは、その先です。

「その土地には、どんな景色が広がっていたのだろう。」

名字を調べ、古地図を開き、その土地を歩いてみる。

すると、名前だけでは見えてこなかった土地の歴史や、ご先祖様が暮らしたかもしれない風景が少しずつ浮かび上がってきます。

今回は、「石川」さんの名前が残る土地を訪ねてみましょう。


ルーツの旅クイズ


全国第27位の名字「石川」さん。

栃木県では名字ランキングのトップ10に入るほど多い名字です。

では、今回の旅の舞台となる「上石川」があるのは、どこでしょう?

A 鹿沼市

B 足利市

C 日光市

ヒント

今回の舞台には、現在も「上石川」という地名が残っています。

そして、この土地には、かつて石川氏が暮らした城がありました。

上石川全景1894年.png


正解は…


正解は「A 鹿沼市」です。

今回訪ねるのは、栃木県鹿沼市上石川。

ここには、かつて石川氏が居城としたとされる石川城がありました。

現在も周辺には、堀や土塁などの遺構が残っています。

住宅や田畑が広がる静かな地域ですが、戦国時代には、この土地も勢力争いの舞台の一つでした。

では、なぜ「石川」という名前が、この土地に残っているのでしょうか。

名字と地域の歴史


「石川」という名字は、全国各地にある「石川」という地名から生まれた名字です。

そのため、「石川」という名字だからといって、必ず一つの土地につながるわけではありません。

同じ「石川」という名字でも、異なる土地をルーツとする家が存在します。

だからこそ、名字を手がかりにするだけではなく、

「どこに住んでいたのか」

という情報を一つずつ確認していくことが大切です。

今回訪ねる上石川には、実際に中世の石川氏が暮らしていました。

石川氏は宇都宮氏の家臣として、この地域を治めたと伝えられています。

その拠点の一つとされたのが、石川城です。

現在の上石川を歩くと、住宅や田畑が広がる静かな風景。

しかし、その中には堀や土塁が残り、かつてここに城があったことを静かに伝えています。

名字を調べるとき、こうした土地の歴史までたどってみる。

すると、「石川」という名前が、単なる名字ではなく、その土地で暮らした人々の歴史と重なって見えてきます。

古地図で見るルーツ


古地図と現在の地図を見比べると、上石川という土地が長い時間をかけて受け継がれてきたことが分かります。
上石川今昔.png


現在の地図では、住宅や道路、田畑が目に入ります。

一方、古地図を見ると、現在の上石川や根裂(ねさく)神社につながる場所を確認することができます。

面白いのは、古地図に「石川城跡」とは描かれていないことです。

ここが、地図を読む面白さでもあります。

一枚の地図に、その土地の歴史がすべて描かれているわけではありません。

地図から分かること。

文献から分かること。

現地に残っているもの。

それぞれを重ね合わせることで、少しずつ過去の土地の姿が見えてきます。

さらに陰影起伏図を重ねてみると、土地の起伏も見えてきます。

そこで気づいたのが、この周辺が比較的平坦な土地だということでした。

そして、そのことを知ってから見ると、上石川の風景が少し違って見えてきます。

石川城跡の北側にあるのが、上石川の鎮守、根裂(ねさく)神社です。

現在の境内には、「上石川の天棚」と呼ばれる文化財も残されています。

天棚は、毎年行われる天祭で使われる施設で、風雨順調や五穀豊穣を祈願する地域の信仰と結びついています。

現在の天棚は江戸時代後期の彫刻を中心とするもので、鹿沼市指定文化財となっています。

さらに興味深いのは、この天棚が「山」を模したものと考えられていることです。

高い山のない平坦な地域で、山の上に神仏を祀るという祭り本来の意味を形にしたものだとされています。

地図を見て、

「ここは平坦な土地なんだ。」

と気づく。

そして実際に神社を訪ねると、そこには山を模した天棚が残っている。

地図と現地の風景が、思いがけないところでつながってきます。

私は、こういう気づきの瞬間が一番好きです。

上石川起伏図.png


私が大切にしていること


私は、名字を調べて終わりにはしたくありません。

戸籍を読み、

名字を調べ、

古地図を開き、

郷土史を読み、

そして、その土地を歩いてみる。

そうすると、名前だけでは見えてこなかった景色が少しずつ浮かび上がってきます。

今回の上石川のように、城跡が大きく整備されているわけではなくても、堀や土塁、神社、地名、そして地域に残る文化など、小さな手がかりが残っていることがあります。

それらを一つずつ拾い集めていく。

それも、ルーツの旅の楽しさだと思っています。

家系図は旅の始まり


家系図が完成すると、多くの方は「調査は終わった」と思われます。

でも、私はそこからが本当の旅の始まりだと思っています。

「ご先祖様は、どんな場所で暮らしていたのだろう。」

「今も、その土地には何か残っているのだろうか。」

そんな疑問を、名字や戸籍、古地図、郷土史から一つずつたどっていく。

すると、自分だけの「ルーツの旅」が始まります。

戸籍の読み方が分からない。

家系図を作ってみたい。

ご先祖様が暮らした土地を調べてみたい。

そんな方は、お気軽にご相談ください。

まずは、「何が分かっていて、何が分からないのか」を整理するところから、一緒に始めていきましょう。


あなたの名字には、どんな景色がありますか?


「石川」という名字は、全国各地にさまざまなルーツがあります。

今回訪ねたのは、その中の一つ、栃木県鹿沼市上石川。

そこには、地名があり、神社があり、城跡があり、そして今も人々の暮らしが続いていました。

地図を開き、土地の歴史を調べ、実際に歩いてみる。

すると、普段なら見過ごしてしまう風景が、少し違って見えてきます。

あなたの名字は、どんな土地につながっているのでしょう。


その景色を探す旅をご一緒できたら嬉しいです。



サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す