折々に・・・⑦ー1

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続けて長編です。また2,3日かかりそうです。ここまでできるほどの暇なのは厳しいです。


・三角館の恐怖

 築地のほど近く川沿いにある西洋館は、地上3階地下2階で正方形の建物を対角線に真っ二つにして2軒にした形で対角線上に壁を作り中心にあった大階段も真っ二つその奥のエレベーターは分けられないので扉を両方に着けて共用にしてある、敷地も正方形で庭も狭いのだが対角線上に敷石でわけてある。
庭から門を出ると道路を挟んで川が流れている。正方形を対角線で切ったのだから周りは三角館と呼ばれている、建物もだが、住人も風変りであった。

右の三角館には、蛭峰健作(双子の兄)とその息子、健一(長男)丈二(次男)穴山弓子(健作の亡き妻の妹)女中2名
左の三角館には、蛭峰康造(双子の弟)とその養子、良助(男)鳩野桂子(女)鳩野芳夫(桂子の夫)猿田老人(執事)女中2名

ある日、森川五郎という弁護士が健作老人に呼ばれて兄蛭峰家へと雪道を歩いていた。蛭峰家とは何のつながりもなかったが健一と何度かあったことがありその縁で招きを受けた。とその時建物の方から何かが飛んできて川に落ちたハトロン紙に包んだ何かだ、少し流されて沈んでいった。

街角を曲がって蛭峰家につくと右のドアには蛭峰健作、左のドアには蛭峰康造と表札が掛かっていてここから2件に分かれているようだ。
森川弁護士は右にドアの呼び鈴を押し呼ばれた旨を話し客間に通された、 天井が高く少し古いが豪華な内装、壁の一つには大きな鏡があってそこ女と男が映って接吻をしている気まずい中、女中が呼びに来たので行こうとすると見知った健一がやってきて先ほどの男女は弟の丈二と隣の鳩野桂子だと紹介した。

女中に連れられエレベーターで3階へそして健作老人の部屋へ健作老人は元はがっちりしていたのだろうが今は病の為かげっそりしている、挨拶を済ませると30分したら弟の康造老人も呼んである。兄弟で取り決めをしたいので双方が親しくない弁護士が必要だった。それまでに話しておきたいのだという。

この兄弟は双子で捨て子だという蛭峰の父が拾って大切に育ててくれた、兄がいたが病弱であったため長生きに執着した父は遺言を書いた。兄は財産の管理を双子のどちらか長生きした方に全財産と家督を継がせると、生活は利子と家賃でじゅうにぶんだった。健作老人は余命宣告を受けている、健作老人には男の子が二人、康造老人にはいないので養子を二人で長生きレースをしている。
先に死んだら自分の子供は乞食になるのではないかと心配している。そこに康造老人が来た、二人のどちらが先に亡くなっても財産は半分づつにして子供に残すという、契約書を作ろうと提案したが康造老人は考えさせてくれと席を立ってしまう。

健作老人の子供二人は生活不能者だ康造老人の息子もだ、ただ一人娘の婿だけが会社を経営している。
康造老人一家は遅めの夕食を終えると、康造老人は鳩野芳夫に話があると他のものを退出させた。
二人きりになると先の健作老人からの話を始める、健作老人の子供二人に財産をわたしてもメチャメチャになる。財産は使う物ではなく残す物だと思う、二人を路頭に迷はすようなことはしないが等分というのはどうかと思う。だれかにはなさずにいられなかったのだという。
それと手提げ金庫を鳩野にもってこさせて、金が消えている少しだが何度も、それにたいして鳩野芳夫は、札に印をつけることを提案した。

そのとき猿田執事が顔を出した鳩野にお客だという、しかし誰もいない、どんなひとだったかと聞くと体がいびつに曲がった男だという。
10時30分銃声がして康造老人テーブルに突っ伏して死んでいたそばに鳩野芳夫が、ぼーっと立っていた客間には猿田執事が顎を腫らして倒れている。
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