親の介護、何から話せばいい?
― 親も子も安心する、介護準備の小さな一歩 ―
「親の介護が気になる。でも、何を相談すればいいのだろう」
「親とは昔からうまくいっていない。そんな事情まで話してよいのだろうか?
」
相談のページを見ても、申し込む前に迷ってしまうことがあるかもしれません。
親の体調や暮らしだけでなく、これまでの親子関係、兄弟姉妹との距離、自分の仕事や生活。いろいろなことが重なっていると、どこから話せばよいのか分からなくなりますよね。
今回は、私が提供する60分の介護準備相談で、どのようなことを一緒に整理するのかをご紹介します。
「うまく説明できない」ままで、ご相談いただけます
普段は仲のよい親子でも、お金や施設の話になると、言葉を選んでしまうことがあります。
一方で、以前から親に気持ちを否定されてきた方や、兄弟姉妹と長く連絡を取っていない方もいらっしゃるでしょう。
家族の事情を説明するだけでも、気力がいることがあると思います。
「親とは距離を置いています」
「兄弟には頼りづらいです」。
そんな一言からでも大丈夫です。
過去のつらい出来事は、話せる範囲で構いません。
親にどう関わるか決められていなくても、その迷いを含めてお話しいただけます。
60分では、その日にいちばん整理したいことを中心に、次のような内容を一緒に考えます。
まずは、何がいちばん気がかりなのかを整理します
「親に介護の話ができない」という悩みの背景も、人によって異なります。
話を断られるのが不安なのか?
話し始めると、自分が全部引き受ける流れになりそうで怖いのか?
あるいは、以前のように責められたり、傷ついたりすることを避けたいのか?
ここが違えば、考えたい準備も変わってきます。
「親のことも気になるけれど、本当はいちばん不安なのは、自分の仕事を続けられるかどうか?」
そうした気がかりも、遠慮なくお話しください。
今、何に困っているのかを、言葉にするところから始めます。
ご自身の暮らしと、関われそうな範囲を確認します
介護の準備を考えるときには、あなた自身の生活も大切な確認事項です。
仕事の時間、住んでいる場所、体調、家計。
そして、家族と連絡を取ることによる気持ちの負担も含まれます。
たとえば、
「通院先を確認することはできそう。でも、毎週付き添うのは難しい」
「電話では言いたいことが言えなくなる。短いメッセージなら考えられそう」
そんなふうに、今の自分にとってできそうなことと、難しいことを分けて考えます。
昔から家族に期待されてきた役割と、今のあなたが担えることは、同じとは限りません。
「どこまで関われるか、まだ分からない」という場合も、判断に必要なことから一緒に整理していきます。
分からないことを、誰に、どう確認するか考えます
親の通院先や暮らしの様子、お金のことなど、気になる情報が十分に分からない場合もあるでしょう。
まずは、今分かっていることと、これから確認したいことを分けます。
そのうえで、何を先に確認するか、誰に聞けそうかを考えます。
親と話せそうな場合には、最初に尋ねることや、切り出す言葉を一緒に考えることもできます。
直接連絡する負担が大きい場合には、親の住む地域の相談窓口など、家族以外の相談先と、そこで聞きたいことを整理する方法もあります。
法律や医療など、専門家への確認が必要なことも、相談先を考える対象になります。
「分からないことがある」と気づき、確認する順番や相談先を考えることも、介護準備の一つです。
最後に、今の自分に合う「最初の一歩」を考えます
相談の終わりには、その日のお話を振り返り、次にできそうなことを一緒に確認します。
たとえば、親に連絡する前に、地域の相談窓口で聞きたいことをメモにする。
仕事への影響が気になるなら、勤務先の相談窓口や、利用できる制度の確認先を調べる。
親と話せそうなら、次に確認したいことを一つ選んでおく。
どこから始めるかは、ご事情や気持ちによって変わります。
「何となく不安」な状態から、「まず、これを確認してみよう」と思える状態へ。ご自身のペースで取り組める一歩を見つけることを目指します。
相談前に、答えや資料をそろえる必要はありません
「親のお金のことを知らない」
「兄弟がどう考えているか分からない」
「気持ちが揺れていて、何を望んでいるのか説明できない」
そんな状態でも、ご相談いただけます。
もし余裕があれば、「今、いちばん気になっていること」を一つだけメモしてみてください。準備が難しければ、当日のお話の中で一緒に整理しましょう。
今の家族関係のまま、お話しください
「親を心配しているけれど、近づきすぎるのはつらい」
「兄弟との関係も含めて、何から考えればよいか相談したい」
そんなお気持ちから、ご利用いただけます。
ご相談は60分・3,000円(税抜)です。
次回は、「親のお金を聞きたい。でも、財産目当てと思われたくない」をテーマに、お金の話を切り出しづらい気持ちと、確認する前の準備を考えます。