会社員を続けながらキャリコン活動を始める現実的な方法

会社員を続けながらキャリコン活動を始める現実的な方法

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50代・60代・70代の「今ある役割」を土台にする考え方

キャリアコンサルタント資格を取ったあと、ミドルシニア世代、とくにシニア世代の方が悩みやすいのは、「会社を辞めるか続けるか?」という二択そのものではありません。

むしろ多いのは、今の仕事や再雇用を続けながら、どうやって始めるか?家族のことや介護のこともある中で、どこまで広げるか?収入を急にゼロにせずに、どうセカンドキャリア、サードキャリアを作るか?という悩みです。

私は、この世代のキャリアコンサルタントにとって大切なのは、いきなり大きく賭けることではなく、今ある役割を土台にしながら、小さく確実に始めることだと思っています。

ここでいう「会社員を続けながら」とは、狭い意味の正社員だけではありません。再雇用、嘱託、顧問、週数日勤務、今の本業、自営の柱、地域で担っている役割。そうした今すでに持っている足場を残したまま始めるという意味です。

シニア世代は、いきなり一本化して独立しない方がベターです

50代、60代、70代になると、若い頃とは条件が違います。

体力のこと健康のこと親の介護や配偶者との関係孫や家族との時間老後資金や年金とのバランスこれからの時間をどう使いたいか?

この世代では、働き方の条件が一人ひとりかなり違います。だから、資格を取ったからといって、すぐに一本化する方が正しいとは限りません。

むしろ、今の収入の柱を持ちながら、週に一度、月に数回でも、自分の支援を外に出していく。この方が、ずっと現実的です。

シニア世代のキャリコン活動は、「一気に切り替える」より、今の役割を生かしながら重ねていく方が自然なことが多いのです。

この世代が持っている一番の武器は、「現役感」と「現実感」です

ミドルシニア世代、とくにシニア世代のキャリアコンサルタントの強みは、今もなお働く現実を知っていることです。

再雇用後のモヤモヤ肩書が外れたあとの揺れ役職定年前後の複雑な気持ち職場での人間関係働きながら親の介護を気にする苦しさ老後資金や健康不安を抱えながら、それでも働き続ける現実

こうしたことは、若い支援者が知識として理解することはできても、体感として分かるとは限りません。だからこそ、今の仕事を続けながら支援を始めることには意味があります。

「その気持ち、少し分かります」「その年齢での揺れは、きれいごとでは片づきませんよね」こう言える重みは、シニア世代の大きな強みです。

シニア世代は、求人を待つだけでは苦しくなりやすい

この世代のキャリアコンサルタントが現実的に知っておいた方がよいことがあります。それは、60代以降になると、キャリコン求人そのものが限られやすいということです。

だから、就職や求人応募だけを唯一の入口にしてしまうと、苦しくなりやすいです。もちろん、関連機関や教育機関、再就職支援の場で働く道はあります。ただ、それだけに絞る必要はありません。

むしろシニア世代は、

今の本業を続けながら外部面談を月に数件受ける地域や団体で講座を持つロープレ相手や面談練習の伴走役をする同世代向けに、役職定年や再就職、複業、介護両立の整理を手伝う学校や地域でキャリア教育や社会人講話に関わる

といった形で、自分で場を作る、または複数の小さな場を持つ方が合っていることも多いのです。

50代・60代・70代では、始め方の現実も少し違います

50代の現役会社員であれば、今の仕事を続けながら、週末や平日夜にロープレ相手、モニター相談、講座サポートなどから始めやすいと思います。まだ会社の現場感が強く残っているので、今の仕事の悩み、役職定年前後、部下育成、学び直し、複業準備などのテーマと相性がよいでしょう。

60代の再雇用・嘱託・顧問の方であれば、働き方そのものが少し柔らかくなっていることも多いので、週一回の面談や月一回の講座など、一定のリズムを作りやすいです。この層は、自分自身が「60代以降をどう生きるか」に直面しているので、シニア世代の働き方、再就職、介護、終活、人生後半の役割再設計などがテーマになりやすいです。

70代以上になると、有償の仕事だけにこだわらず、ボランティア、地域活動、教育、後進育成、ロープレ相手、居場所づくり的な関わり方がしっくりくる方も増えます。この世代では、「いくら稼ぐか」だけでなく、「どんな形で社会とつながり、役割を持つか?」が大きなテーマになるからです。

つまり、この世代のキャリコン活動は、年齢が上がるほど、雇用一択ではなく、役割の持ち方そのものを広く見ることが大切になります。

学びを深めることは大切です。でも、この世代は特に「小さく外に出す」ことが大切です

ミドルシニア、シニア世代のキャリアコンサルタントは、とても勉強熱心な方が多いです。

国家資格を取ったあと、技能士2級も気になる。心理系も学びたい。コーチングも深めたい。シニアライフ、終活、FPなども広げたい。

その姿勢は本当に大切です。この世代は人生経験が豊かな分、学びを掛け合わせることで、支援の深みが増しやすいからです。

ただ、ここで一つだけ気をつけたいことがあります。それは、学びを深めることが、そのまま実践の先延ばしにならないことです。

特にシニア世代は、「もう少し準備してから」「もう少し学んでから」「もっと形になってから」と考えているうちに、一年、二年と過ぎやすいです。

でも実際には、ロープレ相手を一回やる。知人に一度だけ整理の対話をしてみる。同世代向けに小さな話をしてみる。地域で一回だけ講座を持ってみる。

そうした小さな実践の方が、自分のテーマや強みをはっきりさせてくれます。

学びを深めることは大切です。でもそれと同時に、実践に向けた第一歩を踏み出すことも、同じくらい大切です。

シニア世代が始めやすい「小さな入口」は意外と多いです

シニア世代は、若い人と同じ土俵で無理に勝負しなくてもいいと思います。この世代には、この世代に合う入口があります。

たとえば、

同世代向けのキャリア整理役職定年後の働き方の相談仕事と介護の両立の整理終活や老後不安とキャリアをつなぐ対話複業を始めたいミドルシニアへの伴走資格を取ったのに動けない対人支援職のロープレ相手地域・学校・団体でのキャリア講話

こうした入口は、最初から大きな集客や売上を前提にしなくても始めやすいものです。しかも、自分の人生経験や今の立場とつながりやすいので、言葉に無理が出にくいのです。

無理なく続けるには、「一か月単位」で考えるとよいです

シニア世代が活動を続けるうえで大切なのは、気合いよりも配分です。

毎日やろうとしない。最初から大きくしない。本業や家族の役割を壊さない。

この方が、結果的に長く続きます。

たとえば、

月に一度だけ講座をする週に一件だけ面談する月二回だけロープレ相手をする週末の午前だけ発信や振り返りに使う

このくらいでも十分です。大事なのは、立派に見えることではなく、止まらずに続くことです。

まとめ

ミドルシニア世代、とくにシニア世代のキャリアコンサルタントが活動を始めるときに大切なのは、若い人の始め方をまねることではありません。

今ある本業再雇用嘱託顧問地域での役割家族との関係介護や健康の現実

そうした今ある土台を活かしながら、小さく外に出していくことが現実的です。

この世代では、資格を取ったあとにいきなり一本化するより、今の役割を残したまま、週一回、月一回でも、自分の支援を試していく方が自然です。

そして、学びを深めることは大切です。ただ、それと同時に、小さくても実践の場を持つことが、支援者としての輪郭を作ってくれます。

「会社員や再雇用を続けながら、どこから始めればいいか整理できない」「60代、70代の自分に合う現実的な入口を考えたい」「求人応募だけではなく、自分で場を作る方向も含めて整理したい」

そんな方は、まずは現状整理から始めてみてください。シニア世代のキャリコン活動は、土台の活かし方とちょっとした行動が鍵なのだと思います。
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