前回は、仕事を一人で抱え込まず、声をあげること、上司に現状を伝えることの大切さをお伝えしました。
では、具体的にどんな改善策があるのか。
組織として仕組みを整えれば、一人あたりの負担はぐっと軽くなります。負担が軽くなれば、妊婦さんへの不満も自然と減っていくはずです。
1. マニュアルの整備
誰が見てもわかるマニュアルを作っておけば、いざというときに安心です。
2. 代替要員の雇用
妊娠後期から産休・育休中にかけて、代替要員を確保する。引き継ぎは、できれば妊婦さん本人が担当するとスムーズです。ただし、代替の方は業務に慣れていないので、フォローは必要です。
3. フォロー担当のローテーション制
一部の人に負担が偏らないよう、人数を確保してローテーションを組むと、負担が分散されます。
4. 業務の分散・担当分け
5〜6人程度で業務を分担する。このくらいの人数であれば、無理なく続けやすくなります。
5. 分担の見える化
誰がどれくらい担当しているか、残業時間が増えていないかを数字で示す。負担が偏っていないか判断する材料になり、改善の土台にもなります。
6. クロストレーニング
自分の担当業務以外にも、複数の業務をこなせるようにしておく。誰かが急に休んでも、別の誰かが対応できます。
これらはあくまで対策案の一部です。提案材料として、社内での話し合いに活用してもらえたらと思います。
出産・育児経験のない人が理解を深める機会も
経験がなければ、妊婦さんの体調や心理状態を実感するのは難しいものです。それは決して悪いことではなく、経験していないのだから当然のこと。
ただ、知らないまま負担だけが増えると、「怒り」や「不満」が大きくなりがちです。
少しでも理解があれば、「大変だから、そこまで考える余裕がないんだな」と受け止められる。それだけで、フォローする側の気持ちにも余裕が生まれます。
妊娠中の体調や起こりうる病気、産後の体調や家庭の事情について、社内で軽くレクチャーしてもらえる機会があるといいですね。
感謝の言葉を忘れずに
一部からは、「妊婦さんから感謝の言葉を聞けない」という声を耳にすることがあります。
「フォローするのが当然だと思っているの?」と疑問を抱く同僚もいます。
妊娠中は体調が悪いことも多く、頭の中が赤ちゃんや家庭のことでいっぱいかもしれません。それでも、同僚への感謝は、ぜひ言葉で伝えてほしいと思います。
妊娠して会社を辞めず、妊娠期間、産休・育休を経て復帰し、時短勤務から通常勤務に戻るまで、数年かかります。
プレママも産後ママも排除しない、誰もが疲弊しない組織づくりが重要です。
あなたの会社がそうなっていないなら、まずは声をあげて提案することが第一歩です。