新しい人生の幕開け…31

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夕方になり、Rさんが息子を保育園まで迎えにいってくれた。
Rさんがいなかったらどうなっていただろう…。

本当に感謝と申し訳なさしかなかった。

最初は反対していたRさんだけど、いざとなるとこうやって協力してくれる…。
けれど甘えてばかりはいられない。

5日間、どうすればいいのか…。
それだけが心配だった。

Rさんには「今旦那の親がこっちに向かっているらしいから」ということは伝えたが、病院にくる気配はなかった。

そして、18時頃になりRさんに電話をしてみた。
そうすると
「家に旦那の親がいたから子供たちそのまま置いてきたよ、けど大丈夫かな」と心配の様子だった。

明日になれば旦那も帰ってくるだろうし…。

と思ったが…。

私は家に電話を掛けてみることにした、
そうすると娘がでた
「おばあちゃんたち来てる?大丈夫?」
と聞いたら
「来てるよ!けど私たちなに食べるかわかんないってゆってまだなにもご飯食べてない、お腹空いた~」
と…。

なんだって??

どういうことだ?
どうする気でいるんだ?

もうパニックだった。

娘には「もうちょっとでお母さん退院するから待っててね、ご飯はあると思うから、卵掛けご飯でいいから食べてね!弟にもあげてね!」といい、切りたくない電話を一度切った。

旦那に今度は電話をした。
「どうなってんの?子供らお腹空かせてるけどなんにもご飯作れないって…、私は5日間退院できないし、どうするつもりでいるの?」
と本当に腸が煮えくりかえるような思いで旦那に言った。

「ごめん~だってしょうがないだろ!俺だって仕事だし、頼める人いないんだから!」と…。

それを言われれば私は何も言えない。
自分にまともな親がいたら、こんなことにはなっていないだろう…。

どこに感情をぶつけていいかわからなくなってしまった。

私は「Rさんに子供たちの今日のお迎えは頼んだけど…学校も保育園もどうするの}
というと「それは親父がやるだろ」と…。

もう…休んでいられる状況ではなかった。
今でもあの時を思い出すと涙がでる。

私が家に居れば…
もう帰りたい…
あの時の「約束」ってそんなに簡単に破れるようなことだったの?
親が頭を下げるってそんなに簡単なことなの?
「俺たちが産前産後ちゃんと子供たちをみるから」って
あの言葉は忘れたの?

もうどうしていいかわからない。

泣きそうな私をたまたま見に来た看護師さんに見つかり
「お母さん、大丈夫?上のお子さんのことだよね、子供たちだけではないんでしょ?帰りたい気持ちはわかるけどね、お母さんも今しか休めないし、国で決まってるから…どうしようね」と隣に座ってなだめてくれた。

色々話してくれたが、私は看護師さんに心を開くことはできなかった。

私は数時間置きに家に電話をした。
それしかできなかった。

19時くらいに旦那のお義父さんが家に着いたようだ。
お義父さんと子供たちは仲がいいから少し安心した。

けれど、ご飯は「卵掛けご飯」を食べたようだ。

ご飯支度もしてくれないのか…。
明日の朝からどうしよう…。
学校も保育園も…。

休ませても、お義母さんたちは相手できないだろうし、それだったら学校や保育園に行った方がいいけど…。

ちなみに家に来たのは「お義母さんとおばあちゃん」
その後に「お義父さん」
一家全員きたけど一人としてご飯を作ってくれない。
近くにスーパーがあるけど多分、道がわからない。

もう早く退院させて…。

夜お風呂に入ったというのを電話で確認してから、私はやっと寝た。

そして、次の日の朝、7時頃電話した。

そうするとお義母さんが出た。
イラっとしながら
「すみません、お世話になってます…」
というと続けざまに「大変だよ~退院まだ~私帰りたいよ~」
と…。
「すみません、5日は帰れないようですが旦那が今日帰ってくると思うので、それまでお願いします」
というと
「え~まったく~」と面倒臭そうに返された。
「子供たちは学校と保育園にいきましたか?」と聞くと
「お義父さんが連れて行ったわ!朝早くから!」
と文句を言われた。

イライラしながら旦那に電話をした。
「何時頃家に着きそう?あなたのお母さんイライラしてるから早く帰ってきてほしいんだけど」
というと「なんで?」と。
全く、能天気にもほどがある。

さっきの電話の話をしたら
「あいつバカだから気にすんな」と一言。
そういう問題じゃないよね。

「午前中には家に着くからまずそっち行く。」とのことだった。

病院にいても、出産した人ならわかるだろうが、色々な講習?
沐浴などの練習などがあったりして、なにかと忙しい、
けれど、看護師さんは「経産婦(前に出産経歴のある人)はこれは受けなくていいよ」と気遣ってくれたりした。

ハッと見ると、周りは「旦那さんやおじいちゃんおばあちゃん」などがお見舞いに来ていて…。
気づいたら…
やっぱり私は「一人」だった。

お見舞いに来て、とか贅沢は言わないけど…。

私は周りの声が「歓声」に聞こえて耳を塞いだ。

ここに私に歓声を挙げてくれるひとなど存在しない。
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