インバウンド対応やツアー催行の現場で、いちばん時間を溶かしやすいのが「予約データのコピペ」です。管理画面を開き、行を選択して表計算に貼り、列を直し、別OTA分をまた貼る——気づけば午前が終わっている、という話は珍しくありません。
この記事では、スクレイピングを使わず、各OTA・予約システムの公式エクスポートだけで、予約情報を1枚の表にまとめる考え方と手順を整理します。ツールの宣伝ではなく、明日からの作業順を決めるための実務メモです。
■ なぜ「公式エクスポートのみ」なのか
非公式の自動取得は、利用規約・アカウント制限・レイアウト変更で突然止まります。現場の予約業務は止められないので、最初から「公式が出してくれるファイル」を前提にした方が、結果的に安定します。WEBTECH研究所でも、スクレイピング前提の自動化はお受けしていません。
■ 手順の全体像
1. 使うOTA・自社予約の一覧を書く
2. それぞれに「CSV/Excelの公式エクスポート」があるか確認する
3. 必要な列だけを決める(全部持ってこない)
4. 共通の列名ルールを1つ決める
5. 週次または日次で、同じ場所に保存する運用にする
「自動化」の前に、この5つが揃っているかが分岐点です。
■ ステップ1:公式エクスポートの場所を探す
管理画面の「予約一覧」「レポート」「ダウンロード」「エクスポート」あたりを確認します。日付範囲を指定してCSVを出せるかがポイントです。出せない場合は、サポートドキュメントに公式APIや提携の出力手段がないかを見ます。ここで詰まるなら、無理に取得方法を増やさず、出せるソースだけを1枚化の対象にします。
■ ステップ2:1枚に載せる列を減らす
よくある失敗は、エクスポートの全列をそのまま結合することです。まずは現場が毎日見る列だけに絞ります。例:予約日/利用日、プランまたは商品名、人数、言語または国籍の手がかり、ステータス。名前や電話は別管理・マスク運用を推奨します。
■ ステップ3:列名を「自社の言葉」に統一する
OTAごとに表記が違います。結合用マスターでは自社の列名に揃えるルールを一文で書いておきましょう。翻訳が必要な列がある場合も、この段階で「どの列を日英西のどれに使うか」を決めると後工程が楽です。
■ ステップ4:コピペを「手順」にする(まだマクロ不要)
最初の1〜2週間は再現性優先。毎週同じ曜日・時間にエクスポート、ファイル名を YYYYMMDD_OTA名.csv に固定、取込日・ソース名列を足す、当日必要な行だけ残す。
■ ステップ5:やらないことを先に書く
・ログイン代行での画面スクレイピング
・規約で禁止されている一括取得
・未マスクの個人情報をチャットに貼る
■ まとめ
公式エクスポートの有無確認 → 列の削減 → 列名統一 → 週次の同じ手順、が最短ルートです。
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