3回言っても直らなかったのに、赤丸1つで一瞬だった

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お客さんに、長い暗号みたいな文字列を手入力してもらう場面があった。コピペだと事故りやすい理由があって、あえて手打ちしてもらう必要があったんだけど、これがまあ大変だった。

「〇文字目のIをlに直してください」

文章にするとこれだけなんだけど、伝わらない。何度言っても同じ場所を間違え続ける。正直、最初は「なんで気づかないんだろう」って思ってしまった。字面だけ見れば簡単な指示のはずなのに。

でもよく考えたら、こっちは画面を見ながら「〇文字目」って数えてるけど、相手は文字列をパッと見て、どこが〇文字目かなんて瞬時にわからない。しかも大文字のIと小文字のlって、フォントによってはほぼ同じ形に見える。つまり「探す」という作業自体が、相手にとってはかなりの負荷だったわけだ。

3回目のやり取りでもうまくいかなくて、さすがに申し訳なくなってきた。相手を責める気は全くなかったけど、自分の説明の仕方が悪いんじゃないかとは思い始めていた。

それで、画面のスクリーンショットを撮って、該当箇所に赤い丸を描いて「ここです」って送った。そしたら一発で直った。あっけないくらいに。

これ、正確に説明できているかどうかは実はあまり関係なくて、相手が迷わず見つけられる形になっているかどうかが全てだったんだと思う。自分の頭の中では「〇文字目」で完璧に説明できているつもりでも、相手の頭の中に同じ景色が浮かんでいなければ、それは伝わったことにならない。

これって多分、文字列の話に限らない気がしている。仕事でもプライベートでも、「ちゃんと説明したのに伝わらない」ってイライラする瞬間、大体こういうパターンなんじゃないかと。説明の精度を上げようとするより、相手の目線で「どこを見ればいいか」を先に示してあげる方が、結果的に早い。

自分も含めて、つい「言葉で正確に伝える」ことに力を入れがちだけど、赤丸一つの方が言葉より雄弁なこともある。地味な発見だったけど、地味に効く発見だった。

こういう「言葉より画面の指差し」的な発想、実はマニュアルをAIで検索できる形にする仕事にもつながっていて、地味だけど効くやり方だなと感じています。

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