夫の「ぐうの音も出ない正論」が、私の心に小さなトゲを刺した日。

夫の「ぐうの音も出ない正論」が、私の心に小さなトゲを刺した日。

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わが家の夫は、私と性格が真逆です。

夫は好き嫌いがハッキリしていて、ボキャブラリーが豊富。

小さいころから本を読んでいたんだろうなぁとわかるタイプで、口では敵いません。

家族でアニメを観ていても、気に入らないキャラや展開があると、褒めるより文句を言う理由をぐうの音も出ないほど論理的に捲し立てるような、良くも悪くも「厳しい人」です。

そんな夫が先日、長女がYouTubeで観ていた推しの絵師さんのボカロ曲(『IESIAS』)を聴いたとき、珍しく「これはすごい、センスあるなぁ、この発想力は天才的だな」と、実際にはもっと具体的に褒めちぎったことがありました。

普段は100回文句を言うような厳しい父親から😅、自分の大好きなものを「本気で」認められたその瞬間。

長女の顔が、みるみる嬉しさでクシャクシャに弾け、喜んでいる姿を私は目の当たりにしました。

母親である私が日頃から「えらいね、すごいね」と100回褒めようが、悔しいかな、そのたった一回の父親の「本気の具体報酬」に、娘の記憶のなかでは完敗してしまうのです。

車の中で、長女と二人きりになったとき、その話をしてみました。

「お母さんが何倍褒めるより、お父さんの一言のほうが嬉しいみたいだね」と笑う私に、長女は「あぁ(察し)、やっぱり爆弾並みの重さがあって、嬉しいんだよね」と、笑っていました。

父親には父親の、社会性を教えるための不器用で真っ直ぐな役割があるのだなと、なんだか温かい気持ちになったのです。

まぁ社会性を身につかせるのは父親の仕事なんてことも言っていました😂

ただ、そんな風にロジカルで正しい夫だからこそ、たまに言われる「正論」が、私の心に小さなトゲを残すことがあります。

私は、自宅にかかってくる塾の勧誘電話や、玄関先にやってくるレンタルサーバーの営業に対して、よっぽど時間がないとき以外は、つい「はい、なるほど……」と最後まで話を聞いてしまうタチです。

もちろん、最終的には「検討します」と丁重にお断りするのですが。。。

夫は私のその性分が昔から気になるようで、先日もこんな風に言われました。

「相手にとっては数ある営業の一つなんだから、いち早くその場を終わらせるのが先決だよ。お前に使った時間、他で使えたかもしれないじゃん。断ったって何も思われないから。結局、自分が誰かから『嫌われたくない』だけなんだよ。お前もお前の母親も、まったく同じタチだな」

夫の圧倒的な正論の前に、私はいつも口を噤みます。

「親子だもんなぁ」と心の中でクスッと笑いつつも、夫の言う通り、効率を考えたら最初からはねつけるのが100点満点の正解なのだろう、と頭では分かっているからです。

でも、今回言われた「結局自分が嫌われたくないから」という言葉が、どうしても頭から離れませんでした。これって、本当にただのちっぽけな保身なのだろうか、と。

自宅の場所や電話番号という、こちらの「身元」が相手に完全に割れている状態。

そこで冷酷にドアをピシャリと閉めたり、電話をガチャ切りしたりして、万が一、相手が逆恨みして、家に取り残される娘たちや私に何かあったら……。

そうやって無意識に最悪のリスクを察知して、「丁重に、でも煙に巻いて安全に退散してもらう」という対応をとる。

それは、女性として、お母さんとして、この大切な家族の安全を本能的に守ろうとする、ひとつの「自衛の仕組み」なのではないかと思うのです。

私の母が同じタチだったのも、きっと、同じように必死に家族を守ってきたからなのだと、今なら分かります。

そんな夫の「正論の壁」は、かつて子どもたちが学校へ行きたくないと悩んでいた時期にも、同じように現れました。

子どもたちが
「周りから●●と思われるのが嫌だ」
「どうしても●●って考えちゃうの」と、
まとまらない不安を吐露したとき、夫が出した答えは「そんなの気にするな。」とか「自分の時間が勿体ないんだよ、気にするな」で終わりでした。

確かに、気にしなくて済むならそれが一番楽です。

でも、「気になっちゃう」という子どもの気持ちの答えには、なっていないんですよね。

これは●です、と言っているのに「いや×です、終わり」と、なぜどうしての余白をすべて切り落としてしまう。

「気になっちゃうものは、気にすんなって言われても気になっちゃうんだから仕方ないじゃない!」
思わずそう夫に伝えてからは、私が間に入って「ちょっと休もうか」と状況を共有し、泥臭く並走してきました。

もちろん、社会に出たら、夫のようにドライに「気にするな」と一蹴するタイプの人なんて沢山出会うと思います。

父親のその厳しさや不条理に触れることも、子どもたちにとっては大切な社会性の学び(コミュニケーションの訓練)になるのでしょう。

だけど、今の綺麗に整えられたギスギスした現場や、マニュアル正論ばかりが飛び交う職場のなかで、上司が部下に対して「マニュアル通りにやれ」「甘えるな、気にするな」と、なぜどうしての余白を切り落として接してしまったら、部下は「育キャン(育成キャンセル)」を起こして、心を閉ざしてしまいます。

スマートに一瞬で効率的な正解を出すことだけが、正しいわけじゃないような気がしませんか😌

「気になっちゃうよね、しんどいよね」と、まずは相手の感情をそのまま受け止めて、傷つけずに安全に着地させてあげるための「不便な余白」の対応。

それこそが、現場を、そして家族の命を泥臭く守り抜くための、大人の本当の知恵(マネジメント)なのではないでしょうか。


マニュアルをいつも正解だと信じ込んで、誰かの「まとまらない言葉」を切り落としてしまっているあなたへ。

目の前の人の「気になっちゃう不安」に、ほんの少しだけ、耳を傾ける余白を持ってみませんか?🥺


▼ 正論だけでは解決できない、現場の「まとまらない違和感」を共に整理します。








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